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「警官の手には私の財布が!」と在日中国人、「終わった…」という絶望感が―中国ネット

2014年12月07日 08時40分59秒 | 海外情報
2014年12月5日、中国のインターネット上に、日本で財布を落とした中国人の体験談を記した文章が掲載された。以下はその概要。



日本に来たばかりのころ、多くの先輩たちが「日本で物をなくしてもそれほど心配する必要はないよ。だいたい見つかるから」と言うのを聞いた。周りの友人からも、なくなった財布やら携帯やらが見つかったという話は何度か聞いていたが、正直、私は半信半疑だった。それに、日本に来て数年、財布をなくしたことなどなかったので、先輩の話は気にも留めていなかった。

しかし私はついに、「財布をなくす」という過去の自分からは考えられないようなことをしでかした。友人と食事に出かけて家に戻った後に、財布がないことに気付いたのだ。このとき、私は冷や汗が噴き出すのを感じた。現金3~4万円は仕方ないにせよ、証明書やキャッシュカードなどもすべて財布の中だ。再発行などしようものなら、1日や2日じゃ済まない。

昼の12時過ぎに食事に出かけ、財布がないのに気付いたのは午後5時。「終わった」と心の中で思った。こんなに時間が経っていては、絶対に見つからないだろうと思った。友人に電話をかけて事の成り行きを説明すると、「きっと見つかるよ」と慰めの言葉をかけてきた。彼は何度か財布をなくしたが、そのたびに見つかって戻ってきたというのだ。

友人いわく、経験上、物をなくしたときはまず近くの交番に行って聞いてみるそうだ。そこで私は、友人の付き添いのもと、近くの交番を訪れた。小さな部屋のようなところに3人の警官が座っていた。私たちが中に入っていくと、笑顔で「どうなさいましたか?」と聞いてきた。私はこれまでの経緯を説明し、自分の財布は届いていないかと警官に訪ねた。

すると警官は私に1枚の紙を渡し、名前や住所、なくした物、その物の色や形、なくした時間、現金はいくら入っていたか、などを書かせた。私は紙を書きながら、「たぶん家に帰って連絡を待つことになるんだろうな」と思っていた。紙を書き終えると、警官はそれを持って奥の方に入って行き、ほどなくまた出てきた。手にはなんと、私の財布が!

そのとき、どう思ったかって?不思議さと、それを超える感謝の気持ちだ。それまで、話には聞いていたのだが、なくした物がまた目の前に現れるという感覚を実際に味わったことがなかった。警官は笑顔で財布を手渡してくれ、なくなっているものはないか確認するように言った。現金、キャッシュカード、証明書、すべてがそろっていた。警官に何度もお礼を言うと、困ったような顔をして笑いながら、「今後は気を付けてくださいね。拾った人がわざわざ届けなければなりませんから」と言った。

良心のサイクルとはこういうことではないだろうか?なくした財布が交番で見つかった。拾ってくれた人への感謝の気持ちを抱いた私は、今後もし何かを拾ったらきっと交番に届けるだろう。そしてまた別の誰かがそれに感謝して、同じことを繰り返す。このようなサイクルによって社会の雰囲気はますます良くなり、人同士も互いのことをますます思いやるようになるのだ。(翻訳・編集/北田)
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子どもが天才プログラマーになりたいと思う社会に 森川亮・LINE社長

2014年12月07日 08時12分25秒 | お役立ち情報
 最近私のまわりの経営者たちが抱える大きな悩みは、子供の教育です。子供の頃から私立に入れたほうがいいのか、公立がいいのか、英語の勉強はどうしたらいいか、海外留学は必要か、プログラミングは教えるべきなのか――などなど。


 ゆとり教育は終了しましたが「自分の頭で考え、付加価値を創造する力を持った人材を育てる」というコンセプトそのものは間違っていなかったと思います。しかし、全ての先生や子供にこのやり方を当てはめるというのは難しく、そもそもこのコンセプトを理解できない先生や勉強が嫌いな子供たちとその親たちには、単に勉強時間を減らす制度としか受け止められていなかったのかもしれません。

 その一方で、ゆとり教育の中からスポーツや芸術、テクノロジーの分野で、このコンセプトにあった若者たちが育ってきていることも事実です。そして教育は未来の日本をつくるという意味で、大変重要な意味を持ちます。

 私はインターネットのビジネスをしてますが、アジアの他の国に比べ、日本では確実にエンジニアを目指す理数系の子供が減ってきていることを感じます。日本では理科系よりは文化系の方が「楽で成功しやすい」というイメージがあるのかもしれません。そのためか、エンジニアや開発者などを目指す子供が少ないのが現状です。
 実際「インターネットやコンピューターのプログラミングに詳しい」というと、褒められるのではなく、むしろおたくっぽく見られてしまうようです。教師も親も、何かあやしい事をしていると思って、インターネットの利用やコンピュータープログラミングをあまり勧めないという背景もあるのかもしれません。

 これからの社会は全ての産業や社会基盤において、IT(情報技術)の利用が前提になります。それなのに、ITに強い人材を軽視し、実際に人材が減ってきていることは社会の大きな危機につながりかねません。

 現在、私は経済産業省所管の独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が推進してきた天才プログラマーを育てるプロジェクト「未踏」の出身者を支援する社団法人「未踏」を設立するお手伝いをしています。

 理事長は日本学術会議会長を務められた黒川清東大名誉教授。理事に喜連川優東大教授、「TRONプロジェクト」プロジェクトリーダーの坂村健ユビキタス情報社会基盤研究センター長、「iモード」の生みの親のひとりである夏野剛KADOKAWA・DWANGO取締役、プログラミング言語「Ruby」を生み出したまつもとゆきひろさん、村井純慶大教授、ディー・エヌ・エー(DeNA)創業者の南場智子さんら、そうそうたるメンバーで「未踏」出身者を支援しようと立ち上がりました。

 IPAの「未踏」プロジェクトは天才プログラマーを発掘することには寄与したのですが、ビジネス面での支援が少なかったのが課題でした。その結果、結局大企業に就職したり、いち開発者として仕事をしたりなど、起業につながる大きな波を起こすまでには至っていません。

 そこで、今回この社団法人未踏で「未踏」卒業生のビジネス面での支援や、他企業とのマッチングをすることで、もっと大きな規模で社会を変革できるベンチャーを生み出すきっかけをつくりたいと思っています。

 将来的には、資金調達の支援などもできるようになるかと思います。子供たちがエンジニアや開発者になりたいと思える社会を実現し、その夢を応援し、その力を日本に役立てられるような団体にしたいと思います。賛同する企業や「未踏」出身者の皆さん、一緒に日本を変えましょう。

 1989年筑波大卒。日本テレビ、ソニーを経て2003年ハンゲームジャパン(現LINE=ライン)入社、07年社長。


〔日経産業新聞2014年12月4日付〕
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