「食物連鎖」でなく「食物網」

先程、「100分で名著・ダーウイン」を見ていると、我が意を得たりというところに出会いました。今まで「食物連鎖・弱肉強食」のこの世の不条理性を現実的に即して（宗教的世界では簡単に説明できますが、不信人者に宗教性を交えないで・・）どう解釈説明すべきかと思い悩んでいましたが、そんなことはとっくに現代の生命科学の分野では解決済みなのでした。この世は一方向な単純な補足者・被害補足者という概念、単純な食物連鎖、などはない複雑な世界であるということはとっくに分かっていたようです。
すでにダーウィンは「種の起源」で、全ての生物は「生命の樹」と言われる一つの「巨大な連鎖」で繋がっていると言っており、「食物連鎖」でなくこの世は「食物網」であると気が付いていたというのです。たしかに今のコロナパンデミックでも人間は決して食物連鎖の頂点などではなく、ウイルスの餌食にされている、ということが図らずもわかってしまいました。ウイルスや細菌レベルの話になれば歴史的にも人間は容易にそれらの餌食となってきていたのです。
まさに
華厳経でいう「帝釈天の網」の世界です。（大方廣佛華嚴經卷第八・華藏世界品第五之一に「三世一切。諸佛國土。所有莊嚴。而爲校飾。摩尼妙寶。以爲其網。普現如來。所有境界。如天帝網。於中布列。諸佛子。此世界海地。有如是等。世界海微塵數莊嚴。・・」とあり）お大師様が「即身成仏儀」で、悟りの世界を「重重帝網なるを即身と名く」とおしゃったことが身近な世界でも証明されつつあるということに感動しています。