つぶや句

夢追いおっさんの近況および思うことを気まぐれに。

佐奈川の桜

2009-03-29 07:59:57 | 
作品の搬入をすべく、2年ぶりに豊川の「奈邪」へと向かった。
2年ぶりの佐奈川の桜は、わたしの早咲きの予想に反してまだ三分咲き
というとこか。実は搬入を利用して、佐奈川のすばらしい桜の花見を
兼ねて来たのだった。

しかし、まあ…咲き始めを見るというのも、又違ったおもむきがあるのでは
と覚悟を決めていたのだ。よく見ると場所によって五分咲きという
ところもあって、あながち残念な眺めばかりではないことがわかった。

2年ぶりに会った「奈邪」のマスターはまったく変わっていず、肌つやも良く、
元気そうで、まずそのことが嬉しかった。いつも気になっているのは
マスターの健康だったからだ。それとマドンナのトモちゃんも、なんと2年前
よりもグッと色っぽく、きれいになっていたのだ。もしや…彼でもできたのでは
…と勘ぐってしまった。(そうなるとマスターが泣くなあ…)

「奈邪」でおいしいコーヒーをいただく間に、マスターが花見のお弁当を
作ってくれ、何とわたしの夢であった燗酒まで用意してくれたのである。
「ちょっと味見してみて」と、マスターがオチョコを差し出す。
味見してみると、ほんのり木の香りがする。「たる酒なんですよ」とこだわりの
マスターが吟味してくれたものだったのだ。(マスター…

天気予報では、雲が多く雪がチラつくかもしれないという、とんでもない
予報が出てて、苦笑しつつ「きょうは雪見酒かい」と日頃の行いの悪さを
嘆いたものだったが、案に相違して空は青空が広がり、白い雲が
たゆとうている。佐奈川を覗くと、水がきれいに澄んでいて小魚がスイスイ
泳いで行く。

場所を定めると、川べりにドッカと腰を下ろし、マスターが用意してくれた
弁当を取り出した。三重箱になっていて、一番上に玉子焼きとカマボコのつまみ、
下の二重箱には、な、何とデッカイ蒲焼のうな重ではないか。
わたしはこんなデカイうなぎ見たことないというぐらい大きいのである。
(マスター…

早速燗酒をオチョコに注ぐとグイと一口。木の香りのたる酒が鼻孔をくすぐり、
五臓六腑に燗具合が染みわたる。つまみの玉子焼き、カマボコををいただきつつ
燗酒を飲み干した。丁度よい酒量で最高の酔いかげんでそのまま仰向けに
寝転んでみた。

視界100パーセント空である。白い春の雲がところどころに散らばっている。
じっと見ていると、時間の流れがゆるやかになり、自分が空に吸い込まれてゆく
ような気がした。

      浮石に乗る  我も雲  天高し

という我が拙句を思い浮かべていた。わたしは今、雲になっていた。

もちろん、うな重はおいしくたいらげさせていただきました。
(お腹はじけそうだった)(笑)

最高の花見になりました。ありがとうマスター

P・S  今度から、ちゃんと代金全て取ってくださいネ。

     「はいまん彩」展 
             〒442-0027
             愛知県豊川市桜木通り5-5ギャラリー喫茶「奈邪」
                      ℡0533-86-9480平日7:00~18:00
                             日曜正午まで
               期間 4月1日~4月30日 
                          作者4日・5日
                            11日
                            18日
                            25日・26日
                            A・M10時より
                            居るつもりです。
              





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いよいよ「奈邪」

2009-03-21 00:43:30 | 絵・まんが
4月のあたまから展示が決まっている「奈邪」へと準備におおわらわの
段階を迎えた。

すでに案内状の発送は終わり、作品の選定に入っている。これでも
けっこう準備にあれこれとかかるのである。まあ久々に「奈邪」に
行っておいしいコーヒーを飲むのと、マスターに会う楽しみもさることながら、
やっぱりあの佐奈川の桜にも会いたいのである。

今年はすでに花見に行くことは決定しているのだが、1つだけ心配な
ことがあるのだ。それは開花がやや早すぎるかなあという点である。
名古屋はすでに開花宣言が3月20日に出されたので、展示の4月まで
もってくれるかということだ。

「奈邪」に来てくれる人には、ぜひともこの佐奈川沿いのすばらしい桜浪漫を
味わってほしいのである。まあ4月まで後10日余りなので、丁度いいかなあとは
思っているのだが、満開が早すぎることがないことを祈っているのだ。

実は、この花見にはわたしなりに楽しみにしていることがあるのだが、
それが実現するかどうか、まったく予測不可能なので、神様頼みなのである。
まあ…なかなか難しいとは思うのだが、今年の夢の1つなので、実現するよう
手を合わせている。

3月27日(金)に作品を搬入するつもりなので、マスターまたよろしく
お願いしまーす。

コメント (3)
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夜の訪問者

2009-03-18 21:57:38 | 動物ウオッチング
夕食が済んで、コーヒーなど飲んで一息ついていたところ、
「ギャーなんか居るー!」と身内の一人が叫んだ。
叫んだ身内の指先は天井に向いている。見れば割と大きい虫が飛び回って
いるではないか。

蚊や小さい羽虫ではない、ミツバチほどの大きさである。そのうちに
天井にピタリと止まった。どこをどうして入ったのか、やはりミツバチのようだ。
身内はややパニクリ気味で「早く何とかして!」」と叫んでいる。
それは殺虫指示ともいうべきものだった。

正直殺虫は簡単だ、柄の付いた床拭きで「トン」と天井の虫を打ってしまえば
終わりである。しかしミツバチと言えば春の使者である。とても殺すなんて
できやしない。わたしは突然のこの夜の訪問者に対して、生きたまま外へ
逃がしてやろうと考えた。生け捕り作戦である。
あいにく我が家には虫取り網はないし、虫かごもないのだ。
天井に止まった蜂をどうやったら生け捕りにできるか…我が乏しき
灰色の脳細胞で考えた…。そこでひらめいたのがバキュームゴミ取り作戦
だった。

まず台所の生ゴミ用ポリエチレン袋を一枚取り出し、それをトイレの詰まりを
直すバキュームポンプのゴムの内側に開いて沿うように差し入れた。
そして天井に止まっているミツバチに、その袋の部分で包むように
押し当てると見事に命中、蜂はバキュームの中に入った。

そのままでは見えないのでそ~っとバキュームを緩めてみると、
ちょろっと見えた姿がうまいことポリエチレンに入っている。
わたしは飯台の上に乗って手を伸ばし、袋の口を閉じて捕獲した。
作戦成功!。すぐに玄関を開けて外へ出て逃がしてやると、ブーンと
一度大きく旋回したかと思うとまた我が家の玄関灯のところに舞い戻って来て
飛び回っているではないか。

「やれやれ、そんなに我が家が好きかい」と苦笑しつつ玄関を閉めた。

そういえば、つい本日4月の「奈邪」での展示会の案内状が出来たばかり
なのだが、たまたま蜂がデザインされているのである。あいにくこの蜂は
ミツバチではなく、熊ン蜂なのだが、偶然にしては出来すぎの感もあるので
何かいいことの前触れかもしれないナーと都合よく受け止めている。

もうすぐ皆様のお宅に一匹の熊ん蜂が飛んでいきます。決して刺すような
ことはありませんので、よろしくお願い致します。


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若さゆえ

2009-03-15 07:15:45 | つらつら思うこと
昨年はグループサウンズ、ジャガーズの「君に会いたい」が
頭の中をかけめぐった。というのもこの歌の最初のフレーズが
「若さゆえ~♪}という歌い出しだからだ。

昨年はズバリゆえあって、変な手遅れぎみ目覚めを賜ったのだが、
よくよく考えてみると、その元凶は若さへの嫉妬だとわかったのである。
それからは、せまり来る黄昏にあらがい、妙なオシャレに走り、体を
鍛え出したのだ。

その度に頭をめぐるのは「若さゆえ~♪」なのだった。
お陰で体は締まり、野放図にしていた身づくろいにも気を遣うようになって、
それはそれで、いいことも多々あったし、今まで見れなかった夢も見れた
気がするのだが、「な~んか違うんじゃあないか」という思いが常に頭の隅に
あったのも事実である。

今年になってしみじみ鏡を見て、深まり行く皺、たそがれ進む頭髪、に
果たして、わたしはこの皺を愛せるのか…、頭髪のたそがれを愛せるのか…と
自分に問いかけてみたときに、この皺は、木でいえば年輪であることに
気づいたのだ。それは間違いなく自分の歴史であり、自分そのものなのだ…。
となれば「逃げようがないなあ…」と思ったのである。

そうなれば愛するも愛さないも受け入れるしかないのだ。「泣くが嫌さに
笑ってそうろう」という言葉もある。「嫌うがイヤさに愛してそうろう」と
いくしかないではないか、と思うに至ったのである。

これからは自分の年齢をしっかり受け止め、その時の最高の自分でありたい
と思った。だからもう若さなんかには嫉妬しないのだ。…が、心の若さだけは
失いたくないので、目覚めの種火はしっかり残しておこうと思う。

そうなれば行く先は最初の目標だった「不思議なおじさん」である。
これでやっと元に戻ったようで、ほっとしている。
はてさて…これからはどんなフレーズが頭をめぐるのか、楽しみではある。

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「蒼天航路」

2009-03-14 06:15:55 | 絵・まんが
我が記念すべき誕生日に身内の一人よりプレゼントを貰った。
といっても実はわたしが希望したのである。

ほしいものを3つ挙げ、そのうちの1つに以前お世話になった
「コミックモーニング」(講談社)に連載していた「蒼天航路」(王欣太)画
の単行本全巻(36巻)を希望し、プレゼントしてもらったのだ。

この「蒼天航路」というのは、わたしが好きで読んでいた「三国志」の
悪役、曹操孟徳を珍しく中心にして描いている作品である。

通常「三国志」といえば劉備玄徳が主人公で、関羽・張飛という豪傑を従え、
三顧の礼をもって迎えた軍師、諸葛孔明の軍略のもとに時の権力者曹操孟徳に
立ち向かうというのが中心の史実に基づいた物語なのだ。

けっこう残酷なシーンも多いのだが、王欣太氏の魅力的な画力もあってグングン
引き込まれていった。中国戦国時代の武将の生き様や、戦いに敗れて略奪され
天と地ほどの運命の変転を余儀なくされた女性たちの嘆き、などが赤裸々に
描かれている。この36巻を1ヶ月かけて読んでしまったのだ。

天下を取ろうと覇道を求め、戦いに明け暮れる男達、これがいまだに世界中で
繰り広げられるところをみると、男の本能なのだろうか。
絵を描くことしか能のないわたしなどこんな戦乱の時代に生まれていたなら
くその役にも立たないだろうなあと思うのだった。いやあ今の時代でよかった…。
(今でも大して役に立ってるとは思わないが…)(笑)

しかし自分も男なので、この本能があるのかなあと思ってみると、
やっぱりあるようである。こう見えても何につけても負けたくないという
気持ちは案外強いように思うし、特に絵に関しては現状はてんでだめなのだが、
いつかは自分の目指す頂を垣間見てみたいという思いはシャレにならないぐらい
強いように思えるのだ。いまだにあきらめずに夢を追っているのが何よりの
証拠だろう。

こうしてみると男の性懲りもない本能は変わりようがないように思えるのだ。
しかし「蒼天航路」で美女に夢中になって命を落としそうになった曹操のように
やっぱり天下無敵と思える猛者も女性にかかっては、かたなしなのである。

結局なんだかんだ言っても最後に笑うのは女性のように思う。
やっぱり天下の覇道の頂に鎮座ましますのは、にっこり微笑んだ女性が
一番ふさわしいのかも…。


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