新イタリアの誘惑

ヨーロッパ・イタリアを中心とした芸術、風景。時々日本。

バルセロナ建築巡礼⑩ グエル公園のベンチには、祈りの言葉と花びらの絵が!密かに仕掛けたガウディの企み。

2020-02-15 | バルセロナ

 陶板タイルの椅子を見て回っているうちに、ふと気づいたことがあった。タイルにいろいろな模様が描かれているのだ。     バラの花。

 これはタンポポ?

 こちらは菊の花みたい。

 枯れた葉っぱ。

 こちらは抽象化されたオタマジャクシにも見える。

 たぶん何かの花びらなんだろうな。

 かと思えば、水の中を泳ぎ回る虫のよう。

 これらは、主としてガウディの助手であるジュジョールのアイデアと思われるが、こんな観察をしていると、一層愛着が湧いてきた。

 さらに、この観察の途中でもう一種類別の細工が見つかってきた。「文字」だ!

 「sos ulls」 ああ、彼女の

 「oh maria」  おお マリア

 これも「maria」 聖母マリアよ

 「tota」  すべての

 「tu somrius」   あなたの笑い

 「lois」    ルイス

 後で調べたところ、これらは聖書の「お告げの祈り」に基づいた文字であることが解った。ガウディとジュジョールの共同作業によるもので、マリアに捧げる心底からの祈りの言葉を断片として刻み込み、トータルで建築芸術を完成させようとした粋な試みだった。

 やっぱり奥が深いなあ・・・。

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« バルセロナ建築巡礼⑨ グエル... | トップ | バルセロナ建築巡礼⑪ サンパ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

バルセロナ」カテゴリの最新記事