晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

喫煙の効用 1/14 

2017-01-14 | 健康

2017.1.14(土)雪

 今期初の大雪となった。朝のうちは5cmほどの積雪だったが、降り続いて昼過ぎには10cm程度になっている。このまま明日あさってと降るそうだから、ちょっと心配。

 新聞切り抜きの整理をしていたら奇妙な本の宣伝が目にとまった。「たばこはそんなに悪いのか」喫煙文化研究会というものだが、驚いたのは帯符に書かれている奇妙な文章である。
「吸煙者の方がアルツハイマーになる人が少ないというデータがありますが、これは当たり前なんです。ニコチンが脳に直接脳に効いているんだから。養老孟司 解剖学者」
 最近の週刊誌には健康面について逆説的なキャッチコピーの記事が多くある。先日「自転車、水泳は体に悪い」なんてのがあったので気になって読んでみたら、「自転車は転倒の危険がある、水泳には溺水の危険がある」なんてばかばかしいものだった。逆説的な言い方にも慣れてきて、大体内容がよめるようになってきた。歯科医の森先生の「歯は磨いてはいけない」は歯ブラシでごしごしやるのじゃなくて、歯間ブラシかフロスを使えって言ってるんだろうなと予想している。
 ところが「たばこはそんなに悪いのか」は「たばこは体にいい」なんて強烈な逆説でないので、余計うさんくささを感じる。それにしても養老孟司さんのコメントが気になる。先日綾部にも講演に来られてえらい人気だったと聞く。こんな間抜けなことを言ってるのは有名な養老さんじゃなくてニセモノじゃないかと調べてみると、やっぱり本物で、相当な愛煙家で禁煙運動を批判する文章を盛んに書いておられるようである。
「たばこはそんなに悪いのか」の目次を覗いてみると実にものすごい内容で、一見科学的に分析なされているようなタイトルが並んでいる。ホームページもあるので覗いてみるが、なんとも身勝手な文章が並んでいて、期待している喫煙の効用についての科学的なデータは見当たらないようである。

 そんなとき京都新聞の子供向けの記事で「養老先生のさかさま人間学」というのがあった。先生は常に本を読んでおられるが、スマホも似たようなものであると言って次の文章を書かれている。

「脳を調べると、ネットは大脳を広く使いますが、読書は大脳の一部を限定して使うようです。どちらがいいとか、悪いとか、それはかんたんにはいえません。何事もそうですが「いい」「悪い」はそれを測るモノサシによります。こっちのモノサシで測ればいいことであっても、あっちのモノサシでは悪い。それはよくあるでしょ。」
 どうやら喫煙、禁煙もこういうモノサシで見ておられるようである。
 わたしも長い間喫煙していて、禁煙を成し遂げた者だが、その時の爽快感と言ったら禁煙をなしたものにしかわからないだろう。自分で自分をコントロールできるんだという自信がわいてくるのである。喫煙者でなければ禁煙はできない。喫煙の唯一の効用は禁煙ができるということではないだろうか。

【今日のじょん】雪の日は気温も上がらない。窓の吹雪の様子を見ながら猫のように丸くなって寝ている。

 

 

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