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<SINAME>投稿者 天木ファン 日時 2007 年 1 月 26 日 13:03:10:
2007年01月26日
国会の最優先は小泉元首相の喚問だ
今度の国会はまたもや不毛の国会になりそうだ。与野党の主要議員が政治資金規制法がらみの犯罪的行為にまみれている。この泥仕合に国会は明け暮れ、最後は自民、民主の手打ちで終わる。政策審議はそっちのけだ。
しかしもうそろそろ国民は真剣にこの国の将来を考えたほうがよい。安倍首相のもとで噴出しているすべての問題は小泉元首相の5年半のツケだ。幼稚な安倍は脱小泉が出来なくておろおろしているだけだ。小泉政権によってこの国は破壊された。どんな残酷な犯罪が起きてもすぐに忘れ去られるほど犯罪があたりまえの社会になった。権力者の犯罪がこれほど表面化しているのに国民は追及する怒りも湧かないほど疲弊しつつある。二極化が進んだ結果、弱者へ優しくする余裕がなくなり困窮する国民の声がかき消されている。日本経済のすべての分野が米国資本に食い散らかされている。米軍が大手を振ってまかり通るようになった。すべては小泉劇場に浮かれた陰で進んで行った日本崩壊の爆発である。
小泉政治の失敗は次の三つの具体例を見るだけで十分だ。
一つはブッシュ大統領との心中だ。日本でほとんど報道されていないが、ダボスで開かれている世界経済フォーラムに出席したムサ・アラブ連盟事務総長は記者団に対し、米国のイラク攻撃の可能性は五分五分であると言った。これは凄い事だ。攻撃があるといっているようなものだ。チェイニー副大統領が訪日するというニュースが小さく報じられた。これはイラン攻撃に協力しろと命令する為の訪日だ。米軍はアルカイダを追ってソマリアを連日攻撃している。ブッシュ大統領は23日夜の一般教書演説の中で、内外のあらゆる批判にもかかわらず、テロとの戦争を継続すると宣言した。イラク情勢はもはやブッシュ大統領の手には負えない。だからイランを攻撃し中東全体を支配するという大勝負に出たのだ。常軌を逸した戦争大統領の面目躍如である。日本はそれでも米国についていくのか。折から久間防衛大臣は、イラク攻撃を行ったブッシュ大統領は間違っていたと批判している。これは異常な事だ。この混乱を小泉首相はどう答える。直ちに国会に喚問して問い詰めるべきだ。
二つ目は北朝鮮外交の失敗である。いよいよ米国と北朝鮮が手打ちを始めようとしている。米朝首席代表がベルリンで協議して核凍結で合意したと伝えられた。何のことはない。米朝の二国間協議で決めてしまったのだ。近く再開される6カ国協議でその成果が発表され、米中朝があたかも自分たちの外交勝利であるかのように喧伝する姿が目に浮かぶ。日本はいくら米国に情報提供を求めても教えてもらえなかった。そして北朝鮮支援のツケだけが日本に回される。拉致問題は吹っ飛んでしまう。もはや今の米国にとって北朝鮮の核がテロに渡りさえしなければそれでいいのだ。米国は中東でテロとの最終戦争に臨もうとしているのだから。小泉元首相はなんと答える。そもそも事の起こりは、北朝鮮の核問題を軽視し、拉致問題で人気取りを図ろうとした、小泉首相の突然の訪朝から始まった。これが米国を激怒させ、米国が北朝鮮の核放棄に本腰を入れるようになった。日本は北朝鮮との二国間交渉で国交正常化と拉致問題の解決に全力を傾けるべきであったのに、何を狂ったのか米国のペースにはめられて六カ国協議ばかりを強調し、挙句の果てにはしごを外されて米朝二国間密約のツケを回されることになる。今こそ小泉首相を国会に喚問し責任を取らせるべきだ。
三つ目はあの郵政改革だ。1月26日の新聞各紙は、日本郵政公社が「ゆうパック翌日配達」という誇大広告表示を公取委から指摘され、排除命令を受けたと一斉に報じている。郵政民営化についてはもはや誰も関心を持たなくなったが、それがいかに多くの問題を抱えているか、専門家の間では当然視されている。あれは郵貯、簡保の資金を米国金融企業に差し出せという米国の命令に答えたものであった。その一方で郵便配達事業は民間業者と競争で勝てないから、親書配達の独占や政府優遇を残したまま中途半端な民営化をするしかない。これは一方では民間企業から民業圧迫という批判を招き、他方で肝心の米国からは郵貯、簡保を早く完全民営化して米国資本に開放しろと迫られる始末だ。そもそも小泉元首相は郵政民営化法案を読んでいないと臆面もなく話して恥じない男だ。何のための民営化だったのか。今こそ国会は小泉元首相を喚問し、その妥当性を審議すべきだ。
小泉元首相は今何をしているのか。国会議員の歳費を受け取りながら国会にも議員会館にも姿を見せず、ワインや観劇に興じているという。政治家としての見識がのかけらも見られない。国会は今すぐ小泉元首相を喚問し、小泉政権下の5年半の壮大な無駄と弊害を検証すべきだ。