晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

別所探訪(57) 西浜別所-4 6/12

2014-06-12 | 別所探訪

2014.6.12(木) 雨、曇り

 柴田氏は全国の別所を探す際に角川日本地名大辞典(以下角川地名辞典と記す)の小字一覧を参考にしたと前書きのところに書いておられる。例えば但馬国の別所については、小字一覧が掲載されていないので、菊池があげる大蔵村別所一ヶ所しか発見できていない、という風に書かれている。これほどの金属地帯であれば、角川地名辞典に小字の掲載が無くても他の資料で探して欲しいと思うところだが、とにかくこの小字一覧が別所探しの基本となっているようだ。
 そう考えると、別所地名事典に掲載されている、西浜”別所”(べっそ)というのは違和感をおぼえる。角川地名辞典小字一覧には別所(べっしょ)となっているのだ。(べっしょ)も(べっそ)もあるいは別荘、別曽、別惣なども意味は同じなのだが読みは違うわけで、柴田氏も区別されているし、地名の研究としては当然のことである。
 氏が記事にされている別所(べっそ)は小字別所(べっしょ)とは違うものと考えられ、そうなると地図や写真の位置が違っても当然ということになる。
ところが別所地名事典には以下のようにある。
 
青谷氏によると、別所は山崎山の南麓で、藤美寮のある裏山あたりでちょっと人家があった所とは思えない所だという。そこに人間が五~六人は入れる「眼八(がんぱち)」という洞穴があるということであった。
 青谷氏というのはマキノ町史へんさん室におられた方で、柴田氏は別所、印内、海津天神社に案内してもらったとある。ここに書かれている別所は本来の小字別所で、柴田氏も案内してもらったとしたら、あの地図や写真は一体何なのだろうか。
 ちなみに文中にある「眼八」という洞穴のことであるが、いつか奥野さんに確認したいと思っているが、別所の北に間ヶ谷という小字があり、かん八というところがある。そしてその北に眼八という小字があるのだがそれはもう下開田(しもかいで)の地域になり、そこが眼八洞穴であるとしたら別所とは無縁のところとなる。
P1020894
 

所の尾根を蛭口方面からみたところ。尾根のこちら側は蛭口向山で、左のこんもりした部分の奥がかん八、眼八は写真よりずっと左である。
 このように地名を扱う事典としてはその内容に信頼性を欠くものといわざるを得ない。つづく

【今日のじょん】おべんとじょん
これは昨日の写真である、昼も夜もおねだりしてご飯をもらってるじょんなんだが、慌てて食べたようでおべんとじょんになっていた。笑えること。P1030135
P1030136 
 
 

 

コメント
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