売却前の保有比率は6.41%だった米ブランデス・インベストメント・パートナーズが大塚家具を損切り15日時点で保有する大塚家具<8186.T>株式を全て売却した。買収を前提に短期売買を繰り返していた投資家には悲報です。業績も悪く、キャシュも底を尽きかけている大塚家具は外資にとっては何の魅力も感じないのでしょう。大塚家具は存亡の危機ですね。
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5人の貴公子から言い寄られる『竹取物語』のかぐや姫は、相手に諦めさせようと、それぞれに無理難題を持ちかける。父娘の親子喧嘩から3年が経ち、身売り話が持ち上がる大塚家具の“かぐや姫”こと、大塚久美子社長(50)もまた、無理難題を吹っかけて、周囲を呆れさせているのだ。
その苦境について、経済部記者が解説する。
「久美子社長はお父さんの勝久前会長が進めていた高級家具路線を転換し、イケアやニトリとも競合する中価格路線を目指しました。ですが、昨年は最終損失が72億円という大赤字を叩きだし、今年も店舗売上で15から20%ほどのダウン。昨年以上に業績が悪化しています。仕事をすればするほど損している状況です」
3年前に100億円以上あったキャッシュはすでに10億円にまで減少。自主再建は困難で、支援先を探さざるを得ないのだ。実際、大塚家具の顧客の一人は、
「8月5日まで最大60%オフのセールのポスターが張られていた割には、店内は閑散としていて、客より店員の方が多かったですね。店員しかいないフロアーもあったくらいです」
店内を見れば、先の数字も納得できるというわけ。
ところが、「この状況でも、久美子社長は我儘を言っています」
と、先の記者。「性格は父親と瓜二つで、一度決めたものは曲げない。以前から“自分の手で黒字化”と話していた通り、今回も、支援企業に増資を引き受けてもらうことによって、“真水”である資金を確保した上で、経営権を譲渡することは渋っているのです。昨年もある企業が援助に名乗りを上げたのですが、断っています」
彼女に振り回されたのは社員も一緒だ。
「一橋大学から銀行に就職した彼女はエリート意識が強い。ある幹部社員はミスを責められ“東京湾に沈めるわよ”と罵倒されていました。特におじさん社員が嫌いで、店長にねぎらいの言葉もかけません。現場の士気は下がるばかりで、“あの人はド素人だ”とこき下ろす社員もいましたね」(大塚家具関係者)
その癖、自身の周りは“お友達”で固めようとする。
「社員と話が合わないので、社外取締役に自身の知人を起用したり、幹部社員をヘッドハンティングしてきたこともありました。しかし、その幹部の多くは辞めてしまいました」(同)
さらに身内とも、「お父さんとは絶縁状態で、相談している様子もありません」(同)
作中のかぐや姫は求婚を断り続け、月へ帰る。一方、こちらの姫が戻る場所はもうない。