一遍上人の二度の出家、そしてその家族へのあり方に意見錯綜しました。

２月１３日　晴れ

今日は読書会でした。
昨夜急に思い立って「おふくろ大根」で即席の桜漬けを作りました。
「おふくろ大根」は富士宮の母の家のお隣さんから先日戴いてきたのです。

ビックリするほど太くて長くて、見たことの無い程大きな大根でした。
薄くスライスして長さ３センチ、幅２．５センチ位に切るのです。
大根は冷たいし、切るのにちょっと時間がかかりましたね。

チョコレートや羊羹のお茶菓子、それにこの桜漬け、評判が良かったです。
皆さんにお持ち帰りして頂くために沢山作りましたので、嬉しいかったです。

今月は佐江衆一著「わが屍は野に捨てよ　　一遍遊行」を読みました。
一遍の行動を肯定できる人、出来ない人それぞれでした。
私は肯定出来なかったのです。

一度目の出家は父親の指示でしたのですから仕方が無いと思いますが、
父親が亡くなり、兄を助けるために俗人になり、事件があって再度出家します。
そして念仏を唱えながら、その教えを説いて諸国を歩きます。

今までは私生活の一遍上人は全く知識に無く、
歴史上の人物、宗教上の人物としか見ていませんでしたから、
この本を読み驚かされました。

一遍上人が俗人だったので、民衆がついて行ったと言うことも然りです。
それだから広く広まったと言うことも確かです。
それでも納得出来ない私がいるのですが、それは私だけでは無かったようです。

宗教のために自分の家族を捨てていく行動はどんな物か・・・。
西行が出家する時、子どもを押しのけて出ていく様子が描かれた物があります。
そこまでしても出家して仏様に仕える・・・、それを仏は良しとする・・・？

この本を読んでいる頃、教育テレビで溝口晃氏の「一遍上人」の放映がありました。
読んでいただけに、興味深く聞きました。
メンバーの方も数人聞いて居られたようです。

著者の表現の仕方、解釈、フィクション等が出家した一遍上人を、
俗人的な思いを捨てきれずに悩む姿に描いているのか・・・。
元高校の教師という溝口先生の一遍上人はそこまで俗人化していなかったのです。

メンバー全員、すっきりしない、問題ありの本だったようです。
あるじに置いてけぼりされ、生き甲斐を探すためにフラフラしています、
今のわたしには、何とも納得出来にくい本でしたね。

ただ、神道と仏教のこと、特に仏教のことを知りたいと思っていましたから
その為には良い本でした。