中国の三国志のファンなので、最近つくづく
日本の政党に思うことがある。
かの劉備玄徳に三顧の礼をもって迎えられた
天才軍師、諸葛亮孔明的存在が日本に
いないということである。
孔明と言えば、映画などで何度も扱われた
あの宿敵曹操との戦いだ。
特に、長江での赤壁(せきへき)の戦いでは、
味方の弓の矢が不足しているのを聞くと、
夜霧に紛れてワラ人形の船を出し、敵が射った
何千何万本の矢をその人形に突き立てさせて、
回収したというあまりにも有名な軍師なのだ。
軍師といえば、作戦参謀、知恵袋、懐刀、ブレーン
ということになるだろうか。
政治、宗教には関知しないのを旨としているが、
日本で生まれ育った者として、祖国に対しての
政治家のあまりのふがいなさへの嘆き節である。
辛うじて、孔明的参謀の存在の気配を
感じるのは、次々と打つ手が決まるのが見える
某与党である。何者か知らないが、相当の
切れ者がいるとみた。
残念ながら、野党にはほとんどいる感じがしない。
これが嘆きの元なのだ。
やはり、野党にしっかりしてもらわないと、
大多数与党の暴走する日本国が心配になってくる。
今は野党共闘などと、言わず、自分の足元を
しっかり固めて、まずは少数精鋭を目指して、
出直してもらいたい。
素人でも読めるのは、大多数与党はほっといても
早晩驕りによる暴走に陥り、自滅に向かうものなのである。
孔明的存在として、今たった一人思い浮かぶのは、
スポーツの世界で、今年楽天イーグルスを優勝に
導いた球団社長立花陽三氏だ。
元ラガーマンであり、証券マンであった陽三氏が
社長に就任すると、楽天球団に何が必要なのかを
詳細に戦力を数値化して分析し、イーグルスには
何が不足しているのかがわかって、次々と補強など
手を打っていったというのを漏れ聞いたのだ。
こういう他業種から来たほうが、客観的に
見えるのかもしれない。
三顧の礼をもって迎えたかどうかはしらないが、
三木谷オーナーが引っ張ってきたそうな…。
今の野党の政治家には、党の中からしか
見えていないように思う。
だから、選挙で大敗しても辞めない党首。
失言で失墜したイメージを拭いきれない代表。
悪役イメージの顔を党首に据える党。
内部分裂をさらしてしまった党。
などなど、このようなことが、国民の目にどのように
映るのかまったくわかっていないと思えるのだ。
そういう党に一票を投じるとなると、躊躇を禁じ得ない
ではないか。
そこで急務なのは、在野に寝むれる孔明を探し出し、
三顧の礼を持って迎えることではないだろうか。
できれば議員以外、例えば舞台演出家、
TVプロデューサー、脚本家、映画監督など
他業種の人が望ましいと思う。
頭脳明晰なのはもちろん、日本を愛し、自己犠牲を
いとわず、時には命がけで党首に進言、警告、勧告が出来、
叱り飛ばすぐらいの、気概を持った人物でなければならない。
眠れる孔明は、野に出番を密かに待っているかも知れないのだ。
出でよ孔明!