5月3日天皇賞開催時の京阪の臨時列車。競馬臨時は08年10月改正以後縮小加減にあるが、この日は淀発の臨時特急1本のみという寂しさ。8万人の観客を集めたものの、10万人以上集めた過去のレースに比べると観客も減ってはいる。それでも8万人規模の輸送はかの有名な甲子園輸送よりも多い。競馬場に駐車場が隣接されているとはいえ、駐車料金はべら棒に高く、周辺の渋滞も激しい。鉄道の利用は高いはずだが、臨時列車は減る一方である。その要因としてJRAのレース体系が一因と考えられる。この春より関西圏のレースでは10レースがメインレースとなり、メインの後に11レース、12レースが続く形になっている。これにより以前よりレース終了時刻が遅くなり、観客の帰宅時間も分散される結果となっている。このため、以前のようにG1レース終了後と全レース終了後に臨時列車を出すという形が崩れ、利用も分散される結果となり、必然的に臨時列車が減っているようだ。今後もこの傾向が続くかどうかはJRA次第だが、スターホース不在の現在では臨時列車の運転は今しばらく必要なさそうだ。
一方で淀駅の高架化は着実に進んでいる。下り線の高架工事は佳境を迎えているようで線路の敷設なども既に終わっている。京都競馬場正門の前に改札が置かれる予定で、既に巨大なデッキが姿を現しており、競馬場内まで直結するようになっている。関西では仁川駅と阪神競馬場が地下道で直結されているが、その距離はかなり遠い。それに対して京都競馬場と淀駅は直近の距離となっており、競馬場へのアクセスとしては最高の立地となる。競馬人気回復というより人を惹きつけるスターホースの誕生がなければ、このような立派な設備も宝の持ち腐れとなるが、平常時でもそれなりの観客が集まることから、京阪が恩恵に与るところは少なくない。新生淀駅開業時にはより一層円滑な競馬輸送が行われることを期待したい。