SAILIN' SHOES

デジタル一眼、ライカ等でのスナップ写真や、カメラ、音楽、鉄道・車、子育ての日々雑感です。

α900でM42マウントを使う その1

2008-12-09 | カメラ・レンズ
会社の同僚に熱心なカメラマニアが居る。
彼とはよくカメラの話をする。
デジタル一眼はαマウントとニコンを使っている人だが、
古いレンズも好きであり、私とは気が合うのだ。
M42マウントレンズをアダプターを介して撮るのも楽しいものだ。

その彼がAngenieux Type S21 50mm/F1.5を貸してくれた。
先週の日曜日の一日は、このレンズだけで過ごすことにした。




日本語で表記すれば、アンジェニュー。
フランス製の素敵なレンズだ。
製造は1955年で、当時であれば大口径レンズであり、かなり高価なものだったようだ。
中古カメラ屋で探しても、エキザクタマウントのものは見ることがあるが、
M42スクリューマウントは滅多に見かけない。
かなりレアなレンズである。
アンジェニューというメーカーのレンズは例えばライカマウントであればマニア垂涎のレンズで、値段は恐ろしいほどである。
「レトロフォーカス」という単語があるが、これもアンジェニューの登録商標である。




先週日曜の朝10時、ママと長男が美容院に行っている間、家の周りで撮ってみる。
次男は髪は切らないのだが、美容院についていってしまった。

開放のF1.5からF2.0あたりで撮る。
色味も濃く出るし、意外なほどシャープだ。



右上のボケが収差があって期待させられる。
収差は大好きだからだ。



わざと逆光を開放で撮る。
同心円上にグルグルし始める。
これがたまらない。



F5.6ぐらいまで絞ればとてもシャープで、クリアだ。
この差が楽しいのだ。
現代のレンズは開放から絞りきるまで描写がそれほど変わらない。
昔のレンズは何本ものレンズを使っているかのように描写の差があり、
得した気分になるのだ。




なんともやさしい描写だ。
こういう絵を見ると、私もこのレンズが欲しくなる。
最新のレンズでは得られないものだ。




53年も前のレンズがこんな素敵な描写をする。
一方、日進月歩で進んできたレンズの技術革新。
写真の面白いところだ。



バックがグルグルだ。
但し、ただ収差があるということで片付けてはいけない。
品があるのが高級なレンズの証だ。
収差がひどくても、ボケは綺麗で滑らかであり、
発色も黄色に転んだりしない爽やかな色味だ。

クセ玉なのだが、品格を備えているという点では、ズミルックス35mm/F1.4にも通じるところがある。
この描写を引き出すα900の実力も大したものだ。


SONY α900、Angenieux Type S21 50mm/F1.5
コメント (20)
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