本当に久しぶりに奈良に行ってきました。一度は訪れてみたいと思いながら実現しなかった室生寺詣で。今回やっと果たすことが出来た。
寺への出発点は、まず近鉄線室生口大野駅。
下車すると、駅周辺は桜に取り囲まれるようにピンクに染まっていた。
坂を下りた広場でバスを待つ。時刻表を見ると、寺行きのバスは1時間に1本だけ。もし1電車遅かったら数十分待たなくてはいけないことになっていた。危ない危ない。近くに咲いていたキスイセンを見ながらバスを待った。
バスで約20分、歩いていくと道の先に太鼓橋が見えた。ここが室生寺の入口だ。
表門には「女人高野 室生寺」の文字が。
高野山が女人禁制の寺だったのに対して、同じ真言宗の室生寺は女性を受け入れる寺だった。五代将軍徳川綱吉の母桂昌院による寄進、力添えで、荒廃していた寺の復興がなされたことも含めて、昔から女性にとって頼りの寺となってきた。
今でも訪れる人は女性の方が多いと言われる。
右に進み。仁王門で料金を払って入場。両脇に仁王像が控える。意外にも元禄時代に焼失したこの門が再建されたのは1965年だという。仁王様も若い印象。
門の先を見ると、そこには若い緑に囲まれた自然が広がっている。
すぐに立ちはだかるものがある。自然石を並べたようなでこぼこ階段。
編み上げた鎧のように見える事から「鎧坂」と名付けられている。
段上にある金堂の屋根が少しだけ見える。あそこがこの階段の終点。
ようやく上り詰めようとしたころ、金堂の屋根の上方に鮮やかに咲き誇る桜の花が、目に飛び込んできた。