ネットでも話題になってたけど、
信長( 染谷将太)、朝日の中、舟に乗って海から現われましたよ!
今までなら、傾いた格好で大根にかぶりついたり、鉄砲を担いでたりしたのに、何と斬新な登場シーン!
今後の描写としては、常識にとらわれない聡明な人物として描かれるんでしょうね。
常識外れの人物だから凡人には「うつけ」に見える。
…………
物語は帰蝶(川口春奈)の婚姻の話。
帰蝶を人質として織田に嫁がせるのは「情として忍びない」
この和議が「情を断ち切ってまでおこなうのに値するもの」なのか?
光秀(長谷川博己)は迷う。
当初は「情」に負けて婚姻反対を主張する。
これに対し、斎藤利政(本木雅弘)は激怒の後、本心を明かす。
「美濃には海がない。尾張には海がある」←『翔んで埼玉』?
「海には魚がいて、港に交易船が入って、市が立ち、富をもたらす」
「国を豊かにするには海を手に入れることじゃ」
「わしの仕事はいくさをすることではなく国を豊かにすることじゃ。
国が豊かになれば国がひとつになる。
そのための和議じゃ」
これが利政の政治ビジョンなんですね。
『豊かさが平和をもたらす』『戦争は国を疲弊させる』
帰蝶の婚姻に反対する斎藤高政(伊藤英明)や国衆たちは目先のことしか考えていないが、利政はさらに先を見ている。
利政が光秀に激怒したのは、光秀が高政や国衆たちと同レベルの判断をしたから。
『政治では、情を断ち切ってやらなければならないことがある』
『聡明なお前がどうしてわからないのだ? どうして情に流されるのだ?』
利政は激怒しながらこう光秀に訴えている。
帰蝶も聡明だ。
「イヤだ」という情にこだわりながらも『自分の婚姻が国にもたらすメリット』も考えている。
だが、嫁ぐ信長が暗愚なら身を賭して嫁ぐ意味がない。
だから光秀に「信長を見て来てくれ」と頼んだ。
上手いストーリー展開ですね。
帰蝶の婚姻~利政のビジョン~光秀の尾張行き~信長登場までの流れが実にスムーズ。
同時に物語を進行させながら、帰蝶や駒(門脇麦)の気持ちを横糸で織り込んでいる。
「十兵衛、そなたの前はこの帰蝶の目ぞ。しかと見て来てほしい」
なんて、せりふは実に心憎い。
『知に働けば角が立つ,情に棹させば流される』
夏目漱石は実に的確なことを書いたなあ。
今回はこういうお話だった。
光秀も帰蝶も情を断ち切って、次のステップに行くのだろう。
信長( 染谷将太)、朝日の中、舟に乗って海から現われましたよ!
今までなら、傾いた格好で大根にかぶりついたり、鉄砲を担いでたりしたのに、何と斬新な登場シーン!
今後の描写としては、常識にとらわれない聡明な人物として描かれるんでしょうね。
常識外れの人物だから凡人には「うつけ」に見える。
…………
物語は帰蝶(川口春奈)の婚姻の話。
帰蝶を人質として織田に嫁がせるのは「情として忍びない」
この和議が「情を断ち切ってまでおこなうのに値するもの」なのか?
光秀(長谷川博己)は迷う。
当初は「情」に負けて婚姻反対を主張する。
これに対し、斎藤利政(本木雅弘)は激怒の後、本心を明かす。
「美濃には海がない。尾張には海がある」←『翔んで埼玉』?
「海には魚がいて、港に交易船が入って、市が立ち、富をもたらす」
「国を豊かにするには海を手に入れることじゃ」
「わしの仕事はいくさをすることではなく国を豊かにすることじゃ。
国が豊かになれば国がひとつになる。
そのための和議じゃ」
これが利政の政治ビジョンなんですね。
『豊かさが平和をもたらす』『戦争は国を疲弊させる』
帰蝶の婚姻に反対する斎藤高政(伊藤英明)や国衆たちは目先のことしか考えていないが、利政はさらに先を見ている。
利政が光秀に激怒したのは、光秀が高政や国衆たちと同レベルの判断をしたから。
『政治では、情を断ち切ってやらなければならないことがある』
『聡明なお前がどうしてわからないのだ? どうして情に流されるのだ?』
利政は激怒しながらこう光秀に訴えている。
帰蝶も聡明だ。
「イヤだ」という情にこだわりながらも『自分の婚姻が国にもたらすメリット』も考えている。
だが、嫁ぐ信長が暗愚なら身を賭して嫁ぐ意味がない。
だから光秀に「信長を見て来てくれ」と頼んだ。
上手いストーリー展開ですね。
帰蝶の婚姻~利政のビジョン~光秀の尾張行き~信長登場までの流れが実にスムーズ。
同時に物語を進行させながら、帰蝶や駒(門脇麦)の気持ちを横糸で織り込んでいる。
「十兵衛、そなたの前はこの帰蝶の目ぞ。しかと見て来てほしい」
なんて、せりふは実に心憎い。
『知に働けば角が立つ,情に棹させば流される』
夏目漱石は実に的確なことを書いたなあ。
今回はこういうお話だった。
光秀も帰蝶も情を断ち切って、次のステップに行くのだろう。
現に信秀は尾張国の津島と熱田という二大港湾都市を抑えてますから、大大名並に暴れまわってますからね。
しかし、そのせいで敵も多い。
美濃国は土地が豊かで交通の便も良くて普通に裕福なんですが、外にも内部にも敵を抱えている道三にとっては長い目で見るとじり貧なんでしょうな。
それにしても、竜政はアホですな。
目先の事しか見えてない無能な国人領主たちに丸め込まれてますよ。
まあ~道三は有能ですが、自分の支配を強めるためにかなり国人領主たちに無理を強いた面もありますからね。
竜政をあほと書きましたが、まあ~基本的に彼は保守的で堅実な気性なんでしょうかね(しかし、道三にしてみれば、ぼんくらにみえるんでしょうな)
光秀はいよいよ信長と出会いますが、彼との出会いで、光秀も大きく動きそうですね。
帰蝶も新たなターニングポイントを迎えますな。
所で信長を殺した男は全巻みれましたか?
今月には本能寺変終結の第一部完の話になります。
信長を殺した男の記事楽しみにしてます。
いつもありがとうございます。
かつて僕はゲーム『信長の野望』をやっていましたが、尾張や美濃を抑えると強いんですよね(笑)
今度、織田信秀の尾張でプレイしてみようと思いました!
光秀と高政の違いは『外の世界』を知っているか否かという面もあるのかもしれません。
美濃しか知らない高政の視野はどうしても狭くなり、美濃という国の事情のみで物事を考えるようになる。
でも『鉄砲』を前にした時のふたりの反応の違いを考えると、高政が京や堺を見ても何も考えなかった可能性が高いですよね。
『信長を殺した男』は単行本になったものは読みましたが、レビューが書きづらいです……!
ロギーさんへのコメント欄に書いたこと以外のことが思いつかなくて。
たとえば、比叡山焼き討ちで『韓非子』を持ち出した所とか、冒頭の『われわれは騙されていたのです』というハッタリのかまし方とかは上手いと思いました。
『信長を殺した男』の光秀も大河の光秀も基本ラインは同じですよね。
真面目でインテリで実務能力が高くて。
おそらく『麒麟』の光秀が歳を重ねたら『信長を殺した男』の光秀と同じような人物になるのではないかと思いました。
相手が信長とあれば、二番目の座を譲るのも仕方ありませんね。
その信長、今回は文字通り顔を見せただけなので、まだまだこれから。
でも、おっしゃり通り今回の信長には聡明な雰囲気が感じられますね。
演じる染谷将太さんの「地」もあるのでしょうが、従来型の「うつけ信長」はもっと粗野な感じが常でした。
>帰蝶や駒の気持ちを横糸で織り込んでいる。
帰蝶、駒、光秀の関係が面白いですね。
現代劇の感覚からすれば明らかに三角関係。
しかし、帰蝶と駒とは大層仲が良いようです。
帰蝶と光秀、光秀と駒、それぞれの間には身分の壁があるので、建前上は恋愛感情が入り込む余地が無い、ということなのでしょうね。
でも、心の底層ではやはり三角関係があるようにも見えます。
>聡明なお前がどうしてわからないのだ?
激怒の裏に道三の光秀に対する高い評価が示されているところも良かったですね。
光安に呼び戻させるところなど、道三、結構可愛い。
いつもありがとうございます。
今回の信長、従来の信長像をうまく裏切っている所がいいですね。
従来と同じ信長を見せられたら、視聴者は「またか」と思ってしまいますし。
帰蝶、駒、光秀。
帰蝶も駒も自分が越えてはいけない一線をわきまえているんでしょうね。
帰蝶は道三の娘であること。
駒は医者の娘であること。
おっしゃるとおり、身分の壁があるため彼女たちは光秀に飛び込めない。
帰蝶と駒はこの点で痛みを共有し、友情を培っているのかもしれませんね。
本木雅弘さんの道三は最初、違和感があったのですが、今はしっくり来て、次にどんな演技をしてくれるか楽しみにしています。