言問橋の西岸を川岸に沿って歩く。
ちょっとした公園になっていていろいろな花々が咲いていた。
本当にほっこりとした気持ちにさせる優しい散歩道だ。
ほどなく、一つの碑が見つかった。「花」の碑。タイトルだけだとピンとこなかったが、歌詞を見るとすぐにメロディが浮かんできた。
「春のうららの隅田川 上り下りの舟人が・・・」
そう滝廉太郎作曲のあの歌。早逝の歌人だったが、1900年彼が21歳の時の作品だ。
歌碑の字は作詞者武島羽衣の自筆だという。まさにこの季節の隅田川を歌ったもの。
うららかな陽の差す午後のひと時、心まで温かい気分になった。
そこから1つ道を横切ると、待乳山聖天という神社がある。
この神社では巾着と大根があちこちで見つかった。
巾着は商売繁盛、大根は夫婦和合のシンボルとされる。
また、なかなかハンサムなお稲荷様もいらっしゃった。
神社の西端に「池波正太郎生誕の地」の碑が立っていた。
ご存知鬼平犯科帳や剣客商売などの作家として著名な方だ。
生家は、旧東京市浅草区聖天町61番地(現浅草7丁目3番地付近)で、この神社の南隣あたり。
エッセイでは「大川(隅田川)の水と待乳山聖天宮は、私の心の故郷のようなものだ」と書いている。
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