日本共産党 前箕面市会議員 名手ひろきのブログ

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前箕面市会議員の名手ひろき(宏樹)のブログです。

箕面市一般会計予算案に反対 「行政調査」は評価に活用してはならないその④ 

2021年04月02日 23時32分00秒 | ノンジャンル
4月2日(金)

 3月24日の市議会本会議に名手ひろきがおこなった、
 2021年度(令和3年度)箕面市一般会計予算案に反対し、日本共産党と市民派クラブで共同して出した修正案への賛成討論の続きをご紹介します その④

 箕面市一般会計予算案に反対の
 第3の理由は、箕面市学力状況総合調査実施事業など、管理教育と競争教育を一層進め、一人一人の個性を大切にした教育をゆがめ、教育困難を広げることにつながっている点です。

 箕面市学力状況総合調査、ステップアップテストでは、既に10年目を迎え、毎年の個人のデータは問題作成から委託先の東京書籍に蓄積され、その結果は点数で示され、教員の指導力の向上や授業力の向上に活用されるとされています。民間の業者テストが行政調査のテストとして位置づけられ、教職員の教育への実勢を奪い、創意工夫をゆがめ、競争教育へと駆り立てるものとなっています。

 「行政調査」は評価に活用してはならない
 文部科学省は、全国学力テストは行政調査であるため、生徒の成績評価や教員の教育評価に使ってはならないとの見解を出しています。代表質問への答弁の「大阪府教育庁小中学校課長がチャレンジテストについて『大阪府教育庁の取組の一つ』と答え、教育長の答弁でも「ステップアップ調査は、・・・全国学力・学習状況調査と同様、地方教育行政の組織及び運営に関する法律に規定する『教育に係る調査』で、教育行政機関は、・・・その所掌する事務の適切かつ合理的な処理に努めなければならない」と答えているように、「教育行政が行う調査」でまさに箕面市のステップアップテストも大阪府のチャレンジテストも「行政調査」です。あくまで児童生徒の学力の程度がどのようなものであるかを調査するだけのものです。
 旭川学力テスト最高裁判判決で行政調査の取り扱いについて、許された目的の範囲において行わなければならず、それを違反するときは違法だとし、成績に反映することなどを禁止しています。行政調査を教員の評価や高校入試の内申点を決めるために使うことは違法行為であり、法律に反して実施され、一層の競争教育をあおるものとなっています。

 テストのための教育でテストに関係のない授業や行事がなおざりにされ、子どもたちにとっては学校の魅力が薄れ、学ぶことは楽しいことなのに、その喜びが奪われています。その結果、本来身につけるべき生きる学力は下がるのではないでしょうか。

 OECDの学習到達度調査で常に学力世界上位にあるフィンランドは、教育現場の裁量を広げて少人数学級や個性に合った支援、協働の活動、積極性を引き出す学ぶ教育など、競争教育とは真逆の方法で世界のトップクラスの学力を維持しています。