「今度防犯パトロールに参加できる人いますかあ~」と
保健委員の会長さんのコールに、ついおずおずと手を
挙げてしまった。
定例の月1の集会のときである。これはまあ、日程的に
OKなのと、何でも体験してみようという好奇心からでは
あったが、ちょっと後悔が走った。
というのも、聞けば防犯の幟を持って町内のそれぞれ
決められたブロックを歩いて回るそうなのだが、わたしが
何に弱いかというと、女性と、寒さにからっきし弱いのである。
冬場になると猫のごとく炬燵でまーるくなっているのだ。
この寒空の中を、旗を持って歩き回るなど、無謀の
極みである。
しかし、もはや引っ込みはつかず、恐る々参加した。
当日、何と40~50人も集まってきたではないか。
自治会、老人会、我が保健委員、など5つぐらいの
グループで、5つのブロックをそれぞれ10人ずつぐらいに
なって回るのである。
中には20~40才代のよくわからない女性グループ
などもいて、けっこう賑やかだった。
運よく?わたしはこの女性たちと一緒のグループに
配属されたので、この時点で寒さは吹っ飛んだ。(こらこら)
定められたコースを約1時間弱にわたって行進し、別に
掛け声などもなく、けっこう楽ちんな行進だったので、
ホッとした…。
おまけに、この後に予定されていた警察署員による
防犯講習も事件勃発により急きょ中止され、そのまま
お別れ解散となってしまった。
参加者全員に手土産が渡され、めいめい帰途に就いたのだった。
正直、良かったと思う反面、ちょっと肩すかしの感も否めない。
ただ、確実に成果は上がっているらしく、年々この地域の
犯罪件数は減少しているという。
元々、防犯意識を高めるのが目的なので、
のぼりを見た人が、改めて防犯を自覚できれば
効果があるので、これはこれでいいのかもしれない。
また、参加した我々も自覚する気持ちは強く
なり、勉強にもなるので、それを家族や友人知人に
伝えることで、役割の使命を果たせることにもなる。
まあ、初めての経験だったが、良かったんでは…と思った。