何が嫌かって、検診の胃カメラほどイヤなものは
ない。
しかし、これでも多少家族の役には立っているので、
バリウム検査をスッ飛ばして受けている。
受けるにあたっては、もう、まな板のコイになりきる
しかない。
目をつむり「さあ、好きにしてくれ!」といった覚悟で、
診察台に横たわったら、「なるべく目を開けといたほうが
楽ですよ」と検査医に言われたので、目もつむれむぬままの
検査とあいなってしまったのだ。
しかし、医者、看護士とも感じよく、人生、何度か胃カメラを受けた中で、
一番楽だった。
これだったら、今までよりも嫌いにならなくて済みそう
だと思った。
幸い、「胃はきれいなもんでしたよ」との検査医の
お言葉をいただいたので、とりあえずホッとしたが、
これが手術などだったら、まさしく「包丁を持った
料理人の前のまな板のコイなので、「さあコロセ!」という
さらに強い覚悟がいるなあ、と身震いしてしまった。
いずれにしても、ホント、検査をもっともっと楽ちんに
してほしいものだ、とつくづく思うのだった。