妙な推理小説を読みました。

９月１４日　水曜日　晴れ

１０時から読書会でした。今日は山本音也著「殺し屋はバスに乗る」を読みました。
現在、メンバーは９人なのですが、偶々今日は３人欠席。６人と言う珍しく少人数でした。
わたしの家へはメンバーの方達は、どうしても坂を登らないと来られませんから汗びっしょりでした。

それを見越してエヤコンで少し部屋を涼しくして居ましたし、扇風機も使っていました。
それでも部屋に入った瞬間は、ドット汗が流れていましたね。
ホットコーヒーよりも、まずは冷たい赤紫蘇ジュースで一息ついて頂きました。

今回のテーマ本に対しての第一声は「読みにくかった」という言葉でした。
わたしもそうでしたが、ストーリーの本題には入るまでが、何とも読みにくかったですね。
半分ぐらいまで読み進みますと一気に読めるのですが、割に小さな文字で４００ページの本ですから、
其処までいかないうちに、読むのを辞めようかとと思った方が何人か居られました。

読書会のテーマ本で無かったら読まなかった、との事。
読んでも良く理解出来ないので、もう一度読み直したら良く理解出来たと言う方が居られたり、
なかなか本筋が見えず、読む気が失せかけたので結末を先に読み、改めて前から読み上げたとか・・・。

著者は何を言いたいのか、訴えたいのかが明瞭ではない、と言う意見は全員でした。
舞台は新宿歌舞伎町。
平和な満ち足りた生き方をしている人が一人も登場してこないのです。これがまず違和感でした。

両親から置いてけぼりされ、それでもなんとか家に戻った子供に対して「帰ってきたのか」と言われ、
結果、祖母に育てられたその子は、祖母の好きな時代劇の影響で普通の言葉では会話が出来ず、
日常会話が時代劇中の侍のような言葉で話し、その言葉がカタカナで表記されているのです。

その辺りの極端さ、不自然さもわたしは気になりながら読んでいましたね。
妻や子供を愛しているのに、その表現をどのようにしたら良いか解らず全て裏目に出てしまい嫌われる人。
罪を犯した上司の息子を逮捕したことで、出世街道からはずれてしまった警察官・・・。

結末もわたし的には納得出来なかったのですが、そう思ったのはわたしだけではなかったようです。
ヤクザの人を刃物で刺した男性を、出世街道から外された警官が逃がすのです。
罪を犯しても純粋な気持ちを持っている事で、許すと言うことなのか・・・。

読書好きのメンバーでも、誰もまとめられなかったようでした。
もう少し時間が経ってから再度読んで見たいと思っています。