2013.2.11(月・祝)雪
実は「別所探訪」に書くべきか、「大唐内のこと」に書くべきか、「上林の盃状穴」に書くべきか迷ってしまって筆が進まないのだ。
「海と人と川」で紹介した飯盛山古代祭祀遺跡(加古川市平荘町)と高御位山(たかみくらやま・加古川市、高砂市境)へ行ってみたいと地図を調べていた。
飯盛山というのは各地にあって、概ね円錐形のいわゆる神奈備の山であって、信仰の山、聖地となっている場合が多い。「大唐内のこと」で執筆中の丸山(生守山・イモリヤマ)も将にこの形で、生守山=飯盛山という気がする。
小唐内谷から丸山(生守山)
また、鉱山を調べていると飯盛というところは多くあり、和歌山県の飯盛鉱山が銅鉱山として著名であり、桜井市の飯盛塚坑は水銀を産出していた。もちろん鉄鉱も存在している。飯盛というから飯を盛った形と思いそうだが実は他に意味があるのではないかと思っている。
そんなこともあって各地の飯盛山を訪ねてみたいと考えていた矢先に、加古川の飯盛山古代祭祀遺跡のことを知ったので、行ってみたいと思ったところである。
地図を調べて驚いたことは、加古川市の飯盛山から北へ10Kmあまりの所に飯盛山(加西市124m、兵庫県立フラワーセンター)があり、そこから西北西に10Kmも行かないところにやはり飯盛山(197m、福崎町)があるのだ。
加西市の飯盛山はどのような山かと地形図を見ると、加古川の飯盛山と同様南に池を望む、円錐形の山のようである。この池の名が亀倉池とある。どう読むのか分からないが、”かめくらいけ”というのなら”かもくらいけ・神座池”かもしれない。池の南に神社があるがどのような神社かは分からない。多分その神社から飯盛山が遙拝できるのではないかと想像は膨らむ。周囲の地名など見ると、鎮岩(とこなべ)町、玉丘古墳、逆池、笹倉町、朝妻町など気になる地名がある。そして中国自動車道加西インターを越えた北に別所町を見つける。「別所地名事典」が手元にないので内容は分からないが、きっと産鉄に関する記事があるのだろう。
別所町の東、高速道路を挟んで青野町と青野原町がある。瀬戸内海から加古川を遡った海人族の由来の町かなと思っていたら、なんとその隣に別府町(べふちょう)があるのだ。
高知県香美市の別府を紹介したところだったので驚いている。
また、「別所地名事典」では、小野市河合西町別荘山、小野市淨谷町浄土寺も別所として記されているが、加西市飯盛山の周囲にここまで多くの別所関連地名があるとは驚きだが、加古川流域が古代に繁栄した地域であり、また金属、特に鉄に関連した地域でもあることが想像できる。つづく
【今日のじょん】:デッキぽんぽこぽんも登って取れるようになったが、思い切り腰が引けて笑ってしまう。写真に撮ろうと思ったら察してかサッサとおりてしまった。残念。