KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

土用の丑の日の土曜日

2022年07月23日 | 俳句
天気 晴のち曇がち

20日が土用の入りで、今日が丑の日で土曜日。ややこしいこと。
土用の丑の日、というと、思い出すことがある。もう10年以上前の土用の日曜日のこと。この日は、身内の一周忌だったと思うが電車で田舎のお寺さんで法事があった。夏の週末には実家のお寺さんのある房総半島へは車では近づけない。とくに日曜は海から帰る車で大渋滞するので、電車で日帰りしていた。その、帰路の中央線での話。
浴衣姿の若者が多いと思ったら、その日は隅田川花火大会と、多摩地域では立川花火大会のある日だった。喪服姿の夫婦は何とも場違い。
座っていた座席の前に、すてきな浴衣姿のカップルが立っていて、話が弾んでいた。わざわざ聞いていた訳ではないけれど疲れて無言の夫婦に話は筒抜け。
漫才みたいな会話は、まず彼女から・・
「〇さん、昨日は土用ウナギを食べた?」
「土用ウナギ・・金曜の会社の帰りに○○さんたちと食べたよ」
「金曜に?それじゃドヨウウナギにはならないじゃない」
「そんなことないよ、土用の丑の日は一昨日だったし」
「一昨日は金曜でしょ、昨日がドヨウでしょ」
「何言ってるの、土用の丑の日は一昨日だよ」
そんな話が延々続く。彼女は7月の土曜日の丑の日が「土曜の丑の日=ウナギを食べる日」と思っていたのだ。もう、可笑しくて可笑しくて、喪服を着たまま噴き出しそうになって堪えるのに困った。彼の方が無論途中で気づいて彼女を説得したが、彼女が「土用」と「土曜日」との違いを理解するのに時間がかかって、漫才みたいな会話は延々続いていた。紙に書けば解りやすいし、今ならスマホでサッと検索出来たのに・・彼氏さん、お疲れ様でした。

という土用の、今日は正真正銘土曜日で土用の丑の日。当然、施設でも昼食にウナ丼が出た。右下の茗荷入り胡瓜揉みは、自分で作ったもの。親指と人差し指だけで輪切りにしたので、厚さ3ミリくらいはありそう。部屋食だとこんなことの出来るのが嬉しい。あとは人参と大根のなますと、キウイ、お吸い物。


が、私の食べたのはウナギではなく写真のとおりの豆腐ハンバーグが乗った丼です。ハイ、私が世の中でたった一つ食べられないものがウナギ。漢字で書くのもおぞましいくらい嫌いなのでカタカナで書く。去年はこの日に後輩が面会に来てくれて、外食した。というか、この日に来るよう私が指定した。
錦糸卵と細切りの海苔と白髪葱を敷き詰めたご飯の上に、ウナギはどのくらい乗っていたやら。最近は高値のようだから、せいぜい半身を半分にしたくらいのものかも。コロナ騒ぎがなくていつものように食堂で食べることになっていたら、また、外食しなければならない所だった。何しろ、食べるのも嫌だが、あの、匂い(私には臭い)が我慢出来ない。嗅覚だけは正常なので、大勢が食べていたら、お粗末なウナ丼でもニオイはするだろう。今日だけはコロナ禍に感謝。絶滅危惧種なのだし無理して食べなくたって。

え?あんな美味しいものが嫌いなんて変な人・・ですって? いえいえ、ウナギが嫌いで困ることは全くありませんでした。野菜の半分くらいは嫌いだった夫に苦労したので、常食する訳ではないウナギなんて食べられなくても日々の料理には困らなかったから。ピーマン駄目、胡瓜駄目、生の大根駄目・・もううんざりでした。
食いしん坊なので喰わず嫌いではない。食べた時の苦労話をすると長くなるので省略。

土用になってようやく、蝉が鳴いた。でも朝、ちょっと鳴いたと思ったらもう止んでいた。今年は何処も蝉があまり鳴き始めない、と聞いていたが。

初蝉のみんみんみんとそれつきり  KUMI
コメント (8)
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