平成エンタメ研究所

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J-POPの歴史~現在は音楽を体全体で楽しむ時代へ! そして、さらなる多様性へ!(亀田音楽専門学校)

2016年01月31日 | その他
 J-POPの歴史を追った亀田音楽専門学校(Eテレ)。
その最終回は2006年~現在。
この時代の特徴は<体で楽しむ><踊る>なのだそうだ。

 カラオケ、ライブハウス、フェス……
 音楽の楽しみ方は、単に<聴く>だけでなく、参加して<体全体で楽しむ>ように変化した。
 オリコンのデータに拠ると、2006年以降、音楽ユーザーはCD購入でなく、ライブにお金を使うようになったらしい。
 CDで売れているのは、握手券が付いているAKB48など。
 わかるわ~、これ。
 僕も遅まきながらライブに行くようになりましたからね。
 逆にCDなどはブックオフで安くなった時に買う。
 聴くだけなら中古品で十分。
 その分、ライブやライブDVDなど、別のことにお金を使いたい。

 この音楽を<体で楽しむ>方向はさらに次のような形に発展した。
 踊ること。ダンス。
 その象徴なのが、AKB48の『恋するフォーチュンクッキー』。
 あの曲で、老若男女が踊った。
 『妖怪ウォッチ』なんかもそう。
 Toutubeなどの〝踊ってみた〟なんかもその流れ。
 踊ることから離れるが、ガールズバンドのブームなんかも、音楽を実演で、体を使って楽しもうとする流れのひとつなのかもしれない。

 聴く音楽から、体全体で楽しむ音楽へ。
 これは大きな変化ですね。

 音楽の表現手法も、さらに多様性を増したらしい。
 まずは声の加工・ボーカルエフェクト。
 perfume、きゃりーぱみゅぱみゅ……
 曲の一部だが、SEKAI NO OWARI、ゲスの極み乙女、椎名林檎……
 この声の電子化が何を生み出すかというと、
・人間の声の揺らぎがなくなり、言葉や歌詞がくっきりする。
・ロボットのような声になり、人間の声も楽器のひとつになる。
 といった効果が生まれるらしい。
 なるほど、言われてみれば確かに。
 そして、こうした表現をわれわれは何の違和感もなく受け入れている。

 サビの歌詞も変化した。
 SEKAI NO OWARIの『DRAGON NIGHT』なんかは、ほぼドラゴナイ(ドラゴンナイト)の繰り返し。
 今までの楽曲なら、サビは歌のメッセージを最大限に伝えるパートだったのに、それをしない。
 歌詞の内容よりも、音の響きや心地よさを重視している。

 声の加工もそうですが、これらは完全に今までの楽曲と180度逆のことをしていますよね。
 だから北島三郎先生が紅白を卒業したり、美輪明宏さんがヴォーカルのみで伝えることにこだわったりするわけだ。
 美輪明宏さんは、きゃりーぱみゅぱみゅさんのことを評価しているんですけどね。
 何かのインタビューで、カラフルで楽しい音楽のジャンルとして評価してたのを見たことがある。

 こうして見ていくと、J-POPはどんどん進化して、多様性な音楽を創造していますよね。
 椎名林檎さんに代表される、日本風音階(=長調のヨナ抜き音階・短調のニロ音階)なんてのもあるらしい。
 この番組で初めて知りましたが、ファとシの音を使わずに作曲すると日本風の楽曲になるのだそうだ。
 これなんかは他の国の人に新鮮に聞こえるでしょうね。
 まさにクールジャパン。

 現在、安倍政権は軍事面などでも、日本を世界に誇れる国にしようとしているようですが、音楽やファッション、アニメ、グルメなどのカルチャーでそういう国にすればいいと思うんですけどね。
 軍事は人を殺し、破壊し、悲惨をもたらすけど、カルチャーは人を楽しくし、感動させ、豊かさをもたらす。
 まあ、安倍首相や金儲けのことしか頭にない経済人、頭の硬い官僚に、この発想は無理かな。
 太平洋戦争中は、敵の音楽はNGだということで、軍歌や日本調の音楽ばかりだったそうだけど、そういう多様性のない時代はイヤだなぁ。
 おかしな時代が来ませんように。

 今後、J-POPにどんな曲が登場するか楽しみです。


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