こう見えても、サッカーファンなので、クラブワールドカップの決勝、
バルセロナ対サントスの試合を見た。
クラブワールドカップというのは、世界各地のサッカークラブ優勝チーム同士の
対戦で、この大会で優勝すれば文字通り世界ナンバーワンチームとなるわけである。
日本はJリーグ優勝チームとアジア各国のクラブ優勝チームと戦って優勝
したチームがアジア代表ということになる。
今回は、ヨーロッパ・アフリカ・アジア・オセアニア・北中米・そして開催国代表の
Jリーグ優勝チーム柏レイソルの7チームによる対戦だった。
そして決勝に進んだのが、予想通りヨーロッパチャンピョン、バルセロナと
南米チャンピョンのサントスだった。柏レイソルは惜しくも3位決定戦でPKで
敗れ、4位だった。にしても、日本もJリーグが出来てから確実に強くなった感がある。
決勝の一戦は、メッシ率いるバルセロナとこちらも19歳と若き天才ネイマールを
擁するサントス。この二人の天才の対決も注目されたが、結果はバルセロナの
4-0と一方的な勝ちで、2得点をあげたメッシの圧勝に終わった。
その針の穴を通すようなボウルさばきと、攻守にわたるバルセロナの選手の動きが、
点から線っへと流れるように1つの意思でつながっているのが見てとれた。
それはまるでオーケストラの旋律を思わせるようだった。
サントスも日本を3-1で下し、ネイマールの見事なシュートでの得点も見せつけられて、
決して弱いチームではないのだが、いかにせん個人技に走ってしまうのである。
一人一人の個人技も高く、それがチーム力として融合して動くバルセロナは、
見ていてほれぼれするような完成度の高い、チームだったのだ。
日本は、本田圭介が11人揃ったくらいのチーム力で当たらないと、とても
相手にならないくらいのレベル差を感じてしまったのである。
クラブ・ワールドカップは終わってしまったが、今度はワールドカップである。
当然我らが代表ザック・ジャパンには、ここまでとは言わないが、バルセロナを
お手本にするようなチーム作りをしてほしいものである。
幸い、ザッケローニ監督が口にする「変幻自在のチームにしたい」というのは、
きっとこのバルセロナのようなチームのことではないか…と思ったのだ。
とすれば、おのずと期待も高まってこようというものである。今までの
日本代表に対して何が不満かと言えば、「ベスト4をめざす!」とか
「とにかく1勝!」とか、目標が小さいことである。
チャンピョンを目指さなくて、ベスト4などに入れるはずもないのである。
横綱を目指して、初めて大関や関脇、小結になれるのだ。
今度は、ぜひともザッケローニ監督に言ってもらいたい。「優勝を目指す!」と。
なでしこは“金”を宣言して獲ったではないか。優勝を目指せば、やらなければ
ならないことが、半端でないことがイヤでも分かってくるのである。
さあ高らかに宣言しようではないか、「ワールドカップ優勝!」と…。「優勝!」。