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世界屠畜紀行 @ 内澤旬子


日頃「お肉」ってゆうと、高級牛肉店の店頭でサシが入った断面を誇らしげに見せているシーン(めったにそんなお店にはいきませんが…)か、スーパーの冷蔵ショーケースに奇麗にパックされて並んでいるところにか目にしませんよね♪ 

でも、チョッと考えれば判ることですが、元はあの牧場で草を食んでいる牛さんなり、豚舎で育てられている豚さんたち。。。 

この本を著した内澤 旬子さんは、大の肉好きなライター兼イラストレイターで、世界をまたにかけて牛や豚はもちろん、モンゴルの草原での羊や韓国の犬を屠るところまで、つぶさに見学しながらレポートした一冊。 

内澤さんが使っている「屠畜」っていう言葉があまり馴染みがないんですが、一般に使われている「」の方は、「殺」が陰惨なイメージがある上に、歴史的に仏教の殺生戒を犯す「賤業」とされ、「屠畜」に関る人々に対する謂れなき職業差別があるので、そちらは使わないようにしているそうです。
ネットで確かめてみたら、東京都の芝浦屠場も、「と場」の表現を使っていました。

こうしたことは、日本と韓国以外では殆どなく、むしろ貴重な食糧を捌く立派な職業として尊敬され、欧州では冬への備えとして一家総出でハムやソーセージを作る様子などが描かれている、私を含めた肉好きの人必読の書! 

ちなみに著者の内澤さんは、本の装丁に関して造詣が深いようで、あの松田哲夫さんとの共著に私も以前読んだ「本に恋して」等もあるようです。 
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