2013.2.17(日)曇
渡辺淳(すなお)さんは画家と言ったら、本人に怒られるかも知れないが、「土を喰う画家」だと思っている。
川上(おおい町)に生まれ、炭を焼き、郵便配達を請け負って絵を描いてこられた。日展に何度も入賞しながら、地位や名誉や金銭に惑わされることなく、ひたすら川上で活動されてこられた土着の画家である。
「老富の峠を自転車できてんやで」
「気に入ったら、ちゃちゃっと描いておくれてんやで」
「貧乏で紙が買えへんだで空き箱やらセメントの袋に絵~描いてんやで」
いろんな噂を聞いていて一度お会いしたいと思っていた。
そんな矢先に桜井(克)さんが、「じょんのびでみんなに見てもろていな」と言って、二枚の絵と二冊の画文集を持ってこられた。
絵は噂どおり饅頭の箱に描かれたもので、「ごみと間違うて放したらあかんで」と冗談に言われたが、放すどころかわたしの大変気に入っている宝尾のスケッチなのである。
右の絵が「宝尾を見る」
画文集は店に置いてある。
そんなご縁で昨日から店内に展示していたところへ、ひょっこり淳さんが現れた。いろんな方に連れてきたげるでと言われていたが、あまりにタイムリーなのでびっくり仰天。
淳さんも自分の絵が店に展示されているので驚いておられたが、予想どおりの気さくな方でお話好き、熊と格闘した話や郵便配達の話、宝尾や大田和の話、水上勉さんの話など沢山のお話をしていただいた。
若狭なまりがうれしい淳さん。
足をくじいて背負われた小学校のおなご先生は、「小豆島の大石先生みたいやなあ」なんて言っている。
店で同席された方々も、「良い時間を持ちました」と喜んでおられ、儲からない喫茶店だけどやってて良かったと思う一日だった。
【今日のじょん】:朝は連日のうっすら雪、鼻につく雪がカワイイ。
【晴徨雨読】146日目(2007.2.17)フリマ巡り。
早朝は嘉手納基地内のフリマ、夜はハンビーのフリマをひやかす。国際通りなんかにも米軍放出の店はあるが、やたらと高い。嘉手納基地内のフリマは軍の放出品などはなかったように思うが、その外でやっている市はいろんなものがあって楽しい。読谷村の店は品数、値段とも良かった。ハンビーの夜のマーケットは日常のものはともかく、米軍放出品は余りないようだ。
嘉手納基地内、基地外、読谷村の店。