パラティーノ美術館見学を終えた後 ヴェッキオ橋を渡って
共和国広場に通じる サンタマリア通りに出た時は
もう夜の佇まいに なっていた
前方に紺碧の空が広がり 両側に建つ建築は
照明に照らされて 金色の衣をまとっている
くっきりと色分けされた 陸と空とのコントラストが
ヨーロッパの古都らしい 悠然とした輝きとゆとりを感じさせる
手前には ルネサンスの彫像
愁いを秘めたかのような 影に包まれて
今にも 闇に溶けかかるようだ
時に若者たちの歓声が 響くのを除けば
夜のしじまは 静けさが支配している
今さっきまで眺めてきた ラファエロの聖母子が
この空間に ポッと現れて微笑んでも
おかしくないくらい と思えるような
それが 秋も深まるフィレンツェ・チェントロの宵だ
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