・璃子(永作博美)は子供たちのことで悩んでいる。
夫と姑は顔も見たくないが、子供だけは失いたくない。失えば自分が信じていた<幸せな生活>の拠り所がなくなってしまう。
だが、子供とどうつき合ったらいいかわからない。
そんな璃子を評して光輝(谷原章介)は「この人、子供のことになるとこんなに頼りなくなるのか……」
・一方、早紀(菅野美穂)。
母の辞世「我死すとも、いいとも」のこともあり、<友達>に悩んでいる。
「友達とは何か?」「友達はどう作ったらいいか?」
それを璃子の子供に聞いたりして。
★ふたりとも非常に無器用。
<子供とどうつき合うか><友達をどう作るか>。
昔の人なら簡単に出来たことに悩んでいる。
昔の人なら簡単に乗り越えられたことを乗り越えられないでいる。
これが2010年の日本の社会。
みんなが孤独で人を求めているのに、どう関係を結んでいいのかがわからない。
★さて、今回のドラマ。
これは連立方程式ですね。
・璃子の子供の問題。
・早紀の友達の問題。
このふたつの問題をどう一度に解決するか。
今までの通常のドラマだと、璃子の子供の問題を解決するために早紀が奮闘するというものになるのだろうが、このドラマでは早紀は璃子の子供の問題が気になりつつも、<友達>の問題に悩んでいる。
そして今回、その連立方程式は解けた。
早紀は璃子に言う。
「私はさあ、蓮美のこと、友達だと思ってるんだけど、ダメかな」
「もういい加減、逃げるのやめたら?」
「あなたの人生に嘘や誤魔化しは必要ありません」
<自分も友達として真っ正面から璃子に向き合っているのだから、璃子も逃げずに子供達と向き合え>という答え。
これで方程式は解けた。
実に見事な作劇。
★それにしても人が人に真っ正面から向き合うのって、なかなか難しい。
「お腹を痛めたことのない早紀に何がわかるのよ」と言われてしまえば、それまでだし、「自分はこの人と友達なのだろうか、この人の心に踏み込むほど親しいのだろうか」という迷いもある。
みんな、それぞれ、心に防御のシャッターを作っている。
そんな防御のシャッターを開けるには?
今回ラストの光輝のやり方は有効だ。
<友達>として、いっしょにチラシを配ってあげる。
<相手の望んでいること、考えていることを理解し、行動で示してあげる>。
言葉はいろいろ誤解を生みますからね。
今回の早紀ぐらい、自分を振り絞った必死の言葉でないと反発され、怒りさえ生む。
「今まで誰も好きになったことのない俺が初めて人を好きになった。荻原が好きだ」より「友達だからいっしょに配ってやるよ」の方が心に染み入る。
本当に難しいですね、人間関係は。
夫と姑は顔も見たくないが、子供だけは失いたくない。失えば自分が信じていた<幸せな生活>の拠り所がなくなってしまう。
だが、子供とどうつき合ったらいいかわからない。
そんな璃子を評して光輝(谷原章介)は「この人、子供のことになるとこんなに頼りなくなるのか……」
・一方、早紀(菅野美穂)。
母の辞世「我死すとも、いいとも」のこともあり、<友達>に悩んでいる。
「友達とは何か?」「友達はどう作ったらいいか?」
それを璃子の子供に聞いたりして。
★ふたりとも非常に無器用。
<子供とどうつき合うか><友達をどう作るか>。
昔の人なら簡単に出来たことに悩んでいる。
昔の人なら簡単に乗り越えられたことを乗り越えられないでいる。
これが2010年の日本の社会。
みんなが孤独で人を求めているのに、どう関係を結んでいいのかがわからない。
★さて、今回のドラマ。
これは連立方程式ですね。
・璃子の子供の問題。
・早紀の友達の問題。
このふたつの問題をどう一度に解決するか。
今までの通常のドラマだと、璃子の子供の問題を解決するために早紀が奮闘するというものになるのだろうが、このドラマでは早紀は璃子の子供の問題が気になりつつも、<友達>の問題に悩んでいる。
そして今回、その連立方程式は解けた。
早紀は璃子に言う。
「私はさあ、蓮美のこと、友達だと思ってるんだけど、ダメかな」
「もういい加減、逃げるのやめたら?」
「あなたの人生に嘘や誤魔化しは必要ありません」
<自分も友達として真っ正面から璃子に向き合っているのだから、璃子も逃げずに子供達と向き合え>という答え。
これで方程式は解けた。
実に見事な作劇。
★それにしても人が人に真っ正面から向き合うのって、なかなか難しい。
「お腹を痛めたことのない早紀に何がわかるのよ」と言われてしまえば、それまでだし、「自分はこの人と友達なのだろうか、この人の心に踏み込むほど親しいのだろうか」という迷いもある。
みんな、それぞれ、心に防御のシャッターを作っている。
そんな防御のシャッターを開けるには?
今回ラストの光輝のやり方は有効だ。
<友達>として、いっしょにチラシを配ってあげる。
<相手の望んでいること、考えていることを理解し、行動で示してあげる>。
言葉はいろいろ誤解を生みますからね。
今回の早紀ぐらい、自分を振り絞った必死の言葉でないと反発され、怒りさえ生む。
「今まで誰も好きになったことのない俺が初めて人を好きになった。荻原が好きだ」より「友達だからいっしょに配ってやるよ」の方が心に染み入る。
本当に難しいですね、人間関係は。