平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

特上カバチ!! 日本的なるものとアメリカ的なるもの

2010年02月03日 | 職業ドラマ
★一ヶ月の家賃滞納。それで借りている部屋を追い出されたらどうするか?
 契約社員。真面目に働いていて過失もないのに突然解雇を言われたらどうするか?

 まず家賃滞納。
 借り手と貸し手の契約は基本的に信頼関係で結ばれており、一ヶ月の滞納では信頼関係を損なったとは言えない。
 だから借り手は住み続ける権利がある。
 そんな借り手の部屋に勝手に入って、家具などを外に出せば、不法侵入で訴えることも出来る。
 次に不当解雇。
 労働基準監督署に相談に行けば、不当解雇として行政指導をしてくれる。

 第3話はこれらのことを教えてくれる。
 法律は弱き者が闘うための武器なのだ。
 もし、法律という武器の使い方がわからなければ、弁護士やこの作品の主人公たちのような行政書士に相談に行けばいい。
 それは病気になれば病院に行くのと同じ。
 弁護士というと敷居が高い気がするが、医者と同じと考えればいい。
 せっかく法律という武器が与えられているのに、それを使わずに泣き寝入りするのは愚かだ。

 以前の日本社会は、法律を盾にした争いなど<和>を乱すものとして敬遠されて来た。
 なぜなら、今回の舞台となったナイトー事務機器がかつては社員を大事にする会社だったように、日本社会は日本的家族経営が主流だったからだ。
 家族のような信頼で結ばれているのに、法律的に権利を主張し合うのはおかしい。
 しかし、現在は違う。
 新自由主義というアメリカの価値観が導入され、株主優先、クビ切りは当たり前になった。
 だとしたら、アメリカ式に社員の側も法律で闘わねばならない。
 経営がアメリカ式なのに、労働者が日本式では十分に闘うことが出来ない。

★田村(櫻井翔)と美寿々(堀北真希)の対立は現代の日本社会の対立の縮図ですね。
 すなわち田村が日本的な<情>の社会。みんなで分け合う社会。
 美寿々はアメリカの<理>(=法律)の社会。法律で争う社会。
 このどちらがいいかと言うと、僕は古い人間なので田村の方に共感してしまう。
 アメリカがすべて素晴らしく正しいわけではない。
 今こそ日本的なものが見直されるべきだと思う。
 現在の若い人は日本的なものとアメリカ的なものの間にあって、苦労しているように思うし。

 結論!
 経営側がアメリカ式なら、働く側もアメリカ式に法律を駆使して闘うべき!


コメント
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