平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

カルテッド 最終話~四人が最後に到達した居場所と境地。それは自由で楽しくて、みぞみぞして

2017年03月22日 | その他ドラマ
 テーマはオーソドックスなものだった。
<居場所探し>
<何かが欠けている者どうしの共感>

 主人公たちの心の変化もあった。
<成功したプロの演奏者>から<趣味の演奏者>へ。
 彼らはこれを受け入れた。
 いや、<趣味の演奏者>というよりは、手紙に指摘されていた<中途半端な演奏者>へという感じか。
 でも、彼らは幸せなのだ。
 理由は、何だかんだ言って、いっしょにいて楽しいから。
 しらたきはハサミで切り、からあげはパセリに感謝するかどうかで論争する。
 あうんの呼吸と、どうでもいいこだわり。
 そしてカルテッドで演奏すれば、心はいつでもひとつになれる。

 四人は軽井沢の別荘を売りに出して、捨てた。
 求めに応じてあらゆる場所に行き、その場に合った音楽を演奏する。
 そこにあるのは<誰かひとりにでも自分たちの音楽が届けばいい>という思い。
 彼らは自由になったのだ。
 それは生涯を旅に明け暮れたモーツァルトのよう。
 あるいは大衆芝居を演じる旅芸人。
 四人はいつも笑い合って音楽を奏でて行くに違いない。
 ……………

 松たか子、松田龍平、高橋一生、満島ひかり。
 松たか子さんはニュートラルだが、松田さん、高橋さん、満島さんは結構クセのある俳優さん。
 この四人が共演したらどんなドラマが生まれるんだろうと思っていたが、案の定、予測不能で不協和音なトーンと雰囲気。
 しかし、そんな不協和音が調和する瞬間がある。
 まさにキャスティングの妙である。 

コメント (6)
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