新イタリアの誘惑

ヨーロッパ・イタリアを中心とした芸術、風景。時々日本。

奈良・寺社巡り 奈良市中心部ぶらり② 天然記念物のシカ君たちは本当に自由奔放にくつろいでいた

2022-05-14 | 奈良旅

 奈良公園付近を歩いていると、しょっちゅうシカと出会う。国の天然記念物に指定されているシカ君たちの様子を特集してみた。

 エサを探しているシカのアップを撮ろうと近づいてみた。

 すると、シカの方から向かってきてくれた。現在市内のシカは約1200頭ほどいるそうだ。

 道路の交差点付近でも、カップルで悠々と散歩中。ただ、道路に飛び出して交通事故に遭うシカも多く、年間100頭ほどは事故にあってしまうという。

 近くの神社では、満開の桜の下で餌やりする観光客との交歓風景も見られた。

 少し歩いて、二月堂付近。悠々と草を食むシカ。 

 さらに若草山付近では、集団で生活するシカの姿がみられる。

 このシカ君は道路側で休憩中。じっとわたしを見つめていた。

 こちらも路上で観光客たちの人間ウオッチングの最中。

 全く人間が近づいても逃げたりせず可愛らしいのだが、彼らは野生動物なので脅したりすると、その野生の本能を出すこともあるので、注意が必要だとのことだ。

 

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奈良・寺社巡り 奈良市中心部ぶらり① 興福寺の几帳には、天平時代から受け継がれた鹿の文様が記されていた

2022-05-10 | 奈良旅

 奈良市内では中心部の散歩から始めた。最初に訪れたのが、猿沢の池。水面に興福寺の五重塔がうっすらと映り、まさに典型的な奈良の風景だ。

 満開の桜を見ながら、まずは興福寺の境内に入った。

 最初の通りかかったのが南円堂。

 堂の入口に下がっている几帳(垂れ幕)を見ると、2匹の鹿が向かい合って立つ文様が入っている。奈良を象徴するような現代的なデザインだなあ。などと感心していいると、隣にいた地元の人が教えてくれた。

 「この文様は正倉院に納められている天平文様なんだよ」

なんとまあ、歴史を感じさせるお話。

 すぐ先には五重塔がドンと立つ。高さ50mと京都の東寺に次ぐ国内2番目の高さを持つ木造五重塔だ。初層部分が8m四方という大きな空間を誇っている。現在の塔は1426年の再建で、室町時代らしい豪快さを感じる。創建時(730年)の初代五重塔は45mほどだったが、それよりも大きな塔に再建されたという非常に珍しい例だそうだ。

 角度を変えて見ると、グンとそれに向かって飛び立つような迫力がすごい。

 興福寺は何度もの火災に加えて、明治に出された廃仏毀釈令によってさらに弱体化した。それまでは春日大社を支配する地位にあったが、明治以降は大社の下の立場になると共に土地財産の没収までされてしまった。

 このため一時は五重塔が25円で売り出されるという話まで飛び交ったこともあったという。また、戦後には五重塔を有料展望台として使わざるを得ない時代もあった。

 東金堂を横目でみながら国宝館に向けて歩く。

                              (興福寺ポスターより)

 国宝館にはかの有名な阿修羅像がある。今回は入らなかったが、以前の訪問時にはじっくりと見せてもらった。3つの顔と6つの腕を持つ像だ。切れ長の目、引き締まった唇、でもよく見るとふっくらしたほほ。まるで少女とさえ見間違えそうな姿のイメージは、身長153cmという、今では小柄な女性のような大きさも関係しているのかもしれない。

 (ここからは10年前の訪問時の写真です)県庁舎には展望台があるというので、昇ってみた。五重塔はさすがに存在感たっぷり。

 東大寺の大仏殿も林の中から頭1つ抜け出して見える。

 夕方、五重塔のライトアップが始まった。

 すっかり暗くなった中で、五重塔は満月と競演するかのように輝いていた。

 興福寺の東側にある鷺池にある浮見堂もライトアップ。幻想的な光景は印象的だった。

 

 

 

 

 

 

 

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奈良・寺社巡り 長谷寺⓸ 仏様のシルエットに感激し、「花の御寺」を満喫した

2022-05-07 | 奈良旅

 長谷寺本堂の舞台と反対側に回って本堂空間を見ると、仏様の座像がちょうどシルエットになっていた。その先は新緑と白い桜の花びらが入り混じって、美しい背景を形成している。思わず手を合わせたくなる瞬間だった。

 さあ、戻ろう。また階段を歩き始めた。

 横を見ると、小さな祠を取り囲むように桜。

 反対側には石灯籠がずらりと並ぶ。

 途中、開山堂への階段があった。長谷寺を開山した徳道上人を祀る建物だ。でも階段は相当に長そう。今日は室生寺から長谷寺と、相当の階段を歩いてきたばかり。途中で倒れても大変なので、これはパス。

 それにしてもこの周辺は素晴らしい風景が展開されているなあ。

 階段を下り切ったころに、ずいぶん枝ぶりの良い桜の木も見つかった。

 そのすぐ近くでは真っ白い花も満開。これは何だろう。モクレン?それともコブシ?

 その花びらが路上に散り積もっていた。

 長谷寺はこれだけでなく、牡丹、しゃくなげ、藤など季節によってさまざまな花が山内を彩り「花の御寺」と称される。

 今日はその一端を味わわせてもらえて幸せだった。

 

 

 

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奈良・寺社巡り 長谷寺③  国内最大級の木造仏「十一面観音菩薩立像」は黄金色に輝いていた

2022-05-03 | 奈良旅

 長谷寺の舞台から右方向を見れば、鮮やかな朱色の五重塔が目に入る。

 この五重塔は、何と1964年、昭和の時代に造られたものだ。戦後日本に初めて建てられた五重塔ということで、「昭和の名塔」とも称される。

 望遠で大アップ。桜の花びらが塔にかかる姿も優雅だ。

 本堂の中に入り、堂内から舞台側を見る。赤、黄、緑の垂れ幕が揺れて、その度に外の景色が見え隠れする。

 斜めから本堂の柱越しに垣間見える五重塔を1枚。

 堂の影で切り取られたスペースにこぼれるような桜が鮮やか。

 そんな景色を背景にして、本堂の十一面観音菩薩像に祈りを捧げる人の姿が絶えない。

                          (JRキャンペーンポスターより)

 十一面観音菩薩立像は、初瀬川に流れ着いた巨大な神木(クスノキ)から掘り出されたとされる。その高さ11mと、日本最大級の木造仏だ。鎌倉の長谷寺観音も大きくてびっくりしたことがあるが、あれでも9mで、こちらにはかなわない。

 (JRキャンペーンポスターより)

 この観音菩薩は、右手に錫杖(つえ)を持って立っている。通常は地蔵菩薩が持つものだが、この観音様は地蔵菩薩の役目も兼ねる特別な徳を持つことを表しているのだそうだ。左手には観音様のシンボルである水瓶を下げている。全身金色に輝くきらびやかなお姿だ。

 再び目を外に向けると、灯篭をシルエットにして外光がまぶしく木々を照らしていた。

 

 

 

 

 

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