20181215
ぽかぽか春庭日常茶飯事典2018十八番日記京都ほんのり秋色(10)フランソワ喫茶店
10月27日土曜日、河原町は大勢の人出でにぎわっていました。
11月1日の南座改装オープンをひかえて、歌舞伎役者総勢70名という、かってない規模の「お練り」が行われるからです。
東華菜館側から見た南座

1時間早く菊水に着いていれば2階の窓から、南座出発のところを見ることができたのですが、これもタイミング。兄は歌舞伎にまったく興味がなさそうなので、「お練りを見たい」とは言い出せず。なにせ、私はただのミーハー。「スター役者」を見たいだけで、歌舞伎座南座に通いつめるようなファンじゃありません。
もっとも、お練りの時間帯だったら、ずいぶん前に予約を入れていなければ、菊水の席がなかったでしょう。
菊水2階から南座を見る。お練りの興奮冷めやらぬ人々がまだ大勢残っています。

四条河原町駅の出口で友人ハンさん母娘と、待ち合わせ。人ごみの中うまく巡り合うことができました。こういうときは、ケータイ電話をありがたく思います。
京都の近代建築紹介というと出てくるフランソワ喫茶店でお茶しました。
<きょうの建物>フランソワ喫茶店

1934(昭和9)年(1934年)に、四条小橋を南に少し下がった通りに、創業者立野正一が開店したカフェです。言論統制が厳しさを増してきた時世に抗して「自由に語り合えるカフェ」をめざしたそうで、戦時色つよい時代にも、画家・藤田嗣治、映画人・吉村公三郎、伊藤大輔、三隅研次、新藤兼人、演劇人・宇野重吉、滝沢修、フランス文学者・桑原武夫、矢内原伊作たちがフランソワのコーヒーを飲みながら語り合ったのだそうです。
フランソワ店内


フランソワ喫茶店は、2003年に国の登録有形文化財指定を受けました。文化財指定を受けた最初の喫茶店です。
<きょうのカフェ>チーズケーキとカフェラテ

チーズケーキを食べながら、ふたりが見てきたお練りのスターたちの写真をみせてもらいました。
松本白鸚、松本幸四郎、市川染五郎、海老蔵、獅童、勘九郎と子供たち、七之助、愛之助、中車、猿之助など、歌舞伎界の有名どころをうまく写真におさめていました。お練り最後の八坂神社の近くで見たそうです。
写真を見ながら、「これ、だれだか知らない」というハンさんに、「あ、この人は尾上松也、若手の人気俳優だよ」などとミーハーファンらしく教える。
ハンさんの写真を見るにつけ、27日のお練りを見なかったことが悔やまれます。お練りは10月27日だけだけど、同志社もヴォーリズ住宅も、今日でなくてもよかったのだから、ちゃんと計画立てて日程を作ればよかった。アントニオ兄も「いつでもヒマしてます」と言ってくれていたのだし。30日を同志社にして、27日はお練り見物を入れてもよかった。
まあ、行き当たりバッ旅が、私の旅行だからしかたがない。
<きょうの出会い>
1994年に中国で知り合った朋友ハンさんは、2018年1月から12月まで客員研究員として京都で研究生活をおくっています。
ハンさんが上京したおり、3月9日に上野で娘息子とディナーを楽しみました。また、この夏に私の前の勤務先で行われた研究会にハンさんが参加したおり、私も教科書編集にちょこっとだけ携わった縁で、教材開発の成果発表の会に参加しました。私の参加目的は、ハンさんを先生方に紹介すること。ハンさんの研究に役立ちそうな先生を紹介できてよかったです。
ハンさんの娘さんシンちゃんと会うのは10年ぶり。2009年に大連で会ったとき、シンちゃんはかわいい小学生でした。それが、背が高くすらりとした美人大学生になっていて、写真で成長ぶりを見てきたけれど、写真で見る以上にすてきな娘さんになっていました。
ハンさんは、小学生のころからシンちゃんの大学進学を案じていました。薫陶の甲斐あって、昨年の高試(中国で大学進学を決める一発試験)で高得点を得て、シンちゃんは中国トップクラスの大学に入学。
現在は、大学を休学して「日本滞在研究者の家族ビザ」を得て、京都国際交流会館で日本語を学んでいます。そして、奨学金を得て、2019年4月から京都市内の大学に留学することになっています。ほんとうに優秀な娘さんで、ハンさん自慢のシンちゃんです。
シンちゃんは、日本にいる間の3ヶ月、来年からの留学に備えて、日本語の勉強のほか、日本舞踊、茶道などたくさんの習い事をしているそうです。歌舞伎のお練りを見るために南座まで出かけてきた来たのも、日本文化の勉強。11月2日夜はチケットをもらったので、ぎおん踊りを見る予定というし、私よりも京都体験が深いかもしれません。
<きょうの京わたし&ハンさんシンちゃん>

<つづく>
ぽかぽか春庭日常茶飯事典2018十八番日記京都ほんのり秋色(10)フランソワ喫茶店
10月27日土曜日、河原町は大勢の人出でにぎわっていました。
11月1日の南座改装オープンをひかえて、歌舞伎役者総勢70名という、かってない規模の「お練り」が行われるからです。
東華菜館側から見た南座

1時間早く菊水に着いていれば2階の窓から、南座出発のところを見ることができたのですが、これもタイミング。兄は歌舞伎にまったく興味がなさそうなので、「お練りを見たい」とは言い出せず。なにせ、私はただのミーハー。「スター役者」を見たいだけで、歌舞伎座南座に通いつめるようなファンじゃありません。
もっとも、お練りの時間帯だったら、ずいぶん前に予約を入れていなければ、菊水の席がなかったでしょう。
菊水2階から南座を見る。お練りの興奮冷めやらぬ人々がまだ大勢残っています。

四条河原町駅の出口で友人ハンさん母娘と、待ち合わせ。人ごみの中うまく巡り合うことができました。こういうときは、ケータイ電話をありがたく思います。
京都の近代建築紹介というと出てくるフランソワ喫茶店でお茶しました。
<きょうの建物>フランソワ喫茶店

1934(昭和9)年(1934年)に、四条小橋を南に少し下がった通りに、創業者立野正一が開店したカフェです。言論統制が厳しさを増してきた時世に抗して「自由に語り合えるカフェ」をめざしたそうで、戦時色つよい時代にも、画家・藤田嗣治、映画人・吉村公三郎、伊藤大輔、三隅研次、新藤兼人、演劇人・宇野重吉、滝沢修、フランス文学者・桑原武夫、矢内原伊作たちがフランソワのコーヒーを飲みながら語り合ったのだそうです。
フランソワ店内


フランソワ喫茶店は、2003年に国の登録有形文化財指定を受けました。文化財指定を受けた最初の喫茶店です。
<きょうのカフェ>チーズケーキとカフェラテ

チーズケーキを食べながら、ふたりが見てきたお練りのスターたちの写真をみせてもらいました。
松本白鸚、松本幸四郎、市川染五郎、海老蔵、獅童、勘九郎と子供たち、七之助、愛之助、中車、猿之助など、歌舞伎界の有名どころをうまく写真におさめていました。お練り最後の八坂神社の近くで見たそうです。
写真を見ながら、「これ、だれだか知らない」というハンさんに、「あ、この人は尾上松也、若手の人気俳優だよ」などとミーハーファンらしく教える。
ハンさんの写真を見るにつけ、27日のお練りを見なかったことが悔やまれます。お練りは10月27日だけだけど、同志社もヴォーリズ住宅も、今日でなくてもよかったのだから、ちゃんと計画立てて日程を作ればよかった。アントニオ兄も「いつでもヒマしてます」と言ってくれていたのだし。30日を同志社にして、27日はお練り見物を入れてもよかった。
まあ、行き当たりバッ旅が、私の旅行だからしかたがない。
<きょうの出会い>
1994年に中国で知り合った朋友ハンさんは、2018年1月から12月まで客員研究員として京都で研究生活をおくっています。
ハンさんが上京したおり、3月9日に上野で娘息子とディナーを楽しみました。また、この夏に私の前の勤務先で行われた研究会にハンさんが参加したおり、私も教科書編集にちょこっとだけ携わった縁で、教材開発の成果発表の会に参加しました。私の参加目的は、ハンさんを先生方に紹介すること。ハンさんの研究に役立ちそうな先生を紹介できてよかったです。
ハンさんの娘さんシンちゃんと会うのは10年ぶり。2009年に大連で会ったとき、シンちゃんはかわいい小学生でした。それが、背が高くすらりとした美人大学生になっていて、写真で成長ぶりを見てきたけれど、写真で見る以上にすてきな娘さんになっていました。
ハンさんは、小学生のころからシンちゃんの大学進学を案じていました。薫陶の甲斐あって、昨年の高試(中国で大学進学を決める一発試験)で高得点を得て、シンちゃんは中国トップクラスの大学に入学。
現在は、大学を休学して「日本滞在研究者の家族ビザ」を得て、京都国際交流会館で日本語を学んでいます。そして、奨学金を得て、2019年4月から京都市内の大学に留学することになっています。ほんとうに優秀な娘さんで、ハンさん自慢のシンちゃんです。
シンちゃんは、日本にいる間の3ヶ月、来年からの留学に備えて、日本語の勉強のほか、日本舞踊、茶道などたくさんの習い事をしているそうです。歌舞伎のお練りを見るために南座まで出かけてきた来たのも、日本文化の勉強。11月2日夜はチケットをもらったので、ぎおん踊りを見る予定というし、私よりも京都体験が深いかもしれません。
<きょうの京わたし&ハンさんシンちゃん>

<つづく>