それにしても…

学生となった身内は、痛めた足はすっかり回復し、元気に
勉強に勤しんでいる。

お抱え運転手から解放されたわたしは、ホット一息つけるように
なった。

それにしても、身内は、時折あられもない恰好で勉強している。
手書きによるレポート提出、度重なる宿題、定期的に行われる
テスト。これが、けっこうあって、土日の休日でもヒーヒー言って
やっているときがある。

それを見るたび、勉強嫌いのわたしは、つくづく自分でなくてよかったと
思うのだった。この歳…人生…で、今さらながら勉強させられたら…
などと思うとゾッとするのだ。

幸いなことに、身内は割りとこういう勉強は嫌いではないので、
ヒーヒー言いながらも、どこか楽しんでいる節がある。おまけに
「２か月で３キロやせた！」と、以前は決して乗らなかった
体重計に乗って喜んでいる。

そりゃそうだろう、以前の専業主婦とはガラリと生活内容が
変わってしまったのだから。

そういえば、わたしも例によって朝昼晩と食事作りに追われているが、
そのたびにレシピ本やらネットで調べて作っている。おまけに
最近は、その日作った料理のレシピを書き残そうと、レシピノート
を付けているのだ。何てこった、結局こちらも勉強させられて
いるではないか…。

しかし、まあ、料理自体は好きなので、けっこうめんどくさいが
今のとこ何とか続いている。それにしても、料理は奥が深い。
つい、お絵かきが留守になってしまうほどだ。作る２時間前から
早々と料理本を読み出し、あれにしようかこれにしようかと
模索しているのである。

読むだけでも面白いので、時には１日中読んで作って…
なーんてこともある。

待てよ…
何だかんだやってるうちに７月の作品展示が迫っているではないか。
２０日からの展示だから、その二週間前には案内状を出さなくては
ならない。まだ何にもやってないではないか。料理にかまけてる場合では
なーい！…。

と、思いつつも、ついまたレシピ本を…。ああ…

久々のんびり緑地

このところ、身内の送迎もあって、緑地公園の散歩も
ままならなかったが、身内を送った後、久々にゆっくりと
緑地をぶらついた。

車で聴いていたラジオで、ウオーキングのことを言っていたが、
歩くのは勿論いいのだが、ただ平坦なとこを歩くだけでは
筋力はあまりつかないそうである。

同じ歩くのでも、坂や階段などの起伏のあるところを
歩くと、筋力が鍛えられるらしい。どうも、この地球の
引力に引っ張られている以上、それに反発できる筋力が
いるらしいのだ。

テキトー歩きのわたしなど耳の痛いところだが、幸いなことに
この緑地は、ほとんどのコースが起伏に富んでいて、階段
ジグザグ登り、果ては、癒しの歩道なるものまで備えて
いるのである。それに、アスレチック用の鉄棒、吊り輪、背を
伸ばす太鼓橋、などなど至れり尽くせりなのだ。おまけに
サッカーや野球のできる運動場、テニスのコート、プールに
いたるまで、揃っているのである。

改めて考えてみると、この緑地は散歩には最適なところだと思った。
入口付近にあるアスレチックで体をほぐしてから、アップダウンの
道を歩き、階段を登って、また降りる。だだっ広い若草山では
草を背に大の字に寝ころび、果てしない大空をながめ、しばし
時間を止めて、心を「無」にしているのだ。

きょうは、特に念入りに、しかもゆーっくり時をやり過ごしたのだった…。

お抱え運転手

あ～、やっとパソコンに向かえた。

というのも、オバサン学生となった身内が、入学式の
ために買ったパンプスが足にしっくりこず、右足の爪が
真っ黒になるほどに痛めてしまったのだ。

そのうち治るとふんで、これまで足を引きずりつつも
通学していたのだが、１か月以上経っても治りきらないし、
足が腫れてなかなか引かないのだ。骨折とかヒビが入っていれば
とても歩けるものではないと思って、そのままズルズルと
来てしまったのである。

しかし、どうしても痛いというので、病院でちゃんと診てもらおう、
ということになり、その日学校まで車で送って行った。
そして、帰りも学校まで迎えに行ったのである。道路が
空いていれば、４５分で行けるが、朝はラッシュ時なので
１時間はくだらない。合計約２時間を送迎の往復で、
約４時間である。

すると、帰ってきてから、「腫れが大分違う」と右足を
見せるのだった。確かに昨日に比べて少し腫れが
引いているようである。

待てよ…思えば、通学のバスに乗るまで１５分歩き、着いてから
学校まで１５分歩くという。つまり１日４回になるので、計１時間歩くことになる。
しかも、担いでいくリュックを持ったことがあるが、学業の本類、
水筒その他を含めると数キロにもなる重さなのだ。

もっと早く気付けば良かったと悔やんだが、今さら致し方ない。
治るまで、学校への送迎を車ですることを高らかに宣言した。
（大げさな…）

というわけで、２週間にわたってオバサン学生のお抱え運転手
となったのである。それでなくとも、慣れない料理をヒーヒー作っていた
わたしは、ますます時間が取れなくなり、パソコンに触れることも
ままならなかったのである。

しかしながら、その結果、みるみる回復して、一昨日、昨日と
緑地を散歩できるまでに回復したのだった。

今朝は、リュックを軽々とかつぎ、意気揚々と歩いて出かけて
行った。

まずは、ホッと一安心…。