くらぶとろぴか

きもちはいつもシパダンの海の中。シパダンとコタキナバル旅の備忘録、ときどき弾丸、そしてホームワークアウトおたく。

ガレ場のいやし

2011-12-21 22:11:24 | ボルネオ
真っ黒で地味だけど、見つめていたい。
動きが早くて、ゆっくり見られないけれど、ずっと見ていたい。



シパダンの南側は、ピッキピキのサンゴ畑の中、ところどころにガレ場がある。
みんなスルーしがちだろうけど、そこにはけなげに暮らす、黒いカエルウオがいっぱい。

シパダン初心者の頃、あまりにギンガメとバラクーダの群れに夢中になり、バファローだ、ハンマーだと興奮し、別のボートがジンベエを見たことに打ちひしがれながら図鑑を見ていたら、そのときの担当だった若者DMに、「You only like big fishes!」と挑発された。パラオや沖縄は、マクロに造詣深いイントラのいるショップを厳選して潜ってるんだから、そんなことはない。もちろん、当時、まだ見たことのないジンベイの方が、小物よりはるかに魅力的だったが。「マクロも好きだよ」ムキーっ、と答えると、ここぞとばかりに図鑑を取り上げられ、「I like this fish, very handsome」と開いたページはカエルウオ。

そんな会話はすっかり忘れていた翌日のダイビング、DMが手招きをしているので、どんなレアものかと思って寄ってみると、指さす先は、朽ちたサンゴが堆積するガレ場。
私には、たいしたサカナは見えてこない。
明らかに「?」な私に、DMは同じ目の高さで見るようにサイン。
根気よく指差してくれる先を凝視していると、黒い子たちがひょこひょこ。
藻をつついたり、消えたと思ったら、また次のが出てきたり。
シャイ、というよりは、警戒心が強いんだろうけど、ときどき朽ちたサンゴの上でじっとこちらを見てたりすると萌えである。
見方のコツを覚えると、いくらでも見つけられるが、教えてもらわなかったら、たまたま視界を横切りでもしてくれない限り、気がつかなかっただろう。
決してレアものではなく、個人の好みを紹介してもらっただけなのだが、とぅりまかしばにゃーなのだ。
あれから幾星霜ってやつだけど、今も、ガレ場にこいつらを見つけると、ほっとする。

イシガキカエルウオのような愛くるしさはない。
フタイロカエルウオなんかとはちがって、色は地味なこげ茶~黒。
姿もぶとっとしているが、黒ラブ的愛嬌がある。
遠巻きには、どう見てもインドカエルウオ。
たぶんインドカエルウオなんだと思う。
でも、ここのはアイリングがゴールドだ。

皆さんも、是非、シパダンはガレ場も、凝視願います!


コメント
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