4月8日(日)
箕面市一般会計予算に修正案を提案し、原案に反対し修正案に賛成する討論をおこないました その③ 2018年3月23日
昨日の続き
原案に反対の第4の理由は、
箕面市学力状況総合調査実施事業(2548万6千円)や英語教育強化事業(2億4567万1千円)など、管理と競争教育を一層すすめ、ひとり一人の個性を大切した教育をゆがめ、教育困難を広げることにつながる点です。
箕面市学力状況総合調査・ステップアップテストでは、すでに6年目を迎え、毎年の個人のデータは、問題作成から委託先の東京書籍にも蓄積され、その結果は、点数化され、民間の業者テストが、教職員の教育への自主性を奪い、創意工夫をゆがめ、競争教育へと駆り立てるものとなっています。全国学力テスト、入試の成績につながる府のチャレンジテストとさらに輪をかけています。テストに関係ない授業や行事が削られ、子どもたちは、学校の魅力は薄れ、 学ぶことは本来、新しいことを知る楽しい営みのはずなのに、その喜びが奪われてゆきます。
英語教育強化事業 2億4567万1千円
また、箕面市が全国に先がけて導入してきた、英語教育では、来年度から小学校1年生から45分の授業を週1回年35時間おこなわれ、これまで現場で行ってきた国語や算数など基礎学力を丁寧に身に着ける時間が削られます。早期の英語教育で母国語の国語や算数が削られれば、日本人として日本語で思考することすら脅かされることになりまねません。専門的な学識者からも批判の声があります。さらに基礎・基本での落ちこぼしを増やせば、新たな教育困難をひろげることになります。
新たな学習指導要領では、英単語数は過去最高になり、中学校では1600~1800に400~600の単語が増え、小学校でも半分の700~900を身に着けなくてはならなります。これまでの遊び的な要素や「おくせず活用する英会話」だけでは済まなくなります。英語教育の本格的な導入は、受験と成績競争を小学校段階から押し付け、英語嫌いを多く生むことになってしまいます。
また、本予算には、教育ICT環境整備事業が含まれています。
9月から市内全小学校4から6年生の全ての教室に児童1人1台のタブレット端末を配備するものです。本来、教材、教具は現場の教員が自主的に選び、目の前の子どもたちに教育してゆくのが本来の教育活動の基本です。一律に教具を与えて半ば強制的に使わせるのは教育活動にはなじみません。
また、子どもたちにタブレットの使い方や授業への集中など指導するには教職員の個々の対応やそのための体制や研究が必要です。導入にあたっての支援員の配置は、1つ学校に1週間に2回程度で、タブレットを使って授業をはじめる9月の配置ですから、指導する教職員は子どもにタブレットを配備される時期と同じであり、9月の授業がはじまる多忙な教育現場への導入では、混乱をひろげかねません。たった1年のモデル校での実践で各学校でのICT教育への教職員の声すらまともに集約されていないのに、教育活動に役立っていると断定できるのでしょうか?
また、ICTを教育現場に導入するに当たっても、必要なのは人員であり、35人学級にこそ人員整備の予算を向けるべきです。子どもたち一人一人の顔を見て、声をかけ、手をかけ指導する生の教育が求められています。
仕事の精査・削減、教職員増、学級規模を小さくすることこそ
私たちは、競争と教育困難をひろげる施策を改め、子どもたち一人ひとりを大切にする35人学級の拡大を求めてきました。ミドルリーダーを配置し鍋ブタ組織を変えるとしていますが、17年度は、教職員の時間外労働は増え、教職員の負担軽減、時間外労働の削減にはつながっていませんでした。
仕事の精査・削減とともに、教職員を増やし、学級規模を小さくすることこそ現場の多忙化解消し、子どもたち一人ひとりに目を行き届かせ、学習困難の子どもたちにもしっかりと支援ができる教育の条件整備です。
昨年から国の加配で、小中学校に小学校8人、中学校3人、11人の加配がつき35人学級の試行が進んでいます。市独自でも教職員を増やして35人学級を、3年生へ、4年生へと順次引き上げてゆくべきです。
35人学級の学年引き上げを!
この点で、市は生徒指導授業加配の配置を対比させてきましたが、すでに1校を除き配置されてきました。すでに35人学級の(2年生から3年生へ市の独自)引き上げは、府内各市でも独自財源で広がっています。市内の保護者・市民からも3月16日改めて署名と要望書が教育委員会に提出されています。大阪府でも35人学級は、府自身が「他の施策と組み合わせて有効」と評価されてきました。国や府にさらなる引き上げを求めるともに市独自の引き上げ策に予算をつけるべきです。
④へ続く
箕面市一般会計予算に修正案を提案し、原案に反対し修正案に賛成する討論をおこないました その③ 2018年3月23日
昨日の続き
原案に反対の第4の理由は、
箕面市学力状況総合調査実施事業(2548万6千円)や英語教育強化事業(2億4567万1千円)など、管理と競争教育を一層すすめ、ひとり一人の個性を大切した教育をゆがめ、教育困難を広げることにつながる点です。
箕面市学力状況総合調査・ステップアップテストでは、すでに6年目を迎え、毎年の個人のデータは、問題作成から委託先の東京書籍にも蓄積され、その結果は、点数化され、民間の業者テストが、教職員の教育への自主性を奪い、創意工夫をゆがめ、競争教育へと駆り立てるものとなっています。全国学力テスト、入試の成績につながる府のチャレンジテストとさらに輪をかけています。テストに関係ない授業や行事が削られ、子どもたちは、学校の魅力は薄れ、 学ぶことは本来、新しいことを知る楽しい営みのはずなのに、その喜びが奪われてゆきます。
英語教育強化事業 2億4567万1千円
また、箕面市が全国に先がけて導入してきた、英語教育では、来年度から小学校1年生から45分の授業を週1回年35時間おこなわれ、これまで現場で行ってきた国語や算数など基礎学力を丁寧に身に着ける時間が削られます。早期の英語教育で母国語の国語や算数が削られれば、日本人として日本語で思考することすら脅かされることになりまねません。専門的な学識者からも批判の声があります。さらに基礎・基本での落ちこぼしを増やせば、新たな教育困難をひろげることになります。
新たな学習指導要領では、英単語数は過去最高になり、中学校では1600~1800に400~600の単語が増え、小学校でも半分の700~900を身に着けなくてはならなります。これまでの遊び的な要素や「おくせず活用する英会話」だけでは済まなくなります。英語教育の本格的な導入は、受験と成績競争を小学校段階から押し付け、英語嫌いを多く生むことになってしまいます。
また、本予算には、教育ICT環境整備事業が含まれています。
9月から市内全小学校4から6年生の全ての教室に児童1人1台のタブレット端末を配備するものです。本来、教材、教具は現場の教員が自主的に選び、目の前の子どもたちに教育してゆくのが本来の教育活動の基本です。一律に教具を与えて半ば強制的に使わせるのは教育活動にはなじみません。
また、子どもたちにタブレットの使い方や授業への集中など指導するには教職員の個々の対応やそのための体制や研究が必要です。導入にあたっての支援員の配置は、1つ学校に1週間に2回程度で、タブレットを使って授業をはじめる9月の配置ですから、指導する教職員は子どもにタブレットを配備される時期と同じであり、9月の授業がはじまる多忙な教育現場への導入では、混乱をひろげかねません。たった1年のモデル校での実践で各学校でのICT教育への教職員の声すらまともに集約されていないのに、教育活動に役立っていると断定できるのでしょうか?
また、ICTを教育現場に導入するに当たっても、必要なのは人員であり、35人学級にこそ人員整備の予算を向けるべきです。子どもたち一人一人の顔を見て、声をかけ、手をかけ指導する生の教育が求められています。
仕事の精査・削減、教職員増、学級規模を小さくすることこそ
私たちは、競争と教育困難をひろげる施策を改め、子どもたち一人ひとりを大切にする35人学級の拡大を求めてきました。ミドルリーダーを配置し鍋ブタ組織を変えるとしていますが、17年度は、教職員の時間外労働は増え、教職員の負担軽減、時間外労働の削減にはつながっていませんでした。
仕事の精査・削減とともに、教職員を増やし、学級規模を小さくすることこそ現場の多忙化解消し、子どもたち一人ひとりに目を行き届かせ、学習困難の子どもたちにもしっかりと支援ができる教育の条件整備です。
昨年から国の加配で、小中学校に小学校8人、中学校3人、11人の加配がつき35人学級の試行が進んでいます。市独自でも教職員を増やして35人学級を、3年生へ、4年生へと順次引き上げてゆくべきです。
35人学級の学年引き上げを!
この点で、市は生徒指導授業加配の配置を対比させてきましたが、すでに1校を除き配置されてきました。すでに35人学級の(2年生から3年生へ市の独自)引き上げは、府内各市でも独自財源で広がっています。市内の保護者・市民からも3月16日改めて署名と要望書が教育委員会に提出されています。大阪府でも35人学級は、府自身が「他の施策と組み合わせて有効」と評価されてきました。国や府にさらなる引き上げを求めるともに市独自の引き上げ策に予算をつけるべきです。
④へ続く