
『東京の坂、日本の坂』その232。記念館坂から振り返ると眼下に大倉山駅のホームがよく見える。その先を左に曲がると大倉山公園の入口となる。花壇があり、パンジーが植えられていた。


二又に分かれているが、真っ直ぐに階段を登るとギリシャ神殿を思わせる白亜の建物が現れた。1932年だから約100年前に大倉邦彦により大倉精神文化研究所本館として建設され、1984年に大倉山記念館として生まれ変わった。



長野宇平治により設計されたプレ・ヘレニック(ギリシャ以前の意味)様式で古代ギリシャより古いクレタ・ミケーネ文明の建築様式を採用している。(横浜市指定有形文化財)


中に入ると高い天井に驚かされる。階段の側面の細工や吹き抜けの天井、ベンチに至るまで気品のある建物である。



大倉精神文化研究所は大倉邦彦の東洋と西洋の文化融合を目指すという考えのもと、社会に貢献できる人物を育成すべく作られたものであり、今も付属の図書館や一般の人を対象とした修養会が行われている。




外に出て、さらに特に歩く。左に下って行く階段の坂道が『オリーブ坂』。これは記念館やエルム通りが地中海のイメージであるため付けられた名前である。



坂をのぼり、左手に梅林が見えてくるが、この坂道が『梅見坂』、名前の通り下に広がる梅林がよく見える。


2月22日・23日に開催される観梅会の準備の最中で園内にはトラックなどもたくさん止まっていたが、見事な紅白の梅を見ることができた。(以下次回)