『昭和レトロカレー』⑫、昭和レトロを語る上ではやはり新橋駅前の2つのビルを抜きに語れない。『新橋駅前ビル』『ニュー新橋ビル』はいずれもサラリーマン天国と言われていて、あまりチェーン店は多くない。ただ、最近は特にニュー新橋ビルの1階はそうでもなくなり、かつや、からやま、豚大学、カフェラミルなど小規模なチェーン店が入ってはいるが。
ニュー新橋ビルの地下1階に『カレーは飲み物』という大胆な名前の店がある。1980年代にモト冬樹、グッチ裕三などが入っていたビジーフォーというコミックバンドがあり、一番大きなメンバーのウガンダ・トラさんがカレーの早食いの時に『カレーは飲み物』と言っていたのが、由来らしいが、これを店名にしている。
店は横長でカウンターのみ、おじさんとおばさんの2人体制で営業中。店の右端に食券の券売機がある。カレーの種類は『赤い鶏カレー』『黒い肉カレー』『カツカレー』があり、さらに量は小盛、中盛、大盛、山盛と量の種類も4つに分かれているが、値段はいずれも990円。
カツが乗ろうが乗るまいが同じ値段である。(但し、カレールー増し、カツ増しなどは少し高い)
多分、量が多すぎるだろうと覚悟の上で『黒い肉カレー、中盛』の食券を購入。席に座ると食券を受け取ったおばちゃんが『トッピングは何にする?3つまで選べるから番号で言って』と言われる。目の前の板に10種類のトッピングが書いてあり、その中から選択するシステム。私は②らっきょう、③福神漬、⑩フライドオニオンを選択、番号で答えた。
お冷を飲みながら待つが、早速隣にいるおじさんが黒いカレーを鍋に入れて温め始め、予想に反し3分も経たないうちに山盛のカレーが登場。大きなワンディッシュにトッピングまで含めて盛られていて、端には千切りキャベツも付いている。カレーの上にはフライドオニオンがたっぷり、まずはルーを一口。最初はやや甘さを感じるが、徐々に辛くなるタイプ。ただ、店名はカレーは飲み物だが、サラッとではなく、どろっとしたタイプでこのカレールーは飲めない。
ご飯は黄色のターメリックライスだが、お米はジャポニカ、やや硬め。肉片も大きなものが4つ、多分豚肉だろうが、食べでがある。他に入っているのはじゃがいもかと思ッタのだが、煮崩れにくいカブなのである。テーブルには辛味ソースがあるが、わざわざかけるほどのこともなく、今回はやめておく。因みにカツカレー用なのかウスターソースも用意されている。
とにかく量が私のような老人には多すぎる。それでも何とか完食はできたが。幾ら安くても大盛や山盛は無理だろう。
お隣の方は赤い鶏カレー、これは予めご飯にルーはかかっておらず、別盛になっていてかけながら食べる。こちらのルーはサラッとしているようでこれは飲めそうであった。ただ、こちらは唐辛子なのか赤い色が浮いている。
おばさんは丁寧な応対、帰る人にはありがとう、忘れ物ないようにと必ず一人一人声をかけていた。店はかなりの年季もの、2人で頑張って全てこなしている。因みに29日はカツカレーのカツが1.5倍のサービス実施中である。若者やガッツリ食べる人にはお得なお店であった。建物もおじさんとおばさんもカレーも昭和レトロでした。ご馳走さまでした。
カレーは飲み物 ニュー新橋ビル店
ニュー新橋ビルB1
0335021550