平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

ロボジー~必要は発明の母!

2012年09月06日 | 邦画
 『ロボジー』笑いました!
 さすが矢口史靖監督作品!
 特にロボットオタクの大学生・葉子役の吉高由里子さんがいい。
 こういう変な役の女の子をやらせたら、吉高さんが一番。
 というか、福田彩乃さんの物まねのせいで、変な吉高さんのイメージがついてしまっている?

 作品のテーマはふたつ。

★人は誰かに必要だと言ってもらいたい
 ロボジー・鈴木重光(五十嵐信次郎)は仕事をリタイアしてひとり暮らしをしている老人。
 社会との関わりは老人会くらいで、社会的には機能していない。
 僕個人として、せっかく会社を辞めて社会の歯車から抜けたのだから、それを楽しめばいいと思うのだが、人というのはぜいたくなもので、ないものを欲しがり、失われたものを取り戻そうとする。
 鈴木さんの場合は、<人から必要だ>と言われたり、<すごい>と言われたりすること。

 この点、ロボット『ニュー潮風』になったことは鈴木老人にとっては救いだった。
 何しろ小林(濱田岳)らが「あなたが必要だ」と言ってくれるのだから。
 テレビを含めてまわりの人間が、(ロボットの格好であるとはいえ)自分を拍手喝采してくれるのだから。

 一方、もうひとつのテーマは

★ウソから出たマコト
 開発者の小林たちは、『ニュー潮風』の中に鈴木さんが入っていることを隠すために、何とか本物のロボットを作ろうと努力する。
 講演会を装って、葉子らロボットおたくや理学生に意見を聞き、ロボットの知識を吸収していく。
 もし『ニュー潮風』→鈴木さんが中に入っている、という状況に陥らなければ、小林たちはロボットについて学ぼうとしなかっただろう。
 まさに<必要は発明の母>である。
 そして、完全な二足歩行ロボット『ニュー潮風2』が完成する。

 物語のリアリティとしては不十分かもしれないが、何と言っても『ロボジー』はコメディ。
 結局、ウソがバレなくて何とかなったことも結果オーライ。
 少し前なら、ウソがバレて小林たちが反省して、ロボットを真面目に作り出すなんて物語展開になっただろうが、今、それをやると少し古い。
 それに<人間、必死になれば何でも出来る><たとえウソから始まったとしても、行動していけばマコトになる>なんてことを信じたいじゃないですか。


コメント
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