平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

相棒16 「少年A」 ~セーフティネットからこぼれた少年の物語。そんな少年に手をさしのべる右京さんら大人たち

2018年03月08日 | 推理・サスペンスドラマ
・無戸籍
・ネグレクト(育児放棄)
・貧困

 社会のセーフティネットからこぼれた少年の物語だ。
 彼は弟(そして妹)を背負い、孤独な戦いをしている。
 空腹で目の前にリンゴがあれば食らいつき、たまたま手に入れた他人の予備校の学生証を使って自習室で暖を取る。
 そしてヤミ金融から金を借り、悪事の片棒を担がされる。

 こんな少年に社会はどんな手を差しのべられるのか?

 事件が解決して、右京さん(水谷豊)は言う。
「その日だけを必死に生きていたんですね。
 苦しかったですね。
 でも、もう十分です。
 これからは明日を生きていきませんか?」

 冠城(反町隆史)は法務官僚のキャリアを使って、
「(戸籍取得のために)俺が手伝うよ」

 伊丹(川原和久)は母親を殺した犯人を逮捕して、
「きっちり償わせてやる。
 こんなことしかしてやれなくて、すまんな」

 大人たちが彼に手を差しのべた。
 この世には頼れる者などいないと思い込んでいた彼の頑なな心が少しずつやわらいでいった(3人の言葉の中では、謝罪した伊丹の言葉が人間味があっていいな)。
 そして、張り詰めていたものが切れたのだろう、
「ありがとうございました」
 と言って泣き崩れた。
 ……………

・貧困
・セーフティネットの欠如
 今回は無戸籍という要因が加わってさらに深刻度が増したが、世の中にはこうして悲鳴をあげている人がたくさんいる。
 一方で、政治家や官僚は、隠蔽、改ざん、ゴマかし、忖度&大企業・富裕層のための政治。
 ネットでは、こうした人たちを責めて「自己責任論」。
 公立小学校でアルマーニの制服というのもあったな。一方では給食費も払えない子供がいるのに。

 こうした社会の現実に大人は手をさしのべなくてはならないのではないか?
 たとえ無力で何も出来なくても共感したり、理解することはできる。

 苦しんでいる人は自分だけで背負い込まないで「助けて!」と叫ぼう。
 こう叫ぶと、「甘えるな」「自己責任だ」というやつは必ず出てくるんだけど。

コメント (4)
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