つぶや句

夢追いおっさんの近況および思うことを気まぐれに。

自然薯と山の池

2009-04-26 05:00:39 | ちょっとした出来事
先々週「奈邪」にてK氏にいただいた2本の自然薯は、早速
我が家の定番料理「ネギトロどんぶり」でいただいた。
いつもは市販の冷凍とろろを、あつあつのご飯に乗せ、その上にネギトロを
乗せて、のり、ネギ、大葉をちらして、しょうゆをかけ、わさびを
チョンと乗っけていただくのである。

そこにこの自然薯をすりおろしたものを使ったのだが、ふわふわとまるで
マシュマロのような感触で、もっちり、あっさりしてて、うまかった。
いつものとろろは水っ気が多いのだが、自然薯はかなり違った感覚だった。

せっかく2本いただいたのだから、また違う食べ方をしようとネットで
レシピを覗いていたら、「一番シンプルな食べ方として、そのまま焼いて
周りのひげを焼ききり、皮ごとワサビ醤油でまるかじり」というのがあったのだ。
「酒のつまみに最高」とあったので、これを飲んべえのわたしが見逃すはずは
ない。さっそくやってみると、「OH!いけるいける」皮にちょっと焦げ目が
付いて香ばしく、痛快まるかじりである。

「どれどれ」と試し食いした身内らも、「あ…おいしい!」とたちまちの
内に大半を平らげてしまったのだ。「後は納豆と一緒に食べる」と身内が
残したのだが、翌日わたしの酒のさかなの餌食になってしまったのである。

いやあ…旨かったス。ごちそうさまでした。

そのK氏にきのう再び「奈邪」で会って「ちょっと行ってみますか」と
今度のG・Wに行く約束の池を見に連れて行ってもらった。「奈邪」から
車で約40分くらいかかるところで、ちょっと息遣いが変わるくらいの
山の高台だった。

蛙の合唱とウグイスのさえずり、この日はあいにくのでけっこう
寒かったのだが、貸してもらった長靴で、3つの池の周りをズブズブと
踏み入って散策した。池ではおたまじゃくしが黒い塊りをあっちこっちに
作っていたが、まだ蓮の花はちょっとしか咲いていなかった。
夏場に入ると、蓮、睡蓮、羊草、コウホネ、などが次々と咲き揃い、オニヤンマ
が1池に一匹の縄張りを張っているという。ぜひ、夏場にも来たいものである。

「奈邪」に戻り、今度のG・Wにまた行くことを約束して、Kさんは店を
後にした。G・Wまで、はや後1週間しかない、その1週間でどんな
変化があるのか、楽しみである。

ああ~久々に天然自然に埋もれた一日だった…。


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なんで獅子舞?

2009-04-25 04:32:04 | 絵・まんが
例によって休日の土曜日は「奈邪」へ通っている。もう「奈邪」の
コーヒーの旨さはよく承知しているところだが、これまで「モカ」
そして先々週から「ブルーマウンテン」をおいしくいただいている。

しかし本来店の顔というのは、オリジナルブレンドではないか、不覚にも、
これまで一度も頼んだことがなかったことに今更ながら気づいた。
そこで、遅まきながらいただいたのである。
これが旨かった…。あまりクセがなくほわっとした口当たりの良さで、
いい香りと飲んだ後の、スーッと消え入るような感じが何ともいえない。
今度から、しばし…「奈邪ブレンド」をいただくことにしよっと。

この「奈邪」では、コーヒーならば大抵のものはできる。例えばこの日
インドネシアのコーヒーとやらをご馳走になったのだが、練乳を使った
甘口のコーヒーで、疲れているときなど脳に憩いを与えてくれそうな
感じで、おいしかった。その他にも黒砂糖をかじりつつ飲む沖縄風の
コーヒーとか味あわせていただいたのだ。

この日の午後、30代とおぼしき女性2人組みがやって来て、わたしの
となり後ろの席に座ると、「ガテマラ」を注文したのである。
ガテマラといえば、中米のメキシコやホンジュラス、コスタリカあたり
のやはりコーヒーの生産国である。もちろんこの「奈邪」ではお安い
御用なのだ。

わたしは思わずマスターのところへ行って「ガテマラなんか注文する人
いるんですねえ」と聞いたほどである。ところがどっこい、このお二人
いきなり展示しているわたしの絵を歩いてジッと見て回るではないか。
作者としては当然うれしいので、「はて?我が展示を知ってての御来店…」
と、ちらりと見やるが見たような見たことないような感じなのである。

すると、すぐにドア付近に設置してあるわたしの感想帳と、マンガのファイル
やら、なにやら(いろいろ置いてあるノダ)を持ってきて2人で話し始めた。
わたしが隣にいることを知ってか知らずか、「へ~この人漫画家だったんだ」
うんぬん…。「う~んガテマラを注文する人はエライ!」とまあ…現金なもの
である。

様子を見ていたマスターが、お二人にわたしを紹介してくれた。やはり
案内状が行った方のようで、以前わたしの知人Mさんと一緒に展示に来てくれた
人で、友人を誘っての来店だったのだ。失礼ながらすっかり顔を忘れてしまって
いたのである。やがて話をしつつ展示してある絵を全て見て回った。
そして置いてあるわたしの名刺を取ると、友人の方が「絵を描いてくれませんか」
と所望されたのである。それが獅子舞を描いてくれというのだ。「獅子舞?」
なぜか、いろんな人に描いてもらってるらしいのだ。わたしはとまどったが
獅子舞を思い浮かべつつ、名刺の裏に描いてみた。

なんとか獅子舞らしきものを描き終えて渡すと、「わあやっぱり漫画家さんは
違う」とお褒めに預かったので、ホッとしたのだが、何で獅子舞なのか
わからないまま、ひとしきり話した後「また展示するときは案内状くださいね」
と言って二人は店を後にした。感想帳に書かれてあった住所を見ると、
T海市とあり、けっこう遠いところから来てくれていたのだ。
遠路はるばる本当にありがとうございました。

それにしても、ついに聞きそびれてしまったが、「なんで獅子舞?…」なの…。




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ノメナケレーション

2009-04-21 03:11:43 | つらつら思うこと
会社の帰りに聴いていたラジオで、ノミニュケーションは必要かどうかの
テーマで放送していた。ちゃんと聴きたかったのだが、すぐ家に着いてしまい
聴けなかったのだ。ただ、これは経験から言って少なくとも参加したほうが
ん・倍も有益なのは間違いない。

というのもわたしが参加している飲み会は、違う部署の連中ばかりなので、
その部署の情報が得られるのである。その情報たるやスゴイ。
「アイツは最低だよ」と言われていたのは、けっこうあの男は
ナイスガイだなあと思っていた男だったので、かなりビックリ。
もちろんその反対だったこともあり、もうメッタ切りである。

飲んべえは、アルコールがいけるかどうかで単純に判断するところが
あって、「アイツ飲まネエからなあ」という一言で、すでにワンランク
落とされてしまうのだ。これは飲まない人たちからはブーイングが来そうだが
理由は確かで、飲めば胸襟を開かざるを得ないことになるのである。
つまり、飲むヤツということは、最低胸襟を開き合えるヤツに
他ならないのである。

以前は、今の飲み会メンバーとあまり話などしたことはなかったのだが、
ふとしたきっかけで話をしているとき、「このあいだ飲み過ぎちゃってさあ」
と言ったら、「エ…Kさん飲むの?」と聞き返されたのだ。
どうもわたしは真面目な堅物と思われていたらしいのだ。

「毎晩ちょっとねえ」というと、途端にわたしを見る目が変わり、「毎晩…」
とつぶやいて意外そうな顔をしたが、すぐにニンマリとした顔に変わった。
この瞬間にわたしは彼らの仲間として認知されたのである。

飲めばまず俎上にあがるのが職場の上司、続いて同僚、異性。すべて
丸裸にされてしまうのだ。飲み会があるときはあっちこっちで随分な
クシャミが出ているに違いない。

このようにアルコールは、色々なしがらみや心のガードを取っ払って
しまうので、常に無礼講で常にオフレコの会話なのだ。当然飲み会の
メンバーの人となりも曝されることになり、ごまかしのきかない付き合いに
なってしまい、プライバシーに踏み入ることも多々出てきてしまうのである。
これがノミニュケーションなのだ。

逆に飲まない仲間とは、コーヒーを中心にした喫茶店での会話になる。
広く、浅く、の付き合いを望むのならこちらのノマナケレーションに
なるのかも…。画友M氏などは飲まないので、いつも喫茶店での
ノマナケレーションである。しかし、彼は飲まなくても本音をズバズバ
言うタイプなので、ノンアルコールでOKというタイプである。

まあ…ノマナケレーションはこれで…テンションのまったく違う、
あまり狂いのない会話になるのだが、わたしなどは少々狂ったほうが
しあわせ感を覚えるほうなので、やっぱりノミニュケーションは
欠かせないなあ…。






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つたなき絵にも…

2009-04-15 06:13:40 | 絵・まんが
今年ほど花見をした年はないだろう。しかもあの佐奈川である。
4度目の花見は、すでに葉桜ぎみになっていたが、まだ7割方
花が残っていて花見には十分であるし、何といってもこの時期
ならではの、落花、花吹雪の風情つきだ。花見としては一番
雰囲気が良かったかもしれない。

「奈邪」へ戻ると、ややわたしより先輩とおぼしき男性が、ドア付近に立って
わたしを迎えてくれるではないか。マスターが「よかった待ってたんですよ」
と、その男性を紹介してくれた。Kさんという「奈邪」常連の方で、
我が拙い絵をとても気に入ってくれているというのである。

わたしはKさんと同席して色々と語り合った。そも…釣りが好きなようで
どうやらチヌ(クロダイ)釣りの名手のようである。わたしも釣りと魚が
大好きで、約10年にわたり釣りの専門誌に実践釣行記を書いたことがあるのだ。
当然ながら作品は魚が多く、今回チヌを描いた作品も展示してあったのだ。

しかし、Kさんはただ釣り好きにとどまらず、現在仕事は息子さんにまかせ、
悠々自適の暮らしをしているという。しかもその暮らしぶりがすごい。
農地などを購入して大きな池を造り、そこで魚や水生昆虫などを飼って
失われつつある自然を復活させようとしているのだった。それも2ヶ所
あるというのだ。

近くには小川も流れ、別荘もあるという。何というスケールの大きさだ。
わたしなどが夢に描くことを実践しているのである。
正直うらやましいと思った。世の中にはこういう人が現実にいるんだなあと
感心すると同時に自分の小ささを感じてしまうのだった。

そして、なんとそこへの招待を受けたのである。もちろん今すぐにでも
飛んで見に行きたいところだったが、グッと我慢をして5月のG・Wに
寄せていただくことを約束したのだった。「何だったら泊まってもらっても
いいですよ」とまで言っていただいたのである。

しかし、この日ほど自分が絵を描いていることに感謝したことはない。
わたしは絵のお陰で、普段出会えることもできない人に出会えたり、日頃
味わえないことを味わったり、心よりの支援を受けたり、と様々な
恩恵を受けているのである。

つたない絵ながら、一応自然の中の命の営みを描くという自分の思いが、
伝わる人がいるというのが嬉しかったのだ。作品展示というのは
その出会いの場所なのである。だから展示はやめられないのだ。
同時に、もっといい作品を描かないと…という思いも強くなるのである。

別れぎわ、Kさんに土の付いた長い二本の自然薯(じねんじょ)を
いただいたのだった。「奈邪」のマスターにも店の前でスモークしたばかりの
チーズもいただき、こんなにいただいていいものかと、恐縮しつつ
心はウキウキと家路に着いたのだった。

Kさんマスターありがとうございました。
5月必ずお邪魔しますので、よろしく!
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見知らぬ客

2009-04-10 21:28:31 | 食べ物
昨年近くの郵便局で作品展示をさせていただいたのだが、
そのとき局長にお願いして、感想帳を置かせてもらった。
(かなり局では迷惑だったと思う)

その中に「今度展示するときは教えていただけたら幸いです」の記述が
あった。そして住所氏名が書いてあったので、今回の案内ハガキを
出させていただいた。そこに屋号らしきものが書いてあったので、
調べてみるとエスニック料理店だった。

しかも、そこはよく行っていた飲み屋のとなりだったのだ。
「エーこんなところにエスニック料理店?」と驚いてしまった。
まったく気づかなかったのである。
一度は入ってみようと思いつつなかなか行けないでいた。

で…今度の「奈邪」の展示に行った帰りの日曜日、「奈邪」は
午前中までだったので、お腹をすかして店の前を通りかかったのである。
いいチャンスとばかりに入ってみた。こじんまりとした店内には何やら
東南アジア系らしきグッズが飾られ、アジアンなお香の香りが漂っていた。
「いらっしゃい」と声を掛けたのは、以外にも若い(30歳前後に見えた)
美人ママだった。(勝手に50歳前後と予測していた)

ママは一人の常連客とおぼしき男性と話をしていた。手書きメニュー表には、
よくわからないカタカナ名が並んでいる。
「ウ~ン…」メニュー表とにらめっこしていれば、ママが助け船を
出してくれるかと期待したが、知らん顔なのである。正直無愛想だ。
こんなときは困ったときのパスタだ。「あの~パスタありますか」と
言ったが、一瞬ムッとしたような感じで、「うちはパスタはありません」
とニベもない。

だって…メニューの所どころに「麺」て書いてあったからだ。「エ~
麺とパスタは違うのー?」と思ってしまった。
まあ…何はともあれ

       パッタイ~タイの甘ズッパ辛い焼きそば
           エビ&野菜入り  750円

なるものを注文した。一応焼きそばなら何とかなるとふんだのである。
すぐにトントントンとママは作り出した。
その間に1人の客は帰り、ママと2人になった。
しばらくすると前菜のようなものが出てきた。大根サラダのようなものに
エビダンゴ・小春巻きというところか。盛り付けがきれいで、いかにも
旨そうである。料理は見た目で旨いまずいがわかるときがあるのだ。

食べたいのをグッと我慢して焼きそばを待った。
やがて、どんぶりに入った麺が出てきた。「これが焼きそば?」
メニューの通りエビと色々な野菜が入っていた。さっそく一口食べてみた。
焼きそばというよりラーメンに近い。「うまい!」わたしは思わず
ママの顔を見た。ママはチラとこちらを見たが、ニコリともせずに
視線を落とした。

その無愛想さに、何かアラを探してやろうと食べ進んだが、うまい!
絶妙の味付けで、文句のつけようがないのである。前菜もうまかった。
これだけのものをあの若さで…と舌を巻いた。

わたしは一切れ残らず平らげると、手を合わせて心から感謝の意を表し、
ママに敬意をはらった。これだけのものを作るのには相当の修業と
真摯なハートがいることぐらいわかるのである。これで750円は安い。
自分を名乗ろうかどうか迷ったが、きょうは見知らぬ客でいいか、と
店の玄関を出るとママも出てきたので、「旨かったッス」と言うと
初めてママはニッコリした。「ほら、いい顔じゃん」と心の中でつぶやくと
店を後にした。

味は最高。ただ、見知らぬ客に愛の手を…
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