初めてヴェネツィアを訪れた時
刻みつけられた 強烈な印象は
この夕陽の風景だった
海洋国家としての歴史と繁栄を重ね
今や世界でも唯一無二の景観が知られる ヴェネツィア
そのランドマークの1つ サルーテ教会の
中空に突き出るバロックのクーポラを
燃えたぎる炎の夕陽が 包み込む
それも 吹き過ぎる風が 空の雲を絶妙に移動させて
色彩も 朱 オレンジ 赤 茜
様々に色調を 変えながら変化し
見るものに驚きの連鎖を 提供し続ける
そんな夕景に 見とれているうちに
気まぐれな太陽は 彼方に沈み
気が付くと 周囲を夜のとばりが支配している
何度も見つめ 何度も堪能したはずなのに
また この夕陽を見に
ヴェネツィアに来てしまう 自分がいる