平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

麒麟がくる 第20回 「家康への文」~光秀、桶狭間の戦いで暗躍する! そして母親に愛された家康と拒絶された信長

2020年06月01日 | 大河ドラマ・時代劇
 風雲急を告げる桶狭間!
 帰蝶(川口春奈)は信長(染谷将太)に、松平元康(風間俊介)を寝返らせることを説く。
 これを受けて信長は──
「その知恵をつけたのは誰だ? 察しはついておるがな」

 おおっ、光秀(長谷川博己)は桶狭間にこんなふうに関わっていたのか!
 確かに大高城は尾張攻めの拠点。
 ここを抑えれば織田方は優勢に立てるし、今川は混乱する。

 この光秀の暗躍。
 まあ、フィクションとしてはありでしょう。
 調略は兵を損なわずにいくさに勝つ方法でもあるし。
 いくさ嫌いの光秀はこれからもこういう方法で戦っていくのかな?

 東庵先生(堺正章)もなかなか策士。
「元康は信ずるに足るか?」と今川義元(片岡愛之助)に問われて、
「裏表のない若者だ」と評した。
 東庵先生、腹の中では何を考えているのか、わからない。

 帰蝶はこんなことを言っていた。
「2万5000対3000、せめて負けぬ手立てを講じなければ」
『負けぬ手立て』
 道三(本木雅弘)の時も、越前へ逃げることを画策したし、彼女の発想はこれなんだろうな。
 負けぬ手立てを講じて生き残れば再起の道はある。
 戦いにおいて、ゼロか100かを考える指導者は愚かですよね。
 たとえ負けても、4勝6敗くらいに持っていくのが指導者の知恵。
 1億玉砕、国を焼け野原にしてはダメだ。
 …………

 さて、今回は松平元康にスポットライトが当てられた。

 今川の先鋒、つまり使い捨ての便利屋として、いくさに向かう元康は駒(門脇麦)にこんなことを語る。
「何もかも致し方ないのだ。
 されどな、時々投げ出しとうなる。このまま寄り道を続けて、あれもこれも」

・何もかも致し方ないのだ
 →あの年齢なのにこの諦めの境地
・されどな、時々投げ出しとうなる。
 →「人の一生は重き荷を背負いて遠き道を行くがごとし」の逆ですね。
  若き日の家康はこんなことを考えていた。
  しかし背負う覚悟を決めた。
・このまま寄り道を続けて、あれもこれも
 →これ、駒への気持ちかな?
  三河衆のリーダーという立場を捨てて駒と普通に暮らしたいと思っている?

 あとは母親。
『元康殿に会いたい。他は何も望まぬ』
 母親・於大の方は手紙にこう書いた。
 元康は母親に愛されているんですね。

 ここが信長と大きく違う所。
 信長はこれから狂っていくんだろうけど、信長と家康の違いは『母親の愛』の有無。
 人が生きていく上で、どれだけ愛されたかは重要な要素。
 愛情の貯金をいっぱいしておきたいですね。


コメント (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« コロナの持続化給付金~受託... | トップ | 何という皮肉!~検察庁前で... »

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
突っ込むのは本意では無いのですが・・・ (megumi)
2020-06-01 14:13:29
コウジさん  こんにちは。

いよいよ  桶狭間ですね。

作り話ですから 
いろいろと諦めてはいましたが
築山(瀬名)殿が居ない!!!
これには 驚きました。
今後 出て来そうもないですよね。

米粒すら無い困窮した生活苦から 
越前から駿河へ馬を駆っての路銀2人分の捻出が
気になって仕方がありませんでした。

帰蝶は織田家を陰で操る参謀ですね。
これは 好き嫌いが分かれるところ。

信長が実母から愛されなかったのは
おそらく 真実に近い気がします。
「我が子なら平等に愛せる」 なんて
母親を美化し過ぎた神話だと 私は思っています。
土田御前は極端ですが これに近い母親は多いでしょう

返信する
そう言えば (コウジ)
2020-06-02 08:48:52
megumiさん

いつもありがとうございます。

そう言えば、築山殿は今川時代でしたね。
これも前回のコメントの続きになりますが、
『知識を持ちすぎること』の弊害ですよね。
知識を持つと、ドラマを素直に愉しめなくなってしまいます。

フィクションの要諦は何を省略して、何を膨らませるか。
ここで築山殿を出すと、ドラマとして成立しないと作家は考えたんでしょうね。

「我が子なら平等に愛せる」
これ、信長の願望でしょうね。
そうあってほしいという願い。
こう考えると、せつないせりふですよね。
返信する
一寸 違いますよ (megumi)
2020-06-02 09:53:02
コウジさん おはようございます。

私は「歴女」でも何でもありませんから知識を持ち過ぎてはいません。
普通に考えて 徳川家康と築山殿はセットです。
今川と元康を語るに不可欠な人物です。
後の朝日姫(秀吉の妹)を押しつけられるまで
築山殿は唯一の正室ですから。

作者の構想の中では 『駒 > 築山殿』のようですから
「致し方ない」ですね。
私たち視聴者は 出来上がってオンエアされたものを
見るしかないのでしょう。


横道ですが
朝ドラの木枯さんが好きです。
役者では無く「キャラ落ち」です。
売れても驕らず 人柄が素敵ですね。
返信する
陰の陰の立役者 (TEPO)
2020-06-02 14:21:20
>この光秀の暗躍。まあ、フィクションとしてはありでしょう。

つまり、光秀は「桶狭間」の「陰の陰の」立役者。
いわゆる「主役特権」ですが、このくらい堂々と押し出してくるといっそ清々しく思います。

今回のみならず、今後の展開全体を通じて、結局家康(現時点で「元康」を名乗っていますが、この名で通します)がキーマンとなってくるような気がします。

今回、「家康腹心の忍び」としての菊丸の立ち位置が完全に確定。

駒も家康に近いところにいます。
ことによると駒は家康の側室の一人となるのかもしれません。
オリジナルキャラですが、家康にも側室はたくさんいたので、一人くらい無名(架空)の存在を紛れ込ませることは容易でしょう。

そして何より家康は「三傑」のうちでの最終勝者であり、「麒麟を連れてきた」人物と言えないことはありません。

ただ、それだと過去いくつもの大河が「太閤記外伝」になってしまったように、今回は「家康外伝」になってしまうことが懸念されます。
仮に、光秀は家康の陰にいて、家康を通じて「麒麟を連れてくる」という構想だとするならば、「陰の立役者」としての光秀の「暗躍」をもっともっと押し出さなければならないでしょう。
「光秀=天海僧正」とは言わぬまでも、かなりそれに近い線の話となるのかもしれません。
返信する
了解しました! (コウジ)
2020-06-03 07:41:27
megumiさん

了解しました!
本作では築山殿はどう扱われるんでしょうね。
おっしゃるとおり正妻ですし、信康のエピソードも信長との関係で不可欠ですし、存在しなかったことにするわけにはいきませんよね。

木枯さん、いいキャラですよね。
古賀政男さんがモデルらしいですが、古賀さんはああいう人物だったんですね。
返信する
やはり天海? (コウジ)
2020-06-03 07:55:06
TEPOさん

いつもありがとうございます。

おそらく、家康は「麒麟を連れて来る人物」として描かれるんでしょうね。
だとすると、秀吉の位置づけはどのようなものになるのか。
あとは、おっしゃるとおり、主人公不在の本能寺後の出来事をどう描くのか?
やはり「天海」ですかね?(笑)
だとすると、画期的!

自由に動かせる人物の駒と菊丸の動きも気になる所。
特に駒ちゃんは、光秀の越前逃亡を助けたり、薬草を送ったり(→これが明智家の家計の助けになる)と大活躍!
今回はメイクで少し大人っぽくなりましたし、好かれている秀吉、家康を相手にどう活躍するのか?
作家の池端さん、なかなか面白い人物を創造しましたね。
返信する

コメントを投稿

大河ドラマ・時代劇」カテゴリの最新記事