平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

おんな城主直虎 第10回~日々是好日。次郎の望みは、喜びに満ちた日々が続くこと

2017年03月13日 | 大河ドラマ・時代劇
「今日のような日が日々であるように。
 喜びに満ちた日々が続くように井伊を守ってほしい」

 今回は、3人が、おとわ、鶴、亀に戻った物語だった。

・政次(高橋一生)を助けるために動く次郎法師(柴崎コウ)。
・感情や思い込みにとらわれず、冷静に事件に対処する直親(三浦春馬)。
・わだかまりの根っこにある直親の父から奪った所領を返還する政次。

 彼らは本当は昔の3人に戻りたいのだ。
 しかし、彼らにはそれぞれに立場や背負っているものがあり、簡単に捨てることは出来ない。
 過去の因縁もある。
 だが、今回は捨てた。
 直親は小野家への憎しみを捨て、政次は奪った所領を捨てた。
 だから3人は昔に戻れた。

 井戸に水が湧き出たのも、跡継ぎ・虎松の誕生だけでなく、3人が昔に戻ったことを祝福したからだろう。
 緑と水が豊かな井伊谷は、常にここに住む人たちを見つめている。
 南渓和尚(小林薫)が微笑む顔も穏やかだ。
 日々是好日。
 …………………

 次郎法師のせりふを受けての直親のせりふも興味深い。

「では、それがしは、さような井伊を、おとわ様に、次郎法師様に、竜宮小僧様に、井伊の姫様に捧げましょう」

 直親にとって、
 次郎は〝おとわ〟であり、〝次郎法師〟であり、〝竜宮小僧〟であり、〝井伊の姫様〟なのだ。
 直親の中では、これらが混在している。
 どんな距離で接していいのか、戸惑っているのかもしれない。
〝井伊の姫様〟と最後に付け足したのも意味深で、直親はこれにどんな気持ちを込めたのだろう?
 …………………

 最後は松平元康(阿部サダヲ)。
 桶狭間の敗北、今川義元の死に乗して、三河を制圧した戦略眼はお見事!
 今川を騙しつつ、織田と気脈を通じる所も実にしたたか。

 では、瀬名(菜々緒)と息子についてはどう考えているのだろう?
 見殺しにしようとしているのか?
 何か奪還の秘策を考えてるのか?
 元康の人物像が興味深い。

 瀬名のリアクションは、わりと普通だった。
 妻子を見殺しにしても三河を奪った自分の夫を褒めるくらいの女傑かと思ったが、そうでもないようだ。
 絶対、この方がキャラ立ちするのになぁ。
 人物を描くのは本当に難しい。

コメント (2)
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