奈良市の今朝の最低気温は−0.6℃、昼の最高気温は11.2℃、五條市の今朝の最低気温は−0.1℃、昼の最高気温は11.7℃でした。今朝も結構冷えましたが、昼間はよく晴れて時折雲に遮られる以外は大体の時間帯において日差しがよく届きました。ただ空気は相変わらず冷たく冷えていて、陰では寒かったですし日が落ちてからは結構強く冷えてきます。夕方日没後も空は快晴に近く、飛行機雲が少しできるのでそれなりに湿気は入ってきてそうな感じですが、明日朝から雨になりそうな空模様には見えません。しかしながら天気予報は明日未明から、気象庁は降水確率50%、日本気象協会は同80%を予報していて、見るからに雨必至、という感じです。雨雲レーダーではまだめぼしい雲が西の方に観測されていないようですが、これからよほど素早く雨雲が近づいてくるのでしょうね。明後日日曜日も雨模様らしいですし、この週末はあまり動けずじっと家にこもるよりなさそうです。
さて、昨日の読売新聞の記事で、「STAP細胞騒動から10年、研究不正は倍増…「査読偽装」「捕食学術誌」温床に」という題の記事があったようで、ネットニュースにもアップされていました。内容は、ちょうど10年前の「STAP細胞」真贋騒動から書き起こし、その後日本の研究現場で不正行為の発覚相次ぎ「研究不正大国」と呼ばれる、とまで我が国の科学界をこき下ろす筆致に終始しますが、問題を繰り返さず汚名返上するのはどうしたら良いのか、と問うて識者らしいヒトにインタビューしています。確かに研究不正行為が発覚する例が増えていますし、それらがマスコミネタになって喧伝される事もママあるようですが、それはそれとしてもいつ我が国の学術界が「研究不正大国」などと呼ばれるまでに落ちぶれたのやら、一応その隅っこに棲息する私などにはさっぱりわからないのですが、時にマスゴミと揶揄される新聞屋以外誰が言っているんでしょうね? その識者曰く、「研究不正をするのは、その方が楽で得だからだ。コツコツと研究しても画期的な研究成果はなかなか得られない。不正をしてでも研究成果を挙げ、地位、名声、金銭を得たい。大学院生は博士号を得たい――。こうした思いが根底にある」とされます。一面の真理ではあり、誰しもそんな欲望は多少なりとあることは否めないと思いますが、だからこそ色々工夫してより効率的な実験手法を試みるなどの知恵を絞るところもあり、その手の欲望を完全否定するのはおかしいような気がしますが、個人的には、「研究不正」はそんな時に前向きにもなりうる個人的欲求に基づくものではなく、そんな風に追い込んだ政治家や文部科学省らによるいわゆる科学行政の欠陥の露呈であろうと考えています。国立大学を法人化して国の組織から切り離し、運営交付金を合理化の名のもとに減らし続ける一方で科学関係予算も絞って研究現場へ過度の競争状態を無理やり作り出し、不安定な生活を強いるポスドク制度を推し進めて大量の働き口のない若手研究者を路頭に迷わせ、不正が発覚するたび制度を改悪して圧倒的多数の善良な研究者に無理を強いてきたつけが、そんな歪な形で吹き出しているだけなんじゃないでしょうか。問題の根本を無視ないし軽視してただ表出する研究者個人の問題に矮小化するのは、あまりに「科学的」ではないと私には思えますが、読売新聞はこんな記事で研究不正を無くせると本気で考えているんでしょうかね?