極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

徴兵は倫理的誘拐

2022年04月20日 | 環境リスク本位制

 
彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる "招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。
(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編
のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。愛称「ひ
こにゃん」


⛨ ノババックス製コロナワクチンを薬事承認
2022.4.19 FNNプライムオンライン
後藤厚生労働大臣は、米ノババックス">ノババックス製の"新型コロナ
ウイルス"新型コロナウイルスのワクチンについて、きょう午前、薬
事承認した。厚労省の専門部会が、きのうの会合で、薬事承認するこ
とを了承していた。ノババックス社製の新型コロナワクチンは「"組
み換えたんぱくワクチン"呼ばれるタイプで、対象は18歳以上。ファ
イザーやモデルナとは作用が異なり、これまでのワクチンでアレルギ
ーが出た人への使用や、すでに別のワクチンを接種した人への3
回目
の接種として使用することも想定されている。国内では4種類目の新
型コロナワクチンとなる。政府はすでに1億5000万回分の供給を受ける
契約を結んでいて、承認されれば来月下旬に配送が開始される予定。

【ウイルス解体新書 113】



序 章 ウイルスとは何か
第1章 ウイルス現象学 
第2章 COVID-19パンデミックとは何だったのか
終 章 パンデミック戦略「後手の先」

【ポストエネルギー革命序論 426: アフターコロナ時代 236】
現代社会のリスク、エネルギー以外も「分散時代」




2050年のNRELのエネルギー貯蔵予測 
詳細研究から「今後数十年の重要な学習」
2022.4.13 MadelineGeocaris

4月19日、NRELは、新しく公開されたレポートで、多くの場合予測の
形で8つの「重要な学習」を提示した。以下は要約。上の画像に示す、
米国でのバッテリーの導入により、2050年はエネルギー貯蔵容量が
200GWおよび1,200GWhに増加する見通し(揚水発電容量は増加せず)。
リチウムイオン電池は、すべてのシステムコンポーネントと設置を含
む、4時間のストレージのシステムコストが、2030年までに200ドル/
kWhの容量に低下し、減少し続け、「しばらくの間」最高の市場シェア
を維持し続ける。


  他の技術は、バッテリーの価格と競争できれば「新しい機会を得る
ことができる」。ストレージの最大の価値であるしっかりした容量を
提供できるかどうかは、ストレージ期間と地域の正味ピーク負荷の期
間との適合性に依存する。しっかりとした容量により、ストレージは
システムのピーク時に需要を満たしガスタービンを置き換えることが
できる。「タイムシフト」 つまり,需要
が高いときに放電するための
エネルギーを節約することは、ストレージの価値の小さいながらも重
要な部分に提供できる。


 他の理由で展開されたストレージからの予備要件の「飽和」により、
運用予備力を提供することは最小限の価値を追加する。貯蔵を追加し
て送信を延期することの価値は、「分離が難しく、地域固有である」
ため、推定されない。「最終用途の電力需要における未開発の潜在的
な柔軟性」を考えると、ストレージは、時変小売料金や産業需要応答
などのグリッド柔軟性オプションとの競争に直面する。PVの導入を増
やすとピーク正味負荷期間が短縮され、ストレージと太陽光発電は補
完的であり、より短期間のストレージを低コストでPVと組み合わせて、
安定した容量を提供できる。しっかりとした容量を提供するためのコ
ストの削減は、ストレージの導入の増加につながる。反対方向の傾向
を推進し、ストレージの展開が増えると、正味のピーク負荷が広くな
り、同じレベルのしっかりした容量提供に、より長期間のストレージ
が必要となる。その結果、ストレージの導入が増えるにつれて、スト
レージ期間は「長くなる可能性がある」。上の画像に示されているよ
うに、リファレンスケースでは6時間バッテリーの展開は2034年頃に
開始され、8時間バッテリーの展開は2040年頃に開始
される。ポンプ
式貯蔵水力発電などの次世代の既存技術でも展開される。

 人間と調和する有機デバイス


展望:サステナブル社会における有機エレクトロニクスの未来
4月19日、富士キメラ総研はエレクトロニクス産業で需要が高まる「
有機エレクトロニクス関連」の世界市場を調査。これによると、有機
エレクトロニクスデバイスの市場規模は、2035年に 7兆4525億円に達
すると予測(これは2020年に比べ2.2倍の規模)。 「有機エレクトロ
ニクスデバイス」22品目、「機能性有機材料」6品目、 「プリンテッ
ドエレクトロニクス関連材料」6品目、「基板材料」4品目および「印
刷装置」3品目の、合計41品目を対象。

有機エレクトロニクスデバイスの世界市場

スマートフォンで採用が進んでいる中小型AMOLEDをはじめ、 大型AMO
LEDやグルコースセンサの規模が大きく市場をけん引しており、 2021
年は4兆3,516億円が見込まれる。一方、既存品に対し性能が低い点や
コストが高い点などが課題で、現状は規模が小さいデバイスも、2025
年までにはそれらの課題が解決され、市場は本格化すると予想される。
有機フォトダイオードはスマートフォンの画面内蔵型指紋センサーで
採用が進むとみられるほか、ペロブスカイト太陽電池はシリコン系太
陽電池からの置き換えが進むとみられる。また、圧力センサーシート
や心電位・筋電位センサー、ガス・環境センサーは、ヘルスケア分野
やバイオセンサーでの利用増加が期待され、2035年の市場は7兆4,525
億円が予測。 

有機エレクトロニクスデバイスにおけるフレキシブル・プリンテ

ッド採用率

フレキシブル採用率では、高いウェイトを占める中小型AMOLEDはプラ
スチック基板を採用したフレキシブル品が主流となっており、今後も
フレキシブル品を中心に伸びるとみられる。2022年以降に投入される
中小型AMOLEDの大半がフレキシブル品であることからフレキシブル採
用率は上昇し、2035年には72.6%が予測される。プリンテッド採用率
では、グルコースセンサーなどは採用率が高いものの、AMOLEDは真空
蒸着が主流であるため採用率が低くなっている。2025年には、有機フ
ォトダイオードやペロブスカイト太陽電池など、プリンテッド採用率
100%のデバイスが伸びるものの、採用率が低い中小型AMOLEDも 伸長
するため、採用率は緩やかな上昇が予想される。今後は、真空プロセ
スを採用していたデバイスにおいても、フレキシブル・ハイブリッド・
エレクトロニクス(FHE)における デバイス機能の複合搭載、大面積
対応・コストダウンを目的として、プリンテッドの採用が増えるとみ
られる。

サステナビリティと有機エレクトロニクスデバイスの関連性

DXと有機エレクトロニクスデバイスの関連性

圧力センサーシートなどのフレキシブルかつ軽量なセンサー・アクチ
ュエーター、ペロブスカイト太陽電池などのエナジーハーベスト向け
デバイス、導電性テキスタイルや MIDなどの次世代配線・素材の技術
は、スマートウェアなどのウェアラブルデバイスやロボット、自動車
などへの組み込みを経て、あるいはサービスベンダーがデバイスを直
接利用して、センサー情報を用いたサービス、工場や店舗のリアルタ
イム情報の可視化、自律制御・自動運転といった新たなビジネスの創
出が可能で、DXを促進すると期待される。
DX:Digital Transformation / デジタルトランスフォーメーションと
は、進化したIT技術を浸透させることで、人々の生活をより良いもの
へと変革させるという概念。


医療・ヘルスケア分野の市場では、血糖値測定用のグルコースセン
サの規模が最も大きく、次いでスマートウォッチ用の中小型AMOLEDが
大きい。2030年までには有機フォトダイオードによるX線CT装置の実
現や乳酸センサの心疾患リハビリ用などにより、医療分野向けデバイ
スの市場が立ち上がると予想される。また、医療・介護現場の効率化
を促進するデバイスとして、要介護者の動態を把握できる圧力センサ
シートなども伸びが期待され、2035年の市場は8,224億円と予測。
FA・インフラ分野の市場では、試作や新製品開発などで使われてい
る圧力センサーシート、安全性を確保するために設置されているガス・
環境センサー、資材管理などに用いられるRFIDの規模が大きい。
2030年には非破壊検査向けで需要が増加する有機フォトダイオードが
伸びるほか、RFIDやガス・環境センサーは工場のスマート化に伴いさ
らに需要が増加し、市場は大幅に拡大すると予想。
流通・小売分野の市場では、電子棚札で使われる電子ペーパーや商
品の在庫管理で使われるRFIDなど業務の効率化、省人化に使われるデ
バイス、製品や倉庫の状態を監視するためのガス・環境センサなどの
規模が大きい。電子棚札や電子タグの普及により、電子ペーパー、
RFIDが引き続き市場をけん引するほか、これらの電源として使われる
ペロブスカイト太陽電池や有機薄膜太陽電池が伸びると予想。
自動車分野の市場では、運転者の呼気チェックや燃料漏れの検知な
どに使われるガス・環境センサやカーナビゲーションシステムに採用
される中小型AMOLEDの規模が大きい。今後もAMOLEDの採用が広がるほ
か、自動車の安全性に寄与する車載カメラ向け有機フォトダイオード
や有機CMOSイメージセンサ、またドライバーの運転支援を行うソフト
アクチュエーター、ドライバーを監視する圧力センサーシートなどの
需要が増加すると予想。

✔この分野の新規事業調査は13年前に終えておりその後、重点事業の
詳細追跡調査を継続してきたが、有機ELは商用拡大段階に入った。色
素増感太陽電池は、ハイブリッド型太陽電池として商用段階に移行し
急速進化を遂げつつある➲今夜は事例2件を記載する)。



超薄型ペロブスカイト有機タンデム太陽電池を開発 
4月19日、界面損失が低く、開回路電圧が高いペロブスカイト有機太
陽電池を作製。このデバイスは、2.15Vの開回路電圧、14.0 mAcm-2の短
絡電流、および80%の曲線因子を達成した。ドイツのヴッパータール
大学の研究グループは、最適化された電荷抽出、高い開回路電圧、わ
ずか1 μmの厚さのペロブスカイト有機タンデム太陽電池を開発。 建
物の正面の車の屋根、携帯電話の裏側、プラスチック箔など、考えら
れるほぼすべての滑らかな基板処理でき、ウエアラブル向けに使用出
来る。タンデム構造は、ポリマーPM6と正孔抽出層(HEL)の酸化モリ
ブデン(MoOx)に基づくp-i-nタイプアーキテクチャを備えた狭バンド
ギャップ有機サブセルから構成。電力変換効率は17.5%、開回路電圧
0.87 V、短絡電流26.7 mAcm-2、曲線因子は75%。ワイドバンドギャッ
プペロブスカイトサブセルは、FA0.8Cs0.2Pb(I0.5Br0.5)3として知
られるペロブスカイトで構築、効率は16.8%、開回路電圧は1.34 V、
短絡電流は15.6 mAcm-2、FF81%の曲線因子。



 タンデムデバイスの開回路電圧を制限する原因となる2つのセル間の
界面損失を減らすことを試み、前例のない低い光学的および電気的損
失を伴う原子層堆積層を介して成長した1.5nmの極薄金属様酸化インジ
ウム層に基づく相互接続を使用。「ALDの独自の特性を活用し、従来の
堆積技術では不可能だったオングストロームのレベルでも、層の厚さ
を最大限に制御できる。超薄型相互接続は、顕著な光損失を導入せず、
有機バックセルの外部量子効率(EQE)とタンデムデバイスの全体的な
短絡電流を、1 nmの銀をベースにした相互接続を備えたリファレンス
セル。効率は約20%。 対照的に、タンデム太陽電池は、24.0%の電
力変換効率、2.15 Vの開回路電圧、14.0 mAcm-2の短絡電流、80%の
曲線因子を達成。400nm~500 nmの波長領域での高いEQE値(> 95%)
は、ペロブスカイト材料の高屈折率に関連する光学効果によって説明
できるという。これにより、光がスペクトル範囲で活性媒体に効率的
に結合する。タンデムセルの2.15Vの高い開回路電圧は、開回路電圧を
失うことなく、サブセルのJ-V特性をほぼ理想的に追加、論文「ペロブ
スカイト-酸化インジウム相互接続を備えた有機タンデム太陽電池」を
公開。 Fraunhofer ISE CalLabは、IEC 60904-3の手順に従って、23.1
%の効率を認定。当初、ペロブスカイト/有機タンデムの効率は約20%
だったが、現在は24%まで向上、彼らのシミュレーションによるとコ
ンセプトにより、30%超えの効率も達成できると担当責任者のBrinkmann
氏はこう結んでいる。

❏関連論文Brinkmann, K.O., Becker, T., Zimmermann, F. et al. Perovskite
–organic tandem solar cells with indium oxide interconnect. Nature604, 280–
286 (2022). https://doi.org/10.1038/s41586-022-04455-0

  有機ハイブリット持続可能電池



4月14日、 米国のMITスピンオフ新興企業は、定置保管用のポリマー
ベースのバッテリーを開発。このデバイスは導電性ポリマー、カーボ
ングラフェンハイブリッド、および不燃性液体電解質を含む標準的な
2電極電気化学セルに基づく。バッテリーセルは、100%の放電深度
で12,000サイクル実行能力試験がなされている。PolyJoule社は、独
自の導電性ポリマーやその他の有機非金属材料に基づき新しいバッテ
リー技術を公表。同社のバッテリーは、安全性、寿命、均等化発電原
価、および環境フットプリントが重要な決定要因である定置型電源ア
プリケーションと基準に適合設計する。
 このデバイスは、導電性ポリマー、カーボングラフェンハイブリッ
ド、および不燃性液体電解質を含む標準的な2電極電気化学セルに基
づく。交互のアノードとカソードが織り交ぜられ、次に並列に接続さ
れたセルを形成。バッテリーは、電力調整、ピークシェービング、周
波数調整、ハイブリッド電力エネルギー貯蔵、高電力データセンター
バックアップなどの使役設備および産業用適応アプリケーションに使
用する。PolyJoule社の導電性ポリマーセルは、従来の鉛蓄電池と最新
のリチウムイオン電池の間の性能曲線にまたがり、HVACを使用しない
熱管理設計により、耐用年数を延ばし、プラントコストのバランスを
削減する。 MIT Technology Reviewによると、バッテリーパックは同
じ容量のリチウムイオンシステムの最大5倍の大きさで、アクティブ
な温度制御を必要としない。この製品は、最大1MWの電力を10秒未満
で急速に放電し、5分未満で再充電できると同社が述べたパワースト
リングで提供される。
 各パワーストリングのサイズは2.2mx0.8 mx 3.4 mで、重量は1,590
kg。その公称電圧は528Vで、電圧範囲は158 V~972 V。メーカーは容
量損失を最小限に抑えながら、-40 C~50Cの温度での連続動作を保証。
バッテリーにはリチウム、コバルト、鉛は含まれておらず、同社によ
ると、希土類元素を含まない豊富な原材料から作られているとのこと。

※1.Heating, Ventilation, and Air Conditioning (暖房、換気、および空
調):建物の暖房、換気、および空調に関するシステムと技術の業界用
語。HVACシステムは、快適さ(温度および湿度)、エネルギ効率、お
よび空気の質を調節する。


河出書房新社(2021/09発売)
サイズ 46判/ページ数 320p/高さ 20cm
商品コード 9784309228303 NDC分類 345.1 Cコード C0022
---------------------------------------------------------------
第12章  第二次世界大戦、アメリカとナチス

   市民からドルを引きはがすために設計された、史上最大の機械。
                    『タイム』誌(1942年10月)

  戦争の規模が大きくなればなるほど、それだけ税の負担も大きくな
った。第二次世界大戦によって、各国の人びとはいっそうの重税を諜
された。アメリカ大統領フランクリン・デラノ・ローズヴェルトの言
葉のとおりだった。「戦争は金がかかる」
 アメリカの場合、第二次世界大映における軍事費のおよそ22%が税
収によって賄われた。それ以外の分は借入と通貨発行によって用意さ
れた。だが、当時はアメリカ人のほとんどが所得税の課税対象ではな
かった。ところが、1942年歳入法の成立によって状況は変わった。所
得税を課されるアメリカ人の数は1300万人から5000万人に増えた。突
如として、アメリカの労働者の75%が所得税納税者になったのだ。こ
れで「アメリカ合衆国史上、もっとも多くの市民からもっとも多くの
金が徴収される」と『タイム』誌は嘆いた。

  Henry Morgenthau, Jr.  Jan. 25, 1943

 この1942年歳入法は「勝利税法」という別名で呼ばれ、この税の印
象をよくするため、大々的な公雄活動が行なわれた。所得税の納付方
法を指南すると同時に、国民の反感を軽減しようとした財務長のヘン
リ-・モーゲンソー・ジュニアは、ウォルト・ディズニーに映画を製
作させた。映画の題名は『新しい精神』(The New Spirit)主人公は
ドナルド・ダックたった。政府は、愛国の義務であり、喜びである納
税のプロモーションを、その他のエンターテインメント業界の関係者
にも委託した。アーリング・バーリンは歌をつくり、シーン・オート
リーがそれをうたった。題して「今日、所得税を払いました(I Paid
My Income Tax Tpday)。その歌詞は、働く人びとが支払う税金のおか
けで1,000機の飛行機を ベルリン空襲に送りこめるなどと、誇らしそ
うに褒め称えるものだった。税金と戦争のつながりがごくさりげなく
描写されているこんな歌は、それまでにあっただろうか?
 1944年、所得税の最高税率は94%たった。1944年 2月の世論調査で
は、自分の納税額を妥当だと思うかという質問に対し、90%がイエス
と回答した。とはいえ、最高税率を適用されていた納税者ならば、そ
れほど肯定的ではなかったかもしれない。
 第二次世界大戦中、アメリカは大まかに、銃1300万丁、弾薬400億
発分、戦車10万台、飛行機30万機、戦艦10隻、航空母艦27隻、潜水艦
200隻を購入した。経済的負担はきわめて大きかった。アメリカ政府
にのしかかった戦費の総額は、第一次世界大戦のときの10倍以上にの
ぼった----約3,210億ドルである。今回、税収によって賄われたのは
そのうちの48%たった。それ以外の資金は借金とインフレによってつ
くられた。アメリカ政府の債務は6倍に増え、終戦時には対GDP比
110%に達していた。インフレが計算に入れられることはめったにない
が、そうするべきである。推定値では、通貨切り下げによって戦費の
21%に相当する金額が賄われたと思われる。ヨーロッパでは、もっと
ひどいインフレが起こっていた。
 第二次世界大戦については、アメリカの参戦によって連合国側の形
勢が有利になったといわれている。アメリカのこの戦争への関与の大
部分は、新たな所得税によって支えられていた。
 借入金を別とすれば、所得税はいまやアメリカ政府のおもな財源に
なっていた。まさに、大きな政府の時代が始まっていた。


  Heinrich Brüning 1885-1970

 労働、福祉、戦争----ナチスドイツの財源
 大恐慌のさなかの1933年、ドイツではナチ党が政権を握った。失業
率は30%にのぼり、雇用保険制度は立ち行かなくなっていた。
 一般的な歴史認識では、大恐慌、第二次世界犬戦後に締結されたベ
ェルサイユ条約、それによってドイツに課された巨額の賠償負担がナ
チ党台頭の経済的要因だったとされる。しかし、1930年から1933年に
実施された調査のデータが示すところでは、要因はそれ以外にもいく
つかあった。とくに、増税と支出削減の影響は人きかった。前首相の
ハインリヒ・ブリューニングがもっと拡張的な財政政策を行なってい
れば、ナチ党が政権を取ることはなかったかもしれないといわれてい
る。ヒトラーも当時そのことに気づいており、ブリューニングの緊拙
策が「わが党の勝利を後押しするだろう」と述べている。ブリューニ
ング後の首相は経済刺激策を取り、ナチ党は実際に議席を失ったが、
すでに手遅れだった。
 政権を取ったナチ党は、ただちに大規模な公共事業計画----その大
半は前政権によって決定されていたもの----に着手し、経済を刺激し
ようとした。衰退の程度からすれば景気回復は必然だったとはいえ、
その効果は劇的だった。1934年末には、600万人近かった失業者数が
240万人に減っていた。ナチ党はすばやくその手柄を独り占めした。
道路、スタジアムや学校や病院などの公僕施設、再軍備、産業振興--
--これらすべてに巨額の公費が役じられた。1938年、ドイツは、基本
的には失業者をゼロに抑え、賃金統制と物価統制によってインフレを
防いでいた。
国家社会主義を奉じるナチ党は、公共福祉をたいへん重視していた。
「もっとも優れた社会福祉を提供するのはわれわれであり、われわれ
のみである」と宣伝相のヨーゼフ・ゲッベルスは豪語した----そして、
数えきれないほどの福祉制度が設定された。1933年、国家社会主義公
共福祉という組織がつくられ、国民を「
一つの民族共同体としてまと
める」事業の推進にあたった。約1700万の人びとを助けたこの組織は、
「世界でもっとも偉大な社会機関」と見なされた。社会主義公共福祉
は、ふつう手厚い福祉といって思いつくもののすべてを提供した。失
業手当および障何者手当、家賃補助、保育所、医療保険、老齢年金、
老人ホーム。同様に、ナチスドイツ最大の労働者組織であるドイツ労
働戦線も、悪名高い下部組織である歓喜力行団を通じ、組合員向けに
たくさんの福祉サービスを実施した。教育もまた国家が提供した。
 世の中のあらゆる公共事業と同じく、その目的----市民の面倒を見
ること----は善意に満ちていた。問題は、費用をどうつくるかという
ことだった。1933年の選挙公約のなかでも、減税はナチ党がはっきり
実現に失敗したものの一つであった。前政権下では国民に重税が諜さ
れていたが、それはナチス政権においても変わらなかった。税収総額
に占める割合は、消費税収入が約20%、所得税収入が約三分の一だっ
た。通常の税金を支払うことに加え、雇用者も労働者も労働戦線に寄
付金を納めなければならなかった。

歓喜力行団:Kraft durch Freude(喜びを通じて力を)➲ナチス党政権
下のドイツにおいて国民に多様な余暇活動を提供した組織。ロベルト
・ライ
率いるドイツ労働戦線DAF)の下部組織として、国家の管理
のも
と、旅行・スポーツ・コンサート・祝祭典などを企画した。この
活動の目的は、ナチス党(国民社会主義ドイツ労働者党)の理想を行
き渡らせ、党政権下のドイツへの忠誠心を高める。via Wikipedia

✔ナチズムは目的のない(虚無)国民的破壊運動であったとされ、そ
の手法はイタリアのファシズム、ロシアのボルシェヴィキ(bol'sheviki
から学ぶ、あるいはパックり、"民族主義・国家社会主義"を奉じた。

                                                 この項つづく
風蕭々と碧い時代


イマジン
John Lennone


Film: The Sunflower (I Girasoli)  1970


Film: Doctor Zhivago  1965 

●今夜の寸評:プーチン政治と自滅


4月12日(火)早朝、実弟(龍作)が身罷った(Squatting)。享年
六十九。5年前、奥様(加代子)を亡くしてから体調を崩し、わたし
達夫婦がリハビリを勧め(2019.2.16)、地元のヘルパー支援制度を利
用、週5日のデイケアに通うようになり回復に向かっていた矢先で、
10日、11日の電話で23・24日訪問し前向きな生活を取り戻す
ことを話し合ったり、曾根崎小学校跡・中之島図書館・親友は堀江の
中硲健雄さん(中硲タンス店)周辺の再開発地を観光することを約束
していた。弟は大阪工業大学付属高校を経て、建築一級士を取得、小
堀住研で「2×4建築技術」を取得、野洲JR駅に住宅タウンを建設、
米国領事館移転(神戸市➲大阪市)に関わり、従兄弟の藤田建築事務
所を勤務し独立、夙川市➲阪急相川駅に建築事務所を設立、不動産業
兼務していた。因みに、加代子さんはプロテニスコーチ。死因は気管
支炎岸辺中にある「千の風」で近親者のみでしめやかに営まれた。
                            合掌




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