仁海(にんがい)僧正は天暦5年(951年)生まれで 永承元年5月16日(1046年6月22日)に世壽92歳で示寂されています。
以下密教辞典、大徳列伝等に依ります。
「小野僧正・雨僧正・雨海大師とも称される。小野流祖、曼荼羅寺開基。
高野山の雅真(がしん)に得度、石山寺元杲(がんごう)に伝法灌頂を受け、小栗栖信源に大元帥法を受法。991年(正暦2年)山科小野に曼荼羅寺(後の随心院)を建立し、小野流を開いた。曼荼羅寺の名の由来は母が生まれ変わったという牛の皮に曼荼羅を描いたことに依る。1018年(寛仁2年)神泉苑に請雨経法を修して霊験を現したことにより権律師に任じられた。以後請雨経法を修すること9回、そのたびに霊験を現し雨僧正・雨海大師と称される。藤原道長も仁海僧正に深く帰依、あるときには、「高野山は十方賢聖常住の地、三世の諸仏遊居の砌、善神番々之を守り、星宿夜々に之に宿る。釈迦転法輪のところ、慈尊(弥勒菩薩)説教の会場なり。一度この山を踏むの輩は永く三途の故郷に還へらず、仮初彼の地を信ずるの人は必ず三会の下生に遇ふなり(野山仏土の因由)]との霊夢を見て、仁海僧正がそれは高野明神が諭されたのであろうと教えると道長は早速高野山に拝登。
真言宗各派で読誦する「胎蔵界礼懺」の撰者。
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