明治十六年1883、六月二十五日、俊芿に月輪大師号を勅諡(「皇室 の 神 仏 分 離 と そ の 後 の 仏 教、辻岡健志」)
月輪大師俊芿は泉涌寺開基・真言宗泉涌寺派宗祖。仁安元年8月10日(1166年9月6日)肥後に生まれ嘉禄3年閏3月8日(1227年4月25日)に62歳で遷化。1183年(寿永3年)18歳で得度、翌1184年(元暦元年)大宰府観世音寺で具足戒を受け、戒律の研究の為1199年(正治元年)渡宋。径山の蒙庵元総に禅を、四明山の如庵了宏に律を、北峰宗印に天台教学を学ぶ。悉曇・書にも通じた。12年後の1211年(建暦元年)帰国。仏舎利・碑文・画幅50余・律部327巻・天台716巻・華厳175巻等を請来。栄西に迎えられて建仁寺に入るも宇都宮信房に仙遊寺を寄進され、寺号を泉涌寺と改め律・密・禅・浄土の四宗兼学の道場とする。北京律第一祖。北条政子・泰時にも菩薩戒を授け、慈円・貞慶等にも俊芿が授法している。
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