東京の中心地日本橋の一角に、小さな神社がある。福徳神社。それは三井グループが再開発で市街地整備をした場所。
コレド室町1の脇から中央通りを1本入った所、「福徳の森」の中にある。
この仲通りは、老舗の店舗が軒を並べるビュースポットになっているが、その通りこそが福徳神社への参道になっている。
実はこの神社の歴史は相当に古い。貞観年間(859~876年)というから平安時代前期に、すでにこの地にあったと伝えられている。そして源義家や徳川家康らも同神社に参詣していたという。
ただ、戦後の急激な都市化の進展は、神社にとって受難の時代となった。神社はビルの屋上の窮屈なスペースに追いやられたり、一時は居酒屋の店内に間借りするといった時期もあった。
だが、三井不動産の再開発計画によって、社殿の再建が具体化、2016年に現在の社殿が姿を現すことになった。
骨格は鉄骨造りだが、吉野ヒノキで化粧されて優しい外観になっている。
コレド室町の商業ビル、そして向かいには三井とホテルの高層ビルに囲まれているが、十分に魅力的な存在感を示している。
社殿の地下には大災害対策として、1800人の都民が三日間耐えられるだけの備蓄食料を備えた倉庫が造られている。
まさに大都会にある現代の神社の一面だ。
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