平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

曲げられない女 第7話 大人になれない。

2010年02月25日 | 恋愛ドラマ
 <曲げられない女>。外国にはこういう女性が多いそうですね。
 自分のルールに従って生きる女性。働きながら子供も育てる女性も多いようですし。
 今話題の勝間和代さんもそういう感じでしたね。

 ただ早紀(菅野美穂)の場合はちょっと未熟。
 他人の意見に耳を貸さない。
 枠にはめようとしたり、ルールを壊そうとする人間には反発・否定する。
 成熟した<曲げられない女>なら、「あなたの言うこともわかるけど、私はこう思うの」と大人の対応をするだろう。
 璃子(永作博美)と光輝(谷原章介)を意見の違う友人として大事にする。
 これは早紀が一皮むけるための試練。日記では反省していたし。
 
 早紀をはじめ、僕を含めた現代人はコミュニケーション能力があまりないようである。
 自分の殻に閉じこもっている。
 不平不満をうまく吐き出せずにため込む。
 ため込んだ不平不満が臨界点に達すると、今回のように爆発する。
 「電気をつけっぱなしにしないでよ」「トイレの紙を使いすぎ」と折に触れて言っていれば、たまらないのにそれを一気に吐き出す。
 そしてすべてをなくしてしまう。
 「電気をつけっぱなしにしないでよ。トイレの紙を使いすぎ。あたし貧乏なんだから。海面が10メートル上昇しちゃうから」などと冗談交じりに言えば、かどが立たないのに、そう言ったコミュニケーションが出来ない。
 実に無器用ですね。

 シングルマザーになった依頼人のために会社に乗り込み、相手の男を糾弾したのだって、言っていることは正論だが、もう少しやり方があるはず。
 こうなってしまっては円満解決はないだろうし。

 ということで大変無器用な早紀。
 早紀は極端な変人として描かれているが、どこか心の琴線に触れるのは彼女の無器用さがわれわれの中にあるから。
 最終的には「われ、死すとも、いい友」璃子と光輝との友情が復活してほしいな。
 脚本の遊川さんはどう決着をつけるのだろう? 

※追記
 早紀が成熟した<曲げられない女>になるには、やはり何者かになる必要があるように思われる。
 <弁護士>とか<母親>とか。自分の中にある確かなもの。
 今の何者でもない早紀は<空虚>で、それが彼女の不安定さになっている。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする