平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

チャイコフスキー「1812年」~ウクライナ侵攻でこの曲の上演が取りやめになっているらしい

2022年03月16日 | その他
 ロシアのウクライナ侵攻で、チャイコフスキーの『1812年』が演奏取りやめになっているらしい。

 曲に罪はないはずだが…チャイコフスキー大序曲「1812年」演奏中止相次ぐ(読売新聞)

 まあ、曲の内容が、ナポレオン率いるフランス軍による1812年のロシア遠征で、露軍が仏軍を撃退する様子を表現したもの=ロシアの勝利を意味するものですからね……。
 聴いていて不快に思う観客もいるだろう。
 僕は上記の読売新聞の見出しにあるとおり『曲に罪はない』派だが……。
 そして『1812年』が大好き。
 小澤征爾の『1812年』は圧巻でCDも持っている。

『1812年』ともかく画期的な曲だ。
 途中に挿入されるフランス国歌『ラ・マルセイエーズ』。
 これが少しずつ打ち消されていって、帝政ロシアの国歌が流れて行く。
 これの意味する所は、ナポレオン率いるフランス軍の撃退だ。
 曲に『ラ・マルセイエーズ』とロシア国歌を入れ込むという着想がすごい。

 曲のラストでは、ドーン! ドーン! と本物の大砲が撃たれて、号砲が鳴り響く。
 演奏に本物の大砲を使うなんて、これまたすごい着想だ。
 今風に言うとパーカッションに大砲を使ってるってこと。

 とはいえ、チャイコフスキーは繊細な人で、この曲を書くことも発表することも嫌がったらしい。
 やはり国家賞揚の政治絡みの仕事だったからか?

 僕も今回のウクライナ侵攻で『1812年』を素直に愉しめなくなってしまった。
 プーチン大統領、そろそろ戦争をやめてくれませんかね?
 チャイコフスキーも哀しんでいると思いますよ。


※動画はこちら
 チャイコフスキー『1812年』(YouTube)
 ※「ラ・マルセイエーズ」パートは4:44くらいから。
  最後に大砲を撃ちます。空砲ですが。


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2 コメント

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読んでみます (コウジ)
2022-03-17 08:39:44
象が転んださん

いつもありがとうございます。
そうなんですね。
「脂肪の塊」読んでみます。

「ラ・マルセイエーズ」のフランス革命の革命歌。
フランス人はこの歌を大事にしているんですね。
返信する
Unknown (象が転んだ)
2022-03-16 17:31:52
モーパッサンの「脂肪の塊」の中でも
悲しみと屈辱に打ちひしがれた青年が、ラ・マルセイエーズをヤケクソで歌うんですよね。

以来、この国歌を聞くとやりきれない気持ちになります。
返信する

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