極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

下水道事業の最適化

2013年10月27日 | 政策論

 




【老朽化下水管の更新】

朝から町内のグランドゴルフ大会の体育振興サポータとして参加するが、テレビで下水道管の
老朽化
の実態を放送していたと、漂白剤や洗浄剤の家庭排水が原因ではないかしらと彼女が関
心を示すの
で、東北部流域下水道建設問題で地域住民運動と関わったこともあり、午後からネ
ットで下調べする。下図のように、日本の下水道普及率は約72%(2008年3月末現在)だが、
人口5万人未満の中小都市では40%に達しておらず、整備の中心が中小都市へ移りつつある。
そして、人口密度が低い中小都市の下水管は、大都市より小口径のものが多く距離も長くなる
一方で近年、全国で下水管損傷による道路の陥没事故が多発し、国土交通省によると、2007年
には約4,400件に及んでいる。これは、コンクリート製の下水管が、敷設後30年程度を経て腐食
したためである。同省によると緊急点検の必要がある敷設して30年以上経過した下水管は、全
国で延べ5,015キロメートルもある。下水管の交換には新設の数倍の費用がかかるとされ、こう
したことから近年、腐食せず、地震にも強い塩化ビニール管の利用が増えている。

 

 
生活排水が分解されて生成する気体には、硫化水素、アンモニア、二酸化炭素およびメタンな
どがある
。これらの気体の中で、管路施設の腐食・劣化に関して問題となるのは硫化水素だけ
だ。
硫化水素は、生活排水の収集および処理システムを考える上で、最もよく知られた代表的
な臭気ガス。
臭いは腐った卵のようで、毒性が極めて強く、鉄や銅などの金属に対して腐食性
を持っている。
硫化水素は、酸化を受けて硫酸に変化し、金属やコンクリートなどを腐食させ
る。



嫌気的な状態で、下水中の硫酸イオンが硫酸塩還元細菌によって還元され、硫化水素が生成さ

れる→下水のpHは7前後であるため、硫化水素が気体化しやすく、下水中の硫化水素は、下水
の流れが乱れるところで容易に気相中へ放散される→気相中の硫化水素は、コンクリート表面
の結露水や飛沫した下水に再溶解し、好気的な条件のもとで硫黄酸化細菌により酸化され、硫
酸が生成する→コンクリートの表面に生成された硫酸により、コンクリートが化学反応を起こ
し腐食および劣化する。

これらのことを踏まえ、政府の政策の基本的考え方が下図のように示されている。
 

 

一般的なアセットマネジメントの概念を下水道事業にあてはめると、資金調達、施設の現在価
値等に基づく会計的手法、処理場の上部利用等の施設活用等、下水道事業の保有する全ての資
産、組織・人的資源が対象となる。アセットマネジメントを実施するためには、まずは膨大な
施設(ストック)が現在どのような状態にあり、今後どのように変化し、どの時点でどのよう
な管理を実施すべきか等について予め把握・検討しておくことが必要である。本報告書は、将
来アセットマネジメントに発展させていくための重要な土台となる「膨大な施
設の状況の把握」
「中長期的な施設状態の予測」、「下水道施設の計画的かつ効率的な管理」(ストックマネジ
メント)を目的としていることから、その範囲は下図の赤枠に示す範囲とする。ストックマネ
ジメントでは、新規整備・維持管理・改築を一体的に捉えて、事業の平準化とライフサイクル
コスト(LCC)の最小化を実現することを目標とするという考え方である。

 


さて、具体的な、腐食物質と考えられている硫化物の制御法として、(1)空気(酸素)注入
-曝気による下水の嫌気化紡止(2)汚水管路内の薬品の注入(3)換気-硫化水素の排除、
乾燥(5)
管絡の清掃-管内堆積物の排除、洗浄などがある。一方、こういった事故を契機に
設計上の反省点や課題は列記すると以下の点である。

(1) 終末処理場は、用地の都合がつく限り、処理区域に近い方がよい。
(2) 汚水管の維持管理の容易なルートを選定すること。
(3) 距離の長いポンプ圧送の場合、汚水管路で段差のある場所は腐食しやすいので耐蝕製の管
 種の採用を検討する。
(4) 特に現在は、①ライフスタイルの変化により下水中の硫酸イオン濃度が増加傾向にあるこ

  と、②マンホールポンプ(MP)の増大およびポンプ性能の向上、③ディスポーザーの利用の
 可能性等に
より下水道施設の環境は悪化する領向にある。



これに対し、防食方法としてコンクリ製の大口径下水管および下水道施設の被覆工法について
上図のような工法がとられているようだが、管径700ミリメートル以下のについては下図の小口
径管推進工法がとられているが、前述のように塩化ビニル管が盛んに使われるようになってい
るという。その代表例として、ベル工法(vinyl chloride pipe eco friendly long tunnel)
と呼ぶ、塩化ビニール管を用いた「小口径・長距離・曲線推進工法」が開発されている(2009)。

この工法の開発にあたり、川崎重工は、ベル工法の開発に参画し、主要機器・装置を開発する
とともに
開発技術を立証し、また、全般的な技術面のサポートを行なっている。塩化ビニール管は後
ろから押す力に弱く、同じ口径の耐荷力が、コンクリートの約5分の1であり、後ろからの力
が耐荷力を超えると管がつぶれる。かといって、短い距離で立坑を設置すると、交通渋滞や振
動・騒音の緩和にならず、推進工法を採用するメリットがなくなる。さらに「長距離・曲線推

進工法用機器の開発」も行っている。これは、長距離推進工事では下水管路が曲線となること
が多く、高性能ジャイロを搭載した超小型自走式計測ロボットを用いている。この新型測量ロ
ボットは、インナー装置内を自走しながら、トンネル掘進機の進路を高精度で測量し、トンネ
ル掘進機
の進路を正確に導いていく。曲線部(半径60メートル以上)も正確に施工できる(ビニー
ル管による「長距離推進」に、「曲線推進」が加わることは“夢のさらに夢“とされていた工法)。これによ
り、磁力線による測量が困難になる深さ(一般的に6メートル以上)や、既設埋設管との併走、あるいは
河川・水路横断部などの施工も高精度な測量を行なうことができるという。

このように 「ベル工法」は、ポリエチレン管やFRP(ガラス繊維強化プラスチック)管な
どにも適用でき、下水管の敷設だけではなく、電力やガス、水道および農業用水など幅広い用
途に用いることが可能であるという。このように考えていけば、既存の下水管を含め新規下水
道の敷設にあたっても、付加価値を高める、言い換えれば、国土価値を、国土の資産価値を高
めるとともに、インフラの耐用年数を長くした全国的な下水道敷設事業が切り開かれることに
なり、さらには、世界にも優位性をもった事業の展開が期待される。それだけではない、ブロ
グテーマでもある“全国インフラ網敷設事業”にも有効なツールであることが了解できる。




このように下水管の老朽化対策から、氾濫する過剰流動の猛威(モンスターマネーストーム)
対策としての国土文化防衛安全保障政策まで見えてくるというものではないだろうか。もっと
いうと、政府による国債引き受けが、日本の潜在的価値向上につながるという“確信と自信”
を取り戻すことができるというものではないか。もっとも、こんなことを発信し続けているブ
ログは世界的にも希有であるわけで、もっと踏み込んでいえば、人口減少とともに衰退した、
かってのポルトガル海上帝国の二の舞を踏むことのないように、“育児給付政策”や“外国籍
労働力活用政策”も政策評価制度整備とセットで“未来国債”を発行してはと考えたりしてい
る。

 

   

【マー君仁王立ち】

第2戦が行われ、楽天は田中将大投手(24)が3安打1失点、毎回の12奪三振。日本シリー
ズ初登板勝利。チームは創設9年目で日本シリーズ初勝利を挙げ、対戦成績は
1勝1敗。これ
で自己の連勝記録を30勝まで伸ばす世界一の快挙を継続している。“マー君神の子”という
元野村克也監督の言葉は不滅となりそうだ?

※ http://www.google.com/url?q=http://blogs.wsj.com/japanrealtime/2013/08/29/
japanese-pitcher-tanaka-eyes-hubbells-consecutive-wins-mark/&usd=2&usg=ALhdy
2-EV947TA8uznM1f5SS_PzNb8y4yg


※ スポーツ連勝記録順位

1  スカッシュ     ジャハーンギール・カーン     555連勝

2  車いすテニス    エステル・フェルヘール      470連勝
3  柔道        パウエル・ナツラ        312連勝
4  テニス       沢松和子            192連勝
5  レスリング     渡辺長武            189連勝
6  プロレス      ビル・ゴールドバーグ       173連勝
7  陸上        エドウィン・モーゼス      122連勝
8  ボクシング     フリオ・セサール・チャベス     88連勝
10 ショートトラック   王濛              83連勝

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